さて、今回は青年海外協力隊って一体いくら給料もらっているの?
そもそもボランティアなのに給料もらっていいの?という疑問にお答えしたいと思います。
メーカ営業→日系NGO→青年海外協力隊→南アフリカ+ナイジェリアMBAのブログ。
さて、今回は青年海外協力隊って一体いくら給料もらっているの?
そもそもボランティアなのに給料もらっていいの?という疑問にお答えしたいと思います。
国際協力の文脈の中で、この国の発展の為には教育の改善が必要だとか、教育の欠如が国の発展の根底的な足かせになっているとか、そういうことを聞くことがあります。
でも“教育の欠如”って一体どういうことを言うのでしょうか。今回はそのことを少し考えてみました。
教育の欠如といった場合、例えば学校がないということが思い浮かびやすいのではないのでしょうか。勉強を出来る場所がないということです。また他にも机やいすといった備品、理系でいうと実験器具がないというようなハードの欠如が教育の欠如に繋がることがあります。
ちなみにマラウイの理数科教師の方で実験器具の不足を補う為に、理科の実験器具のシェアシステムを構築される活動をされている方もいらっしゃいます。
学校があったとしても、そこに通えるかどうかが問題になります。例えば水汲みや兄弟姉妹の世話など、家事の手伝いをしなければなくて学校に通えない、家計を助ける為に物乞いや靴磨きなどの仕事をしないといけないなどがあると思います。またその根底には親が学校に通った経験が少なくて、教育の重要性を認識していなくて子供が学校に通うことが出来ていないということがあると思います。
学校というハードがあり、出席を出来る環境にあったとしても、ソフトに問題がある場合もあります。例えば教師の質が低い、教師の数が少ないということが考えられます。
例えば下記の記事の中にはこのような記述があります。
“2億5000万人の子どもが基礎的な読解能力と数学能力を勉強していないと見積もられています。さらに、そのうち半分は最低でも4年間は学校に通った経験をもっています。”
“An estimated 250 million children are not learning basic reading and maths skills, according to the report, even though half of them have spent at least four years in school. ”
<http://www.theguardian.com/global-development/2014/jan/29/illiteracy-education-young-people-developing-countries>
つまり4年間学校に通っても基礎的な読み書き、算数が出来ないということです。この原因はソフト、つまり教師の質か量が問題ということが出来るのではないでしょうか。
ちなみに青年海外協力隊はこのソフトの問題を解決する為に理数科教師(理科教師、数学教師)の派遣に力を入れています。例えばマラウイでは本人が学校で教えることはもちろん、クラスターと呼ばれるいくつかの学校を集めた地域を巡回して、各学校の教員に対する指導をすることもジョブディスクリプションの一つとなっている場合が多いようです。
教育を良くしようと思った時にそれらハード、ソフト、出席を組み合わせて考える必要があります。
例えば小学校の入学率が80%で卒業率が40%であるなら、出席を継続できるような仕組みを整える必要があるでしょうし、人口と学校の数の比が低いなら学校が必要になるはずです。また単に統計資料だけでは見失うこともあります。例えば入学率が100%だからといって学校を建設する必要がないというわけにはなりません。
一つには統計の信憑性があやしいということもありますが、全体として出ているなら都市と農村どちらも足した平均を出しているということになるからです。(ちなみに入学率が100%を越えることもあります。これは例えば6歳だけでなく、7歳や8歳で入学する人がいるからです。) その場合、農村部に学校建設の必要性があるということも言えるかもしれません。そういった感覚は単に定量的な数字だけでなくて、定性的な知見が示唆を与えることもあります。
(参考:http://hitonowa.blogspot.com/2013_08_01_archive.html)
まとめます。国の教育を改善しようとした場合、まずそれを分解して考える必要があります。例えばハード、ソフト、出席(入学率、卒業率等)等です。それに関する統計的な資料と定性的な感覚を合わせて解決の施策を考える必要があると考えます。
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