●アマゾンのアフリカ配送
アフリカはマラウイで生活をして10か月がたちました。気が付けば1年目前。本当に早いなと感じます。
そんな日々の中、先日とある情報をキャッチしました。
「マラウイでもアマゾン頼めるらしいですよ」
なにー!!
初め聞いたときは正直、まさかと信じられませんでした。
アフリカの中でもへき地的な存在の1つマラウイでアマゾンを注文できるなんて。
メーカ営業→日系NGO→青年海外協力隊→南アフリカ+ナイジェリアMBAのブログ。
アフリカはマラウイで生活をして10か月がたちました。気が付けば1年目前。本当に早いなと感じます。
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なにー!!
初め聞いたときは正直、まさかと信じられませんでした。
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携帯電話通信事業はマラウイでも最も成功している事業の1つです。
個人的には途上国で最も成功しているBOPビジネスは携帯電話通信事業ではないかと考えています。マラウイでも農村部であっても携帯の普及率はかなり高いです。大人だけでなく中高生も持っていたりします。
今回はビジネスフレームワークの1つであるAIDAの国際協力業界への応用について書きたいと思います。私自身、一応マーケティングという職種で派遣されているのでたまにはビジネスよりのことも書きたいと。
今回はマラウイ人と日本人の行動に関しての感覚の違いをご紹介したいと思います。
マラウイの人は人前でよく鼻をほじります。
男性はもちろんのこと、女性もほじります。
鼻をほじるということを人前ですることは無礼や恥にあたるという日本人が持っている感覚は万国共通のものではないということです。
では何故マラウイ人はほじほじするのでしょうか。
マラウイは基本的にほこりっぽいです。首都のリロングウェであっても道路の舗装が全然完璧でなく、結構、砂が舞います。道の両脇は基本的に砂です。
また排気ガスもとても汚いです。黙々と煙を放ちながら走っている車やバスがそこここにあります。
そのようなほこりが多い環境ではすぐに鼻くそキャパシティが一杯になってしまうわけです。一刻も早くほじほじしないとほこりがどんどん体内に入ってしまう!はやくほじほじせねばとなるわけです。
そしてマラウイでは一人になれるスペースがあまりありません。家であったとしても日本のように個人の部屋というのはあまりありません。家族と空間を共有するのです。
農村部ではトイレもオープンエアートイレ(i,e 、野ションや野グソ)が一般的であったりして完璧な個室というのはあまりありません。
ほこりっぽくて、一人になれるスペースがないという状況では人前でほじらざるを得ないわけです。人前でほじほじすることを文化として許容することがコミュニティにとって、健康という意味でいい影響が出るということを考えればとても合理的な習慣だと言えます。
話は飛びますが、中国に行ったときに人前でいちゃいちゃするカップルをとてもたくさん見ました。この人前でのいちゃいちゃも一人になれるスペースがないから人前にならざるを得ないという結論に勝手に達して、いちゃいちゃオーラ見せつけに憤慨する自分を抑え込みました。
この一人になれるスペースがないというファクターは途上国での文化形成に大いに影響を持っていそうだなと勝手に考えています。
あとスペースに関連していうと途上国の人はパーソナルスペースも比較的狭いのかなと感じます。
パーソナルスペースとは?
