青年海外協力隊員が派遣中にやっておいた方が良い3つのこと .135

青年海外協力隊派遣中にやっておいた方がよいこと。

私が青年海外協力隊として2013年9月にマラウイン派遣されて1年と少しが経ちました。取りあえず現時点で派遣中にこれはやっといた方が良いと思うことを書いておきたいと思います。

基本的に目の前の活動に全力投球するというのが前提になります。その上で色々とやっておいた方が良いことを伝えたいと思います。

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青年海外協力隊の要請数ランキングと要請充足率 .123

ランキングを表すデータ
前回まで3回にわたって、青年海外協力隊の倍率について書いてきました。
青年海外協力隊の倍率【応募者必見】 .120、 青年海外協力隊の倍率その2 倍率ランキング .121、 青年海外協力隊の倍率その3 全職種倍率一覧表 .122)今回は同じデータを使って要請数のランキングと要請の充足率を出したいと思います。

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青年海外協力隊の倍率その3 全職種倍率一覧表 .122

ランキング

前々回(青年海外協力隊の倍率【応募者必見】 .120)、前回(青年海外協力隊の倍率その2 倍率ランキング .121)と二回にわたって青年海外協力隊の倍率について書いてきました。

今回は2年間で募集のかかった全136職種の倍率一覧表を公開したいと思います。
一次倍率は1次受験者数を合格者数で割った数、二次倍率は二次受験者を合格者で割った数、そう倍率は応募者数を二次合格者数で割った数になります。
要請数が多い順に上から並べています。エクセルをコピーしただけなので0で割り切れないものがおなじみの表示になってますがご容赦下さい。。

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青年海外協力隊の倍率その2 倍率ランキング .121

ランキングtop10
前回(青年海外協力隊の倍率【応募者必見】 .120)に引き続き今回も青年海外協力隊の倍率について書きたいと思います。

●倍率の高い職種ランキング

今回は、2012年度の秋募集(2013年2月結果発表)、2013年春募集(2013年8月結果発表)、2013年秋募集(2014年2月結果発表)、2014年の春募集(2014年8月結果ア発表)の計4回分、2年間で応募者数が40人を超える職種(平均すると各回最低10人が応募)の内、倍率が高いものをピックアップしてランキングにしました。要請数や応募者数が少ないものは倍率が跳ね上がったりするのでそれらを除く形の基準にしました。

青年海外協力隊の試験は一次の書類と二次の面接がありますが、応募者数を二次試験を合格した数で割った倍率を算出しています。つまり最初の応募者を最終合格者で割った割合になります。ちなみにこの2年間で募集のかかった職種は136職種ありました。

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青年海外協力隊の倍率【応募者必見】 .120

倍率ランキング
今回は青年海外協力隊の倍率について書きたいと思います。青年海外協力隊の職種別の合否の結果は職種ごとにHP(http://www.jica.go.jp/volunteer/application/seinen/)で発表されます。要請数、応募者数、合格者数等が一覧になったPDFファイルがアップされます。基本的には前回一回分の結果のファイルしかアップされていません。

暇な私はこのアップされるファイルを2012年度の秋募集(2013年2月結果発表)、2013年春募集(2013年8月結果発表)、2013年秋募集(2014年2月結果発表)、2014年の春募集(2014年8月結果発表)の計4回分を毎回ダウンロードして保存してきました。

今回はこの2年間、4回分の応募、合格状況をもとにして倍率を算出したいと思います。
倍率を算出するに当たっては自ら選考を辞退した人などは考慮に入れないことにします。
また小数点第三位を切り捨てました。四捨五入はしてません。

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青年海外協力隊の進路実態その2~具体的な就職先~ .108

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前回(青年海外協力隊の進路実態その1~帰国後国際協力業界に残る人は5人に1人~ Vol.107)に引き続き青年海外協力隊の進路に関して書きたいと思います。

