途上国の統計データの集め方 .56

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途上国に関しての統計的なデータを収集するにはどうすれば良いかのでしょうか。

僕自身もこれを専業にしているわけではないので大したことは書けませんが、現時点で把握している情報検索方法をまとめてみます。

  • 国家のソース
    • その途上国の各省庁が発表しているデータを参考にすします。
      例えばカンボジアで観光関係の情報が欲しければ下記に行ってみます。
      Ministry Of Tourism Of Cambodia
      (http://www.tourismcambodia.org/mot/index.php?view=statistic_report)
    • また下記フィリピンのように統計局がデータを持っている場合もあります。
      Republic of the Philippines National Statistics Office
      (http://www.census.gov.ph/)
  • その他
    • CIA The World Factbook
      (https://www.cia.gov/library/publications/the-world-factbook/
      アメリカ中央情報局が出している情報。各国の情報がまとまっているます。
    • ウィキペディア
      ウィキペディア本文にある情報はもちろんのこと、一番最後にまとめてある外部リンクから参考になるソースを探すことが出来ます。
    • Google
      いわずとしれた大先生。

さて最後にまとめです。

まず途上国自身が出している統計情報ですがこれをそのまま鵜呑みにするわけにはもちろん行きません。情報の正確性に関しては疑う余地が多々ありますので、情報の取捨選択に慎重になりましょう。

また国際機関が出している情報に関してもそのまま全てを信じるわけにはいきません。例えばUNICEFが出しているガーナの情報を見てみましょう。
(http://www.unicef.org/infobycountry/ghana_statistics.html)

小学校の入学率(Primary school net enrolment ratio (%) 2008-2011)は84%となっています。中学の入学率(Secondary school participation, Net enrolment ratio (%) 2008-2011)は男性で51%、女性で47%とあります。少なくとも半数は6年生を卒業しているということになります。

実際にガーナの農村部で2年間活動をされた協力隊員の方にお話を聞きましたが、この数字に関してはとても違和感を覚えたとのことでした。活動をされていた地域では子どもも含めほとんどの方が識字能力を有していなかったそうです。そして子どもはほとんど学校に行っていなかったそうです。

ここで二つの仮説が成り立ちます。
一つ目はこの数字自体の信憑性が低いということ、もう一つは都市部と農村部との格差が大きく、例えば中学入学率が都市部ではほぼ100%、農村部ではほぼ0%、平均すると50%のような構造があるということです。

もちろん後者の格差もあるのでしょうが、現地に行かれた所感ではやはり数字に対しての違和感を覚えるとのことでした。

その方はそういった保健関係の統計データを集める為に足で稼いで聞いて回ったとのことでした。

統計データはマクロに物事を考えたり把握したりするのにはもってこいですが、やはりどこかで現実と離れる可能性があります。

統計データを参考にしつつ、実際のプロジェクトやビジネスを行う際には自らの足で稼ぐ生の情報をベースにするというのがバランスのよい情報の集め方ではないでしょうか。

かつろう

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