“パーソナルスペース(英:personal-space)とは、他人に近付かれると不快に感じる空間のことで、パーソナルエリアとも呼ばれる。一般に女性よりも男性の方がこの空間は広いとされているが、社会文化や民族、個人の性格やその相手によっても差がある。
一般に、親密な相手ほどパーソナルスペースは狭く(ある程度近付いても不快さを感じない)、逆に敵視している相手に対しては広い。相手によっては(ストーカー等)距離に関わらず視認できるだけで不快に感じるケースもある。”
(Wikipediaより)
途上国の人はミニバスをはじめとする交通機関や大家族でスペースが狭い家などぎゅうぎゅうや密着になれているから近くに人がいてもあんまり不快に感じないからなのかなと思います。
あと肉体的な接触も日本に比べると多いと感じます。毎朝の挨拶は握手でしますし、なにか笑いをとるようなことを言えばハイファイ、ハイタッチ。男性同士で手を繋いで歩いていたりします。別に同性愛的なものではないです。単に手を繋いであるいているだけです。僕も写真をマラウイ人の男性ととる時に手を繋がれたことがあります。
日本人からすると違和感を覚えるこのような行動も彼らにとってはあたり前です。
自分達と違う文化・習慣を笑ったり、優劣で捉えるのではなくてしっかりと背景の理由や伝統などを考えて肯定から入ることが大切だと思います。
はなくそを人前でほじってるからといって文化の程度が低いとか、感受性が未開だとかそういう意識を持つのは間違っています。
もちろん異質なものを否定することが、人間の本能に近い気がします。未知で良く知らない、わからないものに対しては攻撃的になる性質が脳にはプログラミングされてると思います。面識がない初対面の人に対してついつい悪く攻撃的に思ってしまったりしますが、話してみるとなんだいいやつじゃんかということも良くあると思います。
そういった異質や未知への否定が出てきたら意識的に抑えて、まずは異質なもの、未知なものに触れて知ることから始めれば理解が出来、わかりあえ肯定できるのではないでしょうか。
ところで他の国の鼻ほじじょうはどうなのでしょうか。知っている人がいたら教えてください。人前で鼻をほじらないのは案外日本人だけで、他の国の人は皆パブリックほじほじマスターなのかもしれません。
かつろう
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今回はメモ程度の雑記です。
習慣って大切だなとふと思いました。
「努力を努力と思わない」というようなことを聞くことがたまにあります。
当たり前のように努力するというようなニュアンスで。
これって結局、練習や勉強を習慣化出来ていることなんじゃないかと思います。
僕自身マラウイに来て自分の英語の出来なさに絶望しました。しょっぱな職場のミーティングに参加して自分の役立たずっぷりが悲しくなりました。3日間まるまるミーティングのセッションだったのですが、それが終わった時には劣等感やらなんやらで禿げるかと。
それから毎日仕事を終わってから家に帰って英語の勉強をしてるわけです。ディクテーションとか速聴とか、シャドーイングなんかもやってますがメインは英語のドラマを聞いてます。フレンズとかグリーとか。
職場から家に帰ってきてご飯を作って食べる。その後だいたい6時30分とか7時とかくらいから1時間?2時間くらい英語をする。これはもはや日課になってます。習慣化しているので特別努力しているという感覚もなかったりします。(ドラマ見てるからかもしれませんが笑)
実はこれを習慣に出来る背景にもまた別の習慣があります。
どういうことかというと、サラリーマンをしていた時の生活リズムの習慣です。営業の仕事をしていた当時、朝7時過ぎに出勤して9時半とか10時くらいまで仕事をするという生活をしていました。そして色々な数字に追われるので、常に高い集中力を保ったまま仕事していました。つまり1日10時間以上緊張して、エネルギーを使い続けるという習慣が身に着いたのです。
この生活習慣の土台があるので、職場を5時とかに上がって家に帰って来てもまだまだ体力も精神力も有り余っているわけです。ましてや、仕事に対する緊張感もサラリーマン時代の方が格段にありました。なので家に帰ってからも色々とやる気が出てくるのです。
言ってみれば、頑張って努力しよう!と考えた時点で既に出遅れている可能性が高いということです。当たり前のこととして、日々自分が向かいたい方向に進んでいるのがベストな気がします。
思考に気をつけなさい、それはいつか言葉になるから。
言葉に気をつけなさい、それはいつか行動になるから。
行動に気をつけなさい、それはいつか習慣になるから。
習慣に気をつけなさい、それはいつか性格になるから。
性格に気をつけなさい、それはいつか運命になるから。
マザー・テレサ
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国連が最も開発がお遅れている国、LCD(Least Developed Countries)として48の国を挙げています。
http://unctad.org/en/Pages/ALDC/Least%20Developed%20Countries/LDCs.aspx
列挙すると下記になります。