前回はマクロ的に進路の全体像をみたのに対し、今回は具体的な進路をミクロに見ていきたいと思います。

◆JICA関係◆

●青年海外協力隊

少数ですが、青年海外協力隊として再度派遣される人もいます。また短期ボランティアで再度派遣される人もいます。短期ボランティアの場合は協力隊として派遣された国と同じ国に行く人が多いようです。JICAの資料によると1.3%、100人に一人くらいは再度協力隊にいくようです。(http://www.jica.go.jp/volunteer/obog/career_support/careerinfo/)

●公益社団法人青年海外協力協会(JOCA)

http://www.joca.or.jp/

マラウイをはじめとする途上国でのプロジェクトや、二本松・駒ヶ根にある青年海外協力隊の派遣前訓練の運営などを行っています。基本的に協力隊出身の人が職員になるケースがとても多いです。

●国際協力推進員

http://www.jica.go.jp/about/structure/suishin/#suishin

各都道府県に一人配置されます。職務内容として県によって違うようですが、県内で国際協力に関わることを幅広く行えるようです。青年海外協力隊員が出発前に県庁や市長に表敬訪問する際など、アレンジをして頂けます。

●ボランティア調整員

http://www.jica.go.jp/recruit/volunteer/

正式名称は企画調査員(ボランティア)と言います。途上国のJICA現地事務所に勤務し、ボランティア(協力隊員)の活動のサポートをして頂けます。各種活動の相談に乗って頂いたり、生活全般で気にかけて貰ったりと大変お世話になっています。他にも新規のボランティア案件の開拓等が職務内容になります。

募集にあたって途上国での生活経験が必要になるので、協力隊員が募集しやすい仕事になります。恐らく半分以上は協力隊出身になるのではないかと思います。

●ジュニア専門員

http://www.jica.go.jp/recruit/jrsenmonin/

ジュニア専門員制度とは、将来JICA専門家になる人を育成するための研修制度のようなものです。最長で1年6ヶ月間の訓練を受けることが出来ます。

●JICA専門家

JICAが実施する各種プロジェクトを行う専門家です。JICA専門家の方にはマラウイでも本当に良くして頂いているのですが、話を聞いていると元々隊員だった方がたくさんいらっしゃいます。もちろん隊員を経ない方もいらっしゃいますが、協力隊を経験してから専門家になる人も多いと思います。

●JICA職員

協力隊出身のJICA職員さんもいらっしゃいます。定期的に中途採用を行っているようです。(http://www.jica.go.jp/recruit/shokuin/ex/)

◆JICA以外◆

●大学院

大学院に進学、復学する人もいます。これは国際協力の世界では修士以上が求められることが多いからともいえます。JICAの資料によると7.8%の人が進学・復学するようです。
(http://www.jica.go.jp/volunteer/obog/career_support/careerinfo/)

●現職復帰

現職参加制度を利用して参加した人は元の職場に帰ることになります。この制度の内、教員の方が多いように感じますが他にも看護師の方、一般企業の会社員の方などもいらっしゃいます。
(現職参加制度:http://www.jica.go.jp/volunteer/application/seinen/incumbent_volunteer/incumbent_participation/)

●NPO/NGO

帰国後、NGO職員として再度途上国に赴任する人も少なからずいます。協力隊で2年間生活出来れば、どこの国に派遣されてもやっていけるという保証になるのえNGO側としても採用しやすいのだと思います。

●民間企業に就職

民間企業に就職する人ももちろん多いです。協力隊をたくさんとって頂いている会社もあります。例えばトキタ種苗さまは協力隊がたくさん働いてらっしゃるようです。

●公務員

復職以外でも公務員になる人もいます。下記は協力隊への優遇措置・特別枠などをしている自治体になります。

自治体職員採用試験におけるJICAボランティア経験者特別選考等
http://www.jica.go.jp/volunteer/obog/career_support/pdf/careerinfo/jichitaishokuin.pdf
国公立学校教員採用試験におけるJICAボランティア経験者特別選考等
http://www.jica.go.jp/volunteer/obog/career_support/pdf/careerinfo/kyouin.pdf

