ショップライト理論

 

トーマス・フリードマンというアメリカのジャーナリストがマクドナルド理論たるものを唱えたそうな。(一般的にはthe Golden Arches Theoryという名前で知られているよう)。

「ある国の経済が、マクドナルドのチェーン展開を支えられるくらい大勢の中流階級が現れるレベルまで発展すると、その国の国民はもはや戦争をしたがらない。むしろ、ハンバーガーを求めて列に並ぶ方を選ぶ」。要約すると「マクドナルドのある国同士は戦争を行わない」と言う主張だが、批判派はコソボ紛争(アライド・フォース作戦)と南オセチア紛争 (2008年)を引き合いに出してこの理論を否定している。?Wikipediaより引用?

 

ここで新しい理論を提唱したい。その名もショップライト理論!笑

ショップライトは南アフリカ発祥のスーパーマーケットだ。ヨハネスブルグ証券取引所(JSE)に上場しているアフリカで最も大きな小売り業者だ。15か国に2200店舗以上を展開しており、2016年6月期の売り上げは1300億ランド(約1兆1200億円)。

ショップライトに来る客層やそのリテールとしての位置づけをその国の発展度合を判断するレンズとしたい。具体的に、マラウイ、南アフリカ、そしてナイジェリアのショップライトを比較してみたい。

マラウイではショップライトは最上級スーパーの1つだ。チピクやゲームといったスーパーと並ぶハイクオリティなスーパー。首都リロングウェや南部のブランタイヤ、北部のムズズといった主要都市にある。客層は現地のマラウイアンの富裕層と外国人で構成されている。

南アフリカではショップライトは中もしくは下級のスーパーに数えられる。マラウイではあれだけ光り輝いていて名声を欲しいままにしていたショップライトが本拠の南アフリカではかなり虐げられている。南アフリカは海外からの観光客も多く、歴史的にヨーロッパ系南ア人も多い。中上級スーパーにはウールワース(通称ウーリーズ)、チェッカーズやピッキンペイ等がある。ショップライトは中もしくは下級スーパーとして位置づけされており、外国人や白人はあまり行かない。とあるヨハネスブルグの駐在員は危険だからあまりショップライトにはいかないようにと言われたとか。

実はチェッカーズもショップライト系列で、チェッカーズ、ショップライト、ユーセーブの3つの店舗ラインを持っており、客層に合わせて立地展開している。ユーセーブはマラウイでも良く見る、ショップライトの最下級ラインの店舗だ。

ナイジェリアではショップライトはマラウイと同じように素晴らし輝きを放つ上級スーパーとして君臨している。ただマラウイと違うところは客層のほとんどが現地のナイジェリア人ということだ。普段はレッキのノバレモールというショップライトをよく使用しているのだが、外国人はほとんど見ない。たまに中国人を見るくらいだ。もちろん地区によっては外国人が来るショップライトもあると思う。ただしここから言えることは、外国人の消費がなくとも現地の中流上流層だけで収益が成り立つほどに、現地の購買力が高まっているということだ。

アフリカの中でも特に開発が遅れているマラウイ、歴史的に白人の富裕層が多く所得格差の激しい南アフリカ、現地の購買力が高まってきているナイジェリア。ショップライトというレンズを通してみるだけでも色々と見えてくる。

経済指標でなく、現地生活の中で目えてくるものでアフリカ各国を比較するのも面白い。

かつろう

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