アフガニスタン、アンゴラ、バングラディシュ、ベナン、ブータン、ブルキナファソ、ブルンジ、カンボジア、中央アフリカ、チャド、コモロ、コンゴ民主共和国、ジブチ、赤道ギニア、エリトリア、エチオピア、ギアナ、ハイチ、キリバス、ラオス、レソト、リベリア、マダガスカル、マラウイ、マリ、モーリタニア、モザンビーク、ミャンマー、ネパール、ニジェール、ルワンダ、サモア、サントメ・プリンシペ、セネガル、シオラレオネ、ソロモン、ソマリア、スーダン、東ティモール、トーゴ、ツバル、ウガンダ、タンザニア、バヌアツ、イエメン、ザンビア
アフリカが34か国、アジアが9か国、カリブ海地域1か国、大洋州5か国。
このLCDは、一人当たりの収入、健康や栄養状態、識字や就学率、そして貿易などの経済指標等を基準にして決められているとのことです。
※サモアは2014年にLCDを抜けたとの記載もあるので、そうだとすると47か国になります。
http://www.jica.go.jp/volunteer/outline/publication/results/jocv/#a01
青年海外協力隊が現在派遣されているLCDの国は下記23か国です。
ルワンダ、マラウイ、モザンビーク、バングラディシュ、エチオピア、ラオス、東ティモール、ウガンダ、タンザニア、ザンビア、ミャンマー、ベナン、ブータン、ブルキナファソ、カンボジア、ジブチ、キリバス、ネパール、サモア、セネガル、ソロモン、スーダン、バヌアツ
青年海外協力隊は48か国中約半数の23か国に派遣されていることになります。青年海外協力隊に応募される方で貧困の現場に入りたいという人は上記国の中から案件を探すと良いかもしれません。もちろん国内の地域に依りますが。
例えばケニアやガーナ、ナイジェリアといった国はこのカテゴリーには含まれていませんが、地域によっては貧しいところも多いと思います。平均化した基準で見るとどうしてもそのような抜け落ちが出てしまいます。あくまでも1つの参考として捉えるほうが良いと思います。
かつろう
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青年海外協力隊は日本を出国する前に住民票のあるところの市長や県知事に表敬訪問をすることになっています。私も出国前に越直美大津市長と嘉田由紀子滋賀県知事にお会いさせて頂きました。お二人ともお忙しい中とても丁寧に対応して下さり、激励を頂きました。
お二人とも海外の経験をお持ちです。越市長はハーバードのロースクール出身で、嘉田知事はタンザニアや、そして今私が住んでいるマラウイにも滞在経験がおありとお伺いしました。
「海外での経験」と「政治」という2つのキーワードがなにか意味を持つのだろうかとその時疑問に思いました。政治と聞くとややもすると自国や地元を良く知っている人、つまり海外経験よりも国内での経験を重視されそうな職務ですが、逆説的に海外での経験が価値を持つのだろうかと。
塩野七生の「ローマ人の物語」を読んでいて、この「海外経験」と「政治」の2つの点が結びつきを持っていると感じました。
以下「ローマ人の物語」より引用。
“共和制ローマの政官界志望者には、最低限十年間の軍団経験が課されていたことだ。これはあくまでも私見だが古代ローマでも特に共和政時代のローマのリーダーたちが「小粒」でなかった理由も、この辺にありそうな気がする。共和政時代のローマの指導者たちは、唯一の例外となる哲学者兼弁護士兼文筆業者のキケロを除き、ほぼ全員が政界、官界、軍団の経験者なのであった。”
共和制ローマ時代の戦争は主に国外で行われていました。ハンニバル戦争など一部例外はありますが、シチリアやアフリカ、スペインやギリシャといった国外での戦争が中心でした。つまり共和政ローマ時代の政治家は軍務につくことによって国外で生活していたということです。
つまり政治指導者に十年間の軍団経験が課されていたということは軍務を理解するということ以外に、国外で生活する機会が課されていたということです。
では国外で生活をすることで政治という仕事に対してどういった影響が出るのでしょうか。
まず第1点目は海外の文化や風土、文物、法律といった制度、そしてそこに住む人といった様々なものに直接触れることによって自国との違いを実感する機会になるということがいえると思います。そういった風土は制度の違いを体験することによって自国のそれらを外側から客観的に理解することが出来るようになります。そして他国のものを自国に応用することが出来るようになるはずです。単に文字情報としてではなく、体験として他国に触れることで本質を理解できるようになるのではないでしょうか。
第2点目は自国に対する愛国心が育つと思います。僕自身は今、協力隊としてマラウイに来て9ヵ月立ちます。たった9ヵ月でも日本をいとおしく思います。食べ物、風景、人、娯楽、全てのものを恋しく思います。時には数年単位で自国を離れなければならなかったローマの軍団にいれば直された国に対する想いは募ったのではないでしょうか。それこそ衣食住もままならない中での生活だとなおさらだと思います。自分の住む土を、人を、食べ物を心から好きでいるということを自覚するのは政治においてとても大切な要素だと思います。
もちろん地方政治だけに限ったことではありません。国政においても海外での経験がとても役に立つと考えられます。