横浜市や京都市、さいたま市等があります。

もちろんこれらの進路は色々と重複します。例えば帰国後、ボランティア調整員をやってからJICA専門家になったり、JOCA職員を経てジュニア専門員になったりといった具合です。

青年海外協力隊に対しての評価は様々あります。良いイメージを持っている人もいれば、悪いイメージを持っている人もいます。積極的に受け入れてくれる組織もあれば、そうでない組織もあります。しかし今後途上国と日本との接点が増えていかざるを得ないという現状を考えれば、協力隊の評価は徐々に高まっていくのではないかと考えています。

協力隊の進路に関して今後もっと色々と選択肢が増えるようになればいいなと思います。

かつろう

◆併せて読みたい記事◆

青年海外協力隊の進路実態その1~帰国後国際協力業界に残る人は5人に1人~ Vol.107

有名な大手国際協力NGO10選?これだけは知っておきたい? Vol.84

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青年海外協力隊の進路実態その1~帰国後国際協力業界に残る人は5人に1人~ .107

【カテゴリ別ブログ記事一覧】

青年海外協力隊に行って帰国した後の進路ってどうなってるの?という疑問をお持ちの方も多いと思います。

2年間という時間を途上国で過ごした後にどういった進路を取るのかの全体像を紹介したいと思います。

●JICAの統計資料にみる進路の全体像

http://www.jica.go.jp/volunteer/obog/career_support/careerinfo/

まずJICAのHPから見れる進路の統計情報をご紹介します。
2012年4月1日?2013年3月31日に帰国したボランティア1032名を対象に調査しています。
※ただし帰国者は1309名なので約300名の進路が報告されていない状態になります。

就職が61.1%、現職参加復職が17.6%、復学・進学が7.8%、アルバイト・非常勤が7.1%、家事手伝い等が5.0%、JICAボランティアが1.3%となっています。就職と現職復帰で約80%を占めています。

ちなみに現職参加とは公務員や一般企業の従業員が退職せずに休職するなどして参加し、帰国後は職場に復帰できる制度です。(http://www.jica.go.jp/volunteer/application/seinen/incumbent_volunteer/incumbent_participation/)

全体の進路の内もっとも多い61.1%を占める就職の割合は下記のようになっています。
民間企業41.8%、公益法人16.5%、地方公務員(教職員)12.5%、地方公務員(一般職)7.8%、国家公務員7.1%、JICA関係4.9%、自営・起業4.8%、NPO・NGO3.5%、その他1.1%となっています。

●国際協力の世界に進路をとるのは5人に1人

それでは青年海外協力隊に行ったあと、国際協力の世界で仕事を続ける人は一体どのくらいの割合でいるのでしょうか。

まず初めの分類の内、国際協力と言える進路は就職と復学・進学とJICAボランティアの3つになります。

就職の内、国際協力関係と呼べるのはJICA関係、NPO・NGO、そして公益法人だといえます。この公益法人は恐らく公益社団法人青年海外協力協会(JOCA)や一般社団法人協力隊を育てる会といったJICA・協力隊関係の公益法人がほとんどだと考えられます。

周りの人などから推測するに復学・進学に関しては7割くらいが国際協力関係の進学や復学と考えて良いと思います。国際協力の分野では最低でも修士号が求められるというのが背景にあります。

JICAボランティアというのは、二度目の青年海外協力隊や短期ボランティアを指します。二度目の人も少なからずいます。

上記条件を総合して考えます。

就職した人の内、国際協力に関わる人の割合は下記になります。
公益法人16.5%+JICA関係4.9%+NPO+NGO3.5%=24.9%

全体で考えると下記のようになります。
就職61.1%×24.9%=15.8%
復学・進学7.8%×70%=5.5%
JICAボランティア=1.3%

15.8%+5.5%+1.3%=22.6%

つまり青年海外協力隊として派遣されて、帰国した人の内22.6%、約5人に1人がその後も国際協力の世界で仕事をしていく人になるのです。

●現職参加を除いて考えると国際協力業界に残るのは4人に1人

また現職参加の人は元々、職場復帰をすることが定められているのでそもそも帰国後国際協力の世界に進むという選択肢はないと言えます。現職参加の17.6%を引いて考えると下記になります。

