マラウイのアライバルビザの情報(2016年7月時点). 165

(ツイッター@ka26oo)

マラウイのアライバルビザに関して、ネット上で取れるという情報や取れないという情報があるので2016年7月時点での情報を書いておきたいと思います。

●空路での入国の場合、マラウイでアライバルビザ、取れます

結論から言いますと、アライバルで取れます。リロングウェ、ブランタイヤ両空港で取得可能です。シングルエントリーで75$かかります。他の国に入国する際と同じように滞在場所などの情報を書類に記入して申請します。人が少なければ30分ほどで入国管理やビザ発行など終えることが出来ます。

陸路での入国に関しては、すみません、わかりません。。

また状況は常に変化するので、時間があれば出来る限り事前にビザを取得しておくことをおススメします。

●背景

元々は日本はビザの免除国だったので、入国に際して特にビザは必要なかったのですが、2015年の10月1日よりビザが必要になりました。

●ビザが必要になった理由

ビザが必要になった理由は、恐らくマラウイ政府が歳入を増やしたいと考えたからだと思います。外国からマラウイに訪れる人は二つに分けることが出来ます。

一つマラウイという国に来たいと強く望む人、もしくは来る必要性がある人です。例えば仕事で来る人や家族や友人に会うために入国する人です。もう一つはマラウイに来ても来なくても良いけれど少し寄ってみたいと感じる人です。例えば旅行者がこれに当たります。マラウイに入国しても良いし、入国せずに陸路で迂回、もしくは空路で飛び越してもよいというパターンです。

前者はビザ代が掛かろうが、掛からまいが入国する必要性があるので、単純に歳入増しの対象となります。後者はビザ代によって入国する可能性が下がるかもしれない人たちです。ビジネスの世界では価格弾力性という概念があります。価格を上げた場合(または下げた場合)にどれだけ需要が変化するかという概念です。マラウイに来る必要性がある人の価格弾力性は低く、マラウイに来ても来なくても良い人の価格弾力性は比較的に高いということが言えます。

またビザ代に加えてもう一つ考慮すべき点は入国後のマラウイ国内での消費です。旅行者がマラウイに滞在する間に宿代や食費、遊興費や交通費などで国内に落とすお金です。その消費からの税収、また二次的にその消費による経済活性化の効果が考えられます。

●ビザを有料にして歳入が増えたのかどうか

上記を式にまとめると下記のようになります。

  • ビザ代の歳入>ビザのせいでマラウイに来なくなった人の国内消費から得られる歳入

※ビザ代の歳入=(マラウイに来る必要がある人のビザ代+マラウイに来ても来なくても良い(けれどもやっぱり来た)人のビザ代)

上記の不等式が成り立つ場合、歳入が増えたと言えます。不等号が逆の場合は歳入がマイナスになると考えられます。

下記の理由から上記の式が支持されると考えられます。

  • マラウイに訪れる人の内、大多数がマラウイに来る必要がある人(旅行者は少ない。来る必要がある人の方が多いので、来なくなる人の国内消費の割合が高くない)
  • マラウイのビザ代75$を厭ってマラウイに来なくなる人は、そもそもマラウイ国内での消費が少ない(富裕層でマラウイに旅行に来る人は例えばニーカ国立公園等に行く層なので、ビザ代75$でマラウイに来なくなるということはない。お金のないバックパッカー等が来なくなるだけなので、来なくなる層のそもそもの国内消費は少ない。)
  • ビザ代によって来なくなる層の消費するお金は税金が掛かっていない可能性が高い(バックパッカー層の消費は、しっかりとしたホテルやレストランでなく、インフォーマルセクターへの消費が大半を締めます。マラウイを始めとした途上国ではインフォーマルセクターから税金をきっちりと集めることが難しいと言えます。つまり、ビザ代が上がったことによって来なくなった層のマラウイでの消費は元々国家の歳入にはあまり繋がっていなかったと考えられます。)

つまりは歳入の観点から言えば、ほぼマイナスがないので国内に来る人のビザ代分が純増であると言えます。

●ではどのくらい歳入が増えたのか

入国者数×ビザ代で歳入がわかります。どこかに入国者数のビザもあるとは思うのですが、すぐには見つけられなかったので推測で考えてみたいと思います。下記を前提とします。

  • 空路によるマラウイへの国際線の到着便は1日4便と考える。(リロングウェとブランタイヤに、ヨハネスブルグやハラレといった周辺国から到着。)
  • 1便に乗車する、ビザが必要な人数を実感から15人と仮定する。
  • 15人中2人は事前に大使館で申請してビザを取得しているものとする。(事前に申請した場合は100$)
  • シングルエントリーのビザ(75$もしくは100$)で入国するものとする。(マルチでマラウイに入国する理由はほとんどない。必要のある人は他のタイプのビザを持っている可能性が高い)

つまり1便あたりの歳入は75$×13人+100$×2人=975$+200$=1175$となります。

一日に4便なので1175$*4=4700$が1日辺りの歳入になります。

1年で計算すると4700×365=1,715,500となります。

陸路で入国する外国人が空路に比べて20人に1人、5%いると考えると、空路と陸路の総収入は1,715,500*1.05=1,801,275$となります。

先に見たように歳入のマイナスはほとんどないと考えられます。よってマラウイでビザが有料化することによって、マラウイ政府は約USD1,8m(約1億8000万~2億円)の歳入増を実現したと考えることが出来ます。

入国者の数見積もりが少ない、マルチビザでの入国する人がもう少しいるかもしれない、もしくは事前に各国の大使館で申請する人がもう少し多いかもしれない、といった要素も考えることが出来るので、歳入はもう少し増えるかもしれません。

かつろう@ka26oo

 

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です