というわけで結局なにが言いたかったのかというと、2014年7月13日に投開票の滋賀県知事選挙に行こうということです。(こじつけですねマックスですね、すみません笑)
何を信じ、誰に投票するかは個人の自由です。棄権票を投じることも権利だと思います。ただし投票に行くという行為それ自体は推奨されるべき義務だと信じています。
現在集団自衛権の問題で日本は揺れていますが、国政にしろ、地方政治にしろ、まずは投票しましょう。どんな議論もまずは全てそこから始まると思います。
かつろう
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前回(青年海外協力隊の進路実態その1~帰国後国際協力業界に残る人は5人に1人~ Vol.107)に引き続き青年海外協力隊の進路に関して書きたいと思います。
前回はマクロ的に進路の全体像をみたのに対し、今回は具体的な進路をミクロに見ていきたいと思います。
少数ですが、青年海外協力隊として再度派遣される人もいます。また短期ボランティアで再度派遣される人もいます。短期ボランティアの場合は協力隊として派遣された国と同じ国に行く人が多いようです。JICAの資料によると1.3%、100人に一人くらいは再度協力隊にいくようです。(http://www.jica.go.jp/volunteer/obog/career_support/careerinfo/)
マラウイをはじめとする途上国でのプロジェクトや、二本松・駒ヶ根にある青年海外協力隊の派遣前訓練の運営などを行っています。基本的に協力隊出身の人が職員になるケースがとても多いです。
http://www.jica.go.jp/about/structure/suishin/#suishin
各都道府県に一人配置されます。職務内容として県によって違うようですが、県内で国際協力に関わることを幅広く行えるようです。青年海外協力隊員が出発前に県庁や市長に表敬訪問する際など、アレンジをして頂けます。
http://www.jica.go.jp/recruit/volunteer/
正式名称は企画調査員(ボランティア)と言います。途上国のJICA現地事務所に勤務し、ボランティア(協力隊員)の活動のサポートをして頂けます。各種活動の相談に乗って頂いたり、生活全般で気にかけて貰ったりと大変お世話になっています。他にも新規のボランティア案件の開拓等が職務内容になります。
募集にあたって途上国での生活経験が必要になるので、協力隊員が募集しやすい仕事になります。恐らく半分以上は協力隊出身になるのではないかと思います。
http://www.jica.go.jp/recruit/jrsenmonin/
ジュニア専門員制度とは、将来JICA専門家になる人を育成するための研修制度のようなものです。最長で1年6ヶ月間の訓練を受けることが出来ます。
JICAが実施する各種プロジェクトを行う専門家です。JICA専門家の方にはマラウイでも本当に良くして頂いているのですが、話を聞いていると元々隊員だった方がたくさんいらっしゃいます。もちろん隊員を経ない方もいらっしゃいますが、協力隊を経験してから専門家になる人も多いと思います。
協力隊出身のJICA職員さんもいらっしゃいます。定期的に中途採用を行っているようです。(http://www.jica.go.jp/recruit/shokuin/ex/)
大学院に進学、復学する人もいます。これは国際協力の世界では修士以上が求められることが多いからともいえます。JICAの資料によると7.8%の人が進学・復学するようです。
(http://www.jica.go.jp/volunteer/obog/career_support/careerinfo/)
現職参加制度を利用して参加した人は元の職場に帰ることになります。この制度の内、教員の方が多いように感じますが他にも看護師の方、一般企業の会社員の方などもいらっしゃいます。
(現職参加制度:http://www.jica.go.jp/volunteer/application/seinen/incumbent_volunteer/incumbent_participation/)
帰国後、NGO職員として再度途上国に赴任する人も少なからずいます。協力隊で2年間生活出来れば、どこの国に派遣されてもやっていけるという保証になるのえNGO側としても採用しやすいのだと思います。
民間企業に就職する人ももちろん多いです。協力隊をたくさんとって頂いている会社もあります。例えばトキタ種苗さまは協力隊がたくさん働いてらっしゃるようです。
復職以外でも公務員になる人もいます。下記は協力隊への優遇措置・特別枠などをしている自治体になります。
自治体職員採用試験におけるJICAボランティア経験者特別選考等
http://www.jica.go.jp/volunteer/obog/career_support/pdf/careerinfo/jichitaishokuin.pdf
国公立学校教員採用試験におけるJICAボランティア経験者特別選考等
http://www.jica.go.jp/volunteer/obog/career_support/pdf/careerinfo/kyouin.pdf