現職参加を除く82.4%の人の内、22.6%の人が帰国後も国際協力に携わることになる。つまり約4人に1人が国際協力の仕事を続けていくということになるのです。

もちろん企業でCSRに関わったり、その他国家公務員として外務省などで国際協力に関わる人もいるかもしれませんが、本業として国際協力に関わる人はこの割合になると考えられます。

●途上国で2年間過ごすだけで満足してしまう?

この数字、果たして多いと感じるでしょうか、少ないと感じるでしょうか。

青年海外協力隊として途上国で仕事をするというそれ自体が目的の人が多いことも背景にあると思います。つまり協力隊として2年間活動することである程度やりたかったことが満たされ、満足するということです。それ以上続けて途上国や国際協力の分野で仕事をするという気持ちがなくなってしまうということです。

また援助の現場の最前線に立つことによって、援助を無意味に感じたり、自信に感じて無力感や徒労感を感じる人もいると思います。

僕自身は帰国後、国際協力の仕事に必ずしも携わる必要はないと思います。もちろん協力隊の目的は日本の国際協力事業の拡大・強化にあるのは間違いありません。業界に残ってもらった方が日本の国際協力の裾野も広がるでしょう。

しかし日本の若者の育成という目的もとても大切な部分を占めていると思います。

国際協力のまさに身一つで世界に飛び込んで挑戦してみて、やっぱりこの道は自分の一生の道じゃないと気付くことになったとしてもいいじゃないかと思います。

他の道に進むことになるとしても、青年海外協力隊として過ごした2年間がいつか必ず日本のために、そして途上国のためになるはずだと信じています。

かつろう

青年海外協力隊の進路実態その2?具体的な就職先? Vol.108

参考リンク;
とべ、UFO! ゆうほの協力隊ブログ
http://tobe-ufo.com/demerit-of-jocv

◆併せて読みたい記事◆

Vol.37 国連で働く上でMBAは価値を持つのか

Vol.25 NPOの限界?株式会社か、NPO法人か?

青年海外協力隊、第一希望に受かる3つの方法 vol.97

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青年海外協力隊を支える6つの活動支援制度 .106

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青年海外協力隊員は活動を充実させるために様々な支援制度を利用することが出来ます。今回はこの支援制度を紹介していきたいと思います。青年海外協力隊で活動を行っている方は今一度これらの制度を使った効果的なインパクトを考える機会にして頂ければと思います。派遣前の方は活動の計画を立てる上で、これらの制度があるということを覚えておいて頂ければと思います。

●現地業務費

(http://www.jica.go.jp/volunteer/application/seinen/support_system/jocvnjv/treatment.html)
隊員に最もよく使われている制度がこれだと思います。現地で必要な活動経費を現地のJICA事務所に申請して支払ってもらう制度です。原則は受け入れ先の組織が経費を賄わなけばならないのですが、住居費同様に、配属先がその余裕がない場合JICA事務所が補填してくれる制度になります。もちろん必要性が認められなければなりません。

区分としては、航空賃、航空賃以外の旅費、一般業務費(受入国で購入できる5万円以下の物品購入費)、会議費、通信運搬費、スタッフ以外への謝礼報酬となります。

会議費や謝礼報酬は、例えばマラウイの場合ミーティングを開催する際に必要になります。

マラウイでは慣習的にアローワンスという文化があります。手当とでも訳すのが適当かと思います。会議に人を呼んで参加してもらったらこのアローワンスという現金を渡すのが通例です。逆にアローワンスのない会議や研修には人は参加してくれません。またアローワンス以外にもリフレッシュメント、つまりコーラやファンタも提供しないといけません。そういったものがないと会議や研修に参加しないという文化は問題にもなっています。また改めて書きたいと思いますが、協力隊員がミーティングや研修などを開催する時の悩みの種の1つともいえます。