横浜市や京都市、さいたま市等があります。
もちろんこれらの進路は色々と重複します。例えば帰国後、ボランティア調整員をやってからJICA専門家になったり、JOCA職員を経てジュニア専門員になったりといった具合です。
青年海外協力隊に対しての評価は様々あります。良いイメージを持っている人もいれば、悪いイメージを持っている人もいます。積極的に受け入れてくれる組織もあれば、そうでない組織もあります。しかし今後途上国と日本との接点が増えていかざるを得ないという現状を考えれば、協力隊の評価は徐々に高まっていくのではないかと考えています。
協力隊の進路に関して今後もっと色々と選択肢が増えるようになればいいなと思います。
かつろう
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青年海外協力隊に行って帰国した後の進路ってどうなってるの?という疑問をお持ちの方も多いと思います。
2年間という時間を途上国で過ごした後にどういった進路を取るのかの全体像を紹介したいと思います。
http://www.jica.go.jp/volunteer/obog/career_support/careerinfo/
まずJICAのHPから見れる進路の統計情報をご紹介します。
2012年4月1日?2013年3月31日に帰国したボランティア1032名を対象に調査しています。
※ただし帰国者は1309名なので約300名の進路が報告されていない状態になります。
就職が61.1%、現職参加復職が17.6%、復学・進学が7.8%、アルバイト・非常勤が7.1%、家事手伝い等が5.0%、JICAボランティアが1.3%となっています。就職と現職復帰で約80%を占めています。
ちなみに現職参加とは公務員や一般企業の従業員が退職せずに休職するなどして参加し、帰国後は職場に復帰できる制度です。(http://www.jica.go.jp/volunteer/application/seinen/incumbent_volunteer/incumbent_participation/)
全体の進路の内もっとも多い61.1%を占める就職の割合は下記のようになっています。
民間企業41.8%、公益法人16.5%、地方公務員(教職員)12.5%、地方公務員(一般職)7.8%、国家公務員7.1%、JICA関係4.9%、自営・起業4.8%、NPO・NGO3.5%、その他1.1%となっています。
それでは青年海外協力隊に行ったあと、国際協力の世界で仕事を続ける人は一体どのくらいの割合でいるのでしょうか。
まず初めの分類の内、国際協力と言える進路は就職と復学・進学とJICAボランティアの3つになります。
就職の内、国際協力関係と呼べるのはJICA関係、NPO・NGO、そして公益法人だといえます。この公益法人は恐らく公益社団法人青年海外協力協会(JOCA)や一般社団法人協力隊を育てる会といったJICA・協力隊関係の公益法人がほとんどだと考えられます。
周りの人などから推測するに復学・進学に関しては7割くらいが国際協力関係の進学や復学と考えて良いと思います。国際協力の分野では最低でも修士号が求められるというのが背景にあります。
JICAボランティアというのは、二度目の青年海外協力隊や短期ボランティアを指します。二度目の人も少なからずいます。
上記条件を総合して考えます。
就職した人の内、国際協力に関わる人の割合は下記になります。
公益法人16.5%+JICA関係4.9%+NPO+NGO3.5%=24.9%
全体で考えると下記のようになります。
就職61.1%×24.9%=15.8%
復学・進学7.8%×70%=5.5%
JICAボランティア=1.3%
15.8%+5.5%+1.3%=22.6%
つまり青年海外協力隊として派遣されて、帰国した人の内22.6%、約5人に1人がその後も国際協力の世界で仕事をしていく人になるのです。
また現職参加の人は元々、職場復帰をすることが定められているのでそもそも帰国後国際協力の世界に進むという選択肢はないと言えます。現職参加の17.6%を引いて考えると下記になります。
現職参加を除く82.4%の人の内、22.6%の人が帰国後も国際協力に携わることになる。つまり約4人に1人が国際協力の仕事を続けていくということになるのです。
もちろん企業でCSRに関わったり、その他国家公務員として外務省などで国際協力に関わる人もいるかもしれませんが、本業として国際協力に関わる人はこの割合になると考えられます。
この数字、果たして多いと感じるでしょうか、少ないと感じるでしょうか。
青年海外協力隊として途上国で仕事をするというそれ自体が目的の人が多いことも背景にあると思います。つまり協力隊として2年間活動することである程度やりたかったことが満たされ、満足するということです。それ以上続けて途上国や国際協力の分野で仕事をするという気持ちがなくなってしまうということです。
また援助の現場の最前線に立つことによって、援助を無意味に感じたり、自信に感じて無力感や徒労感を感じる人もいると思います。
僕自身は帰国後、国際協力の仕事に必ずしも携わる必要はないと思います。もちろん協力隊の目的は日本の国際協力事業の拡大・強化にあるのは間違いありません。業界に残ってもらった方が日本の国際協力の裾野も広がるでしょう。