●携行機材費


物品の購入で、5万円以上に該当するものがこの携行機材費の対象になります。5万円以下の物品の購入は現地業務費の一般業務費にあたります。これも現地業務費同様、現地JICA事務所に申請する制度です。ちなみに私の配属先では映像制作の前任の方がこの制度を利用してカメラを購入しています。

また配属先の一般備品はこれには含まれません。

●草の根文化無償資金協力

(http://www.mofa.go.jp/mofaj/gaiko/culture/musho/kyoryoku_1b.html)
こちらは外務省が実施している助成金になります。1件あたり1000万円以下まで申請可能です。基本的に学校の補修や病院の設備といったハードに対しての助成になります。

●小さなハートプロジェクト

(http://www.sojocv.or.jp/mbr_support/heart/project/index.cgi)
一般社団法人協力隊を育てる会が実施している助成金になります。一件当たり30万円まで申請可能です。こちらの助成金はハードだけでなくプロジェクト全体に対して利用できるようです。過去にはカメルーンの水道拡張プロジェクトやケニアの布ナプキンプロジェクトなどがあったようです。

●その他国ごとに利用できる助成制度

例えばマラウイであれば、日本マラウイ協会が実施している申請上限30万円のマラウイウォームハートプロジェクト(http://www.h4.dion.ne.jp/~malawi/)やマラウイ隊員母の会からの支援制度等があります。このようにその国の隊員独自の制度も存在します。

●「世界の笑顔のために」プログラム


http://www.jica.go.jp/partner/smile/

日本でいらなくなったスポーツ用具や遊具などの物品を途上国に送ってもらう仕組みです。提供者がいないとダメですが、もしいた場合はJICAが輸送費を負担して送ってくれます。たしか、自分の直接の活動に関わるものはダメという制約があったと記憶しています。

費用の詳細は知りませんが、日本からの輸送費を考えた場合は案外現地調達等の方がいいのかもしれません。ただ、ものを大切にするという考え方や、日本国内での国際協力への興味を高めるということには効果があるとは考えられます。

途上国の配属先は基本的に予算が足りないことがほとんどです。もちろん、助成や支援なしに活動を上手くいかせることが最も良いのでしょうが、どうしても経費や予算が必要になってくることもあると思います。そんな時は上記制度を利用して活動のインパクトを最大化することが大切だと思います。

かつろう

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グローバル人材育成3つの方法 Vol.93

避妊方法10のリストとファミリー・プランニング・プロジェクトを行う上で大切なこと Vol.85?

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途上国の営業研修その2「製品知識」 .105

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以前、展示・陳列に関する営業研修の内容をお伝えしました。
(途上国で売り上げアップ!商品陳列・展示の営業研修 Vol.76)

今回は「製品知識」をテーマに行いましたのでその内容をお伝えいたします。

私が青年海外協力隊として所属しているPSIというNGOはマラウイで保健製品の販売を行っています。例えば男性用コンドーム、女性用コンドーム、蚊帳、経口補水液、塩素水溶液、マラリア治療薬、ピル、アフターピル、避妊用インプラント、避妊用注射などです。

営業の仕事はややもすると、関係性や言葉で売ってしまうので、ついつい弱点になりがちな製品知識を補強する研修を行いました。

1、前回のレビュー

前回行った研修内容のレビューを行いました。前回の営業研修では展示や陳列に関してのセオリーを紹介したので、覚えているものを挙げて説明してもらったりしてから、全体を振り返りました。

2、製品知識の大切さ

次に製品知識の大切さを説明しました。何故製品の知識を正確に覚えることが大切なのかです。

まず売り上げの向上に繋がるという説明をしました。製品の知識をしっかりと持っていることによって自信を持って製品を説明することが出来ますし、また何か質問された時に正確にその場で答えることが出来ます。これらは信頼の構築に繋がり、そして売り上げの向上に繋がります。そして購入を拒否された時に、適切に切り返すことも出来るようになります。これについては下記の5、ケーススタディで詳細を説明致します。