しかし日本の若者の育成という目的もとても大切な部分を占めていると思います。
国際協力のまさに身一つで世界に飛び込んで挑戦してみて、やっぱりこの道は自分の一生の道じゃないと気付くことになったとしてもいいじゃないかと思います。
他の道に進むことになるとしても、青年海外協力隊として過ごした2年間がいつか必ず日本のために、そして途上国のためになるはずだと信じています。
かつろう
⇒青年海外協力隊の進路実態その2?具体的な就職先? Vol.108
参考リンク;
とべ、UFO! ゆうほの協力隊ブログ
http://tobe-ufo.com/demerit-of-jocv
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青年海外協力隊員は活動を充実させるために様々な支援制度を利用することが出来ます。今回はこの支援制度を紹介していきたいと思います。青年海外協力隊で活動を行っている方は今一度これらの制度を使った効果的なインパクトを考える機会にして頂ければと思います。派遣前の方は活動の計画を立てる上で、これらの制度があるということを覚えておいて頂ければと思います。
(http://www.jica.go.jp/volunteer/application/seinen/support_system/jocvnjv/treatment.html)
隊員に最もよく使われている制度がこれだと思います。現地で必要な活動経費を現地のJICA事務所に申請して支払ってもらう制度です。原則は受け入れ先の組織が経費を賄わなけばならないのですが、住居費同様に、配属先がその余裕がない場合JICA事務所が補填してくれる制度になります。もちろん必要性が認められなければなりません。
区分としては、航空賃、航空賃以外の旅費、一般業務費(受入国で購入できる5万円以下の物品購入費)、会議費、通信運搬費、スタッフ以外への謝礼報酬となります。
会議費や謝礼報酬は、例えばマラウイの場合ミーティングを開催する際に必要になります。
マラウイでは慣習的にアローワンスという文化があります。手当とでも訳すのが適当かと思います。会議に人を呼んで参加してもらったらこのアローワンスという現金を渡すのが通例です。逆にアローワンスのない会議や研修には人は参加してくれません。またアローワンス以外にもリフレッシュメント、つまりコーラやファンタも提供しないといけません。そういったものがないと会議や研修に参加しないという文化は問題にもなっています。また改めて書きたいと思いますが、協力隊員がミーティングや研修などを開催する時の悩みの種の1つともいえます。
物品の購入で、5万円以上に該当するものがこの携行機材費の対象になります。5万円以下の物品の購入は現地業務費の一般業務費にあたります。これも現地業務費同様、現地JICA事務所に申請する制度です。ちなみに私の配属先では映像制作の前任の方がこの制度を利用してカメラを購入しています。
また配属先の一般備品はこれには含まれません。
(http://www.mofa.go.jp/mofaj/gaiko/culture/musho/kyoryoku_1b.html)
こちらは外務省が実施している助成金になります。1件あたり1000万円以下まで申請可能です。基本的に学校の補修や病院の設備といったハードに対しての助成になります。
(http://www.sojocv.or.jp/mbr_support/heart/project/index.cgi)
一般社団法人協力隊を育てる会が実施している助成金になります。一件当たり30万円まで申請可能です。こちらの助成金はハードだけでなくプロジェクト全体に対して利用できるようです。過去にはカメルーンの水道拡張プロジェクトやケニアの布ナプキンプロジェクトなどがあったようです。
例えばマラウイであれば、日本マラウイ協会が実施している申請上限30万円のマラウイウォームハートプロジェクト(http://www.h4.dion.ne.jp/~malawi/)やマラウイ隊員母の会からの支援制度等があります。このようにその国の隊員独自の制度も存在します。
(http://www.jica.go.jp/partner/smile/)
日本でいらなくなったスポーツ用具や遊具などの物品を途上国に送ってもらう仕組みです。提供者がいないとダメですが、もしいた場合はJICAが輸送費を負担して送ってくれます。たしか、自分の直接の活動に関わるものはダメという制約があったと記憶しています。
費用の詳細は知りませんが、日本からの輸送費を考えた場合は案外現地調達等の方がいいのかもしれません。ただ、ものを大切にするという考え方や、日本国内での国際協力への興味を高めるということには効果があるとは考えられます。
途上国の配属先は基本的に予算が足りないことがほとんどです。もちろん、助成や支援なしに活動を上手くいかせることが最も良いのでしょうが、どうしても経費や予算が必要になってくることもあると思います。そんな時は上記制度を利用して活動のインパクトを最大化することが大切だと思います。
かつろう
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