また製品知識を正しく認識することは、最終消費者に対しての正確な情報の伝達に繋がります。例えば、汚染水を消毒する塩素液の場合、塩素液3ミリリットル分を20リットル分の水に入れます。(製品のキャップが3ミリリットルを計量できるようになっています)。そして十分に混ぜてから30分以上まって初めて飲むことが出来るようになります。このような製品の使用方法はラベルに書いてあるのですが、文字を読めない人も途上国では少なくありません。またラベルに書いていないことも伝える必要があります。例えば、綺麗にみえる水でも汚染されている可能性があるから、全ての飲み水を消毒する必要があるという一般的な知識等です。

情報はセールスマンから店舗のオーナーや店員に伝わり、そして最終顧客に伝わります。まずセールスマンが第一に正確な情報を伝えないと正しい使われ方がされない可能性が出てくるのです。

3、製品の知識テスト

あらかじめ作っておいた製品に関する知識テストをします。製品の仕様や価格についてはもちろんのこと、他にも前年度の売上や競合製品、製品を助成してくれているドナーや発売が始まった年やブランドを新しくした年などを幅広く聞くテストを実施しました。文章の穴埋めを中心に50?60問くらい作りました。

そしてこの答え合わせを全体で行います。テストの回収や採点は一切行いませんでした。現状でどれだけの点数を取れるかではなく、今回でしっかりと知識を定着させることが大切だと思ったからです。また営業マンとしての立場の上下もあるので、変に点数をつけて営業マン同士や自分自身との関係を悪くしたくなかったというのもあります。

一問一問、答え合わせを全体で確認してから回答が埋められたシートを配りました。

4、製品仕様一覧表の読み合わせ

テストで出したところを含む、包括的な製品仕様一覧表を全体に配り、読み合わせて行きます。その中で随時追加したいことや加えたいことはその場で発言してもらい、書き加えて行きます。競合製品の価格や強みなどは現場のセールスマンの方がよく知っているからです。彼らの知識を定着させつつ、彼らの知っている知識を共有するというセッションになります。

5、ケーススタディ

最後は、知識を使った実際の応用を行います。具体的にお客さんとのやりとりのシチュエーションを想定して、それに対して知識を使って説得するという内容です。

例えばお客さんが、他社の安い蚊帳を扱っており、PSIの蚊帳を買ってくれない。その時どのように説得しますか?といった問いを投げます。

答えとしてはPSIの蚊帳は殺虫剤の浸透が強く、5年間または20回の洗いにも耐えられるので他社の製品よりも長持ちし、結果的にはお客さんも得をするというように製品の仕様を使って説得してもらうことを考えてもらうのです。

時間がなかったので、質問を投げて皆に答えてもらうというセッションにしましたが、時間があれば個人で考えてもらった後、グループで討議してもらって発表してもらう。その答えをもとにロールプレイングを行うという内容にしても良いと思います。

6、アンケート

最後にアンケートを書いてもらって終了です。営業研修の内容、研修の時間等について評価をしてもらい、その理由もかいてもらいます。また次回研修で学びたい内容なども書いてもらいます。

製品の知識は営業の基礎の基礎になります。以前制御機器メーカで営業をしていた時は本当にこの製品知識や技術を常に学び続けるという日々でした。日々、技術は進歩し、担当していない製品も含めて自社の製品はすぐに新しいものが出ますし、他社の製品も新しいものがどんどん出てきます。その経験から身を持って製品知識の大切さを実感していたので今回はこれをテーマにセッションを開きました。

例によって当日使ったパワポなど必要であれば差し上げますのでご連絡下さい。

かつろう

◆併せて読みたい記事◆

Vol.77 途上国でフェイスブック(Facebook)をビジネスに活用するには?途上国の富裕層マーケティング

Vol.29 書評その4『アフリカBOPビジネス?市場の実態を見る?』佐藤寛編著

Vol.76 途上国で売り上げアップ!商品陳列・展示の営業研修

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