暇な私はこのアップされるファイルを2012年度の秋募集(2013年2月結果発表)、2013年春募集(2013年8月結果発表)、2013年秋募集(2014年2月結果発表)、2014年の春募集(2014年8月結果発表)の計4回分を毎回ダウンロードして保存してきました。
今回はこの2年間、4回分の応募、合格状況をもとにして倍率を算出したいと思います。
倍率を算出するに当たっては自ら選考を辞退した人などは考慮に入れないことにします。
また小数点第三位を切り捨てました。四捨五入はしてません。
●選考課程
青年海外協力隊の選考は2段階に分かれます。1次選考は書類審査、2次選考は面接になります。今回はこの2つの要素に分けて倍率をご紹介します。
●全体倍率
まずは2年間、計4回応募分の全体の倍率をみていきたいと思います。
要請数 5528人
応募者数 5854人
一次受験者数 5741人
一次合格者数 3748人
一次倍率 1.53倍
二次受験者数 3458人
二次合格者数 2308人
二次倍率 1.49倍
総合倍率(応募者数/二次合格者=5854/2308)
2.53倍
それぞれ一次の書類審査、二次の面接はだいたい1.5倍くらいの倍率となり、3人に2人が受かるくらいの倍率になっています。
全体を通してみると2.5倍くらいの倍率になっています。5人に2人が受かる割合になります。
●人気職種の倍率
職種別に倍率を見たいと思います。人気職種と題して、この2年間で応募者数が多い職種TOP20をリストアップしました。ちなみにこの2年間で募集が掛かった職種は136職種ありました。
◆コミュニティ開発の倍率
要請数 457件
応募者数 983人
一次受験者数 970人
一次合格者数 642人
一次倍率 1.51倍
二次受験者数 592人
二次合格者数 384人
二次倍率 1.50倍
総合倍率(応募者数/二次合格者)
2.55倍
堂々の人気職種第一位はコミュニティ開発です。コミュニティ開発の倍率は一次、二次、総合倍率を通して青年海外協力隊の全体の倍率ととても近い感じになっています。書類と面接ではそれぞれ3人に2人が受かり、全体では5人に2人が受かるという倍率になっています。
◆青少年活動の倍率
要請数 210件
応募者数 889人
一次受験者数 876人
一次合格者数 302人
一次倍率 2.90倍
二次受験者数 280人
二次合格者数 190人
二次倍率 1.47倍
総合倍率(応募者数/二次合格者)
4.67倍
大方の予想通り、青少年活動が2位に入りました。青少年活動は要請数に対して応募者数がとても多くなっています。倍率も書類審査の一次が約3倍で、3人に1人しか受からなず、二次面接も1.5倍の倍率があります。全体でみると4.67倍と約5人に1人しか受からないという高倍率になっています。
◆小学校教育の倍率
要請数 650件
応募者数 368人
一次受験者数 365人
一次合格者数 282人
一次倍率 1.29倍
二次受験者数 270人
二次合格者数 203人
二次倍率 1.33倍
総合倍率(応募者数/二次合格者)
1.81倍
◆環境教育の倍率
要請数 197件
応募者数 302人
一次受験者数 294人
一次合格者数 206人
一次倍率 1.42倍
二次受験者数 190人
二次合格者数 130人
二次倍率 1.46倍
総合倍率(応募者数/二次合格者)
2.32倍
一次二次ともに3人に2人以上が受かり(1.4倍だと7人に5人が受かります)、全体としても5人に2人以上がうかる割合になっています。
◆日本語教師の倍率
要請数 185件
応募者数 296人
一次受験者数 291人
一次合格者数 203人
一次倍率 1.43倍
二次受験者数 189人
二次合格者数 68人
二次倍率 2.77倍
総合倍率(応募者数/二次合格者)
4.35倍
日本語教師に関しては一次の書類審査の倍率は1.43とそこまで高くありません。しかし二次の面接の倍率が一気に2.77と跳ね上がります。3人に1人が受かる感じになります。そして全体でみると4.35倍で4人に1人も受からないという倍率になっています。日本語教師の面接を受けたことがないので詳細はわかりませんが、実際の面接での能力や人格などを厳しく判断されると考えられます。日本語教師を受験される方はきっちりと面接の対策をする必要があると言えます。
◆看護師の倍率
要請数 208件
応募者数 262人
一次受験者数 259人
一次合格者数 186人
一次倍率 1.39倍
二次受験者数 176人
二次合格者数 118人
二次倍率 1.49倍
総合倍率(応募者数/二次合格者)
2.22倍
看護師の一次に比べて二次の倍率の方が若干高くなっています。全体としては2人に1人受からないくらいとなっています。
◆PCインストラクターの倍率
要請数 212件
応募者数 196人
一次受験者数 194人
一次合格者数 144人
一次倍率 1.34倍
二次受験者数 130人
二次合格者数 87人
二次倍率 1.49倍
総合倍率(応募者数/二次合格者)
2.25倍
PCインストラクターの倍率も看護師と似ています。全体としてだいたい2人に1人が受からないくらいとなっています。
◆体育の倍率
要請数 169件
応募者数 177人
一次受験者数 173人
一次合格者数 118人
一次倍率 1.46倍
二次受験者数 112人
二次合格者数 87人
二次倍率 1.28倍
総合倍率(応募者数/二次合格者)
2.03倍
体育は二次での倍率の方が低くなっています。むしろ1次での書類審査の方が大変と言えます。全体としては2人に1人が受かる倍率です。
◆理科教育の倍率
要請数 430件
応募者数 153人
一次受験者数 150人
一次合格者数 129人
一次倍率 1.16倍
二次受験者数 116人
二次合格者数 85人
二次倍率 1.36倍
総合倍率(応募者数/二次合格者)
1.8倍
理科教育は一次では6人に5人が、二次では7人に5人が受かるような倍率になっています。全体を通しても9人に5人が受かる(割り切れた!)倍率になっています。
◆理学療法士の倍率
要請数 90件
応募者数 113人
一次受験者数 112人
一次合格者数 97人
一次倍率 1.15倍
二次受験者数 95人
二次合格者数 67人
二次倍率 1.41倍
総合倍率(応募者数/二次合格者)
1.68倍
理学療法士は二次面接の倍率の方が高くなっています。
◆感染症・エイズ対策の倍率
要請数 48件
応募者数 112人
一次受験者数 108人
一次合格者数 69人
一次倍率 1.56倍
二次受験者数 67人
二次合格者数 42人
二次倍率 1.59倍
総合倍率(応募者数/二次合格者)
2.66倍
感染症・エイズ対策は応募者全体の倍率と近く、一次二次ではそれぞれ3人に2人が受かり、全体としては5人に2人が受かるような計算になります。
◆観光の倍率
要請数 56件
応募者数 111人
一次受験者数 108人
一次合格者数 57人
一次倍率 1.89倍
二次受験者数 53人
二次合格者数 32人
二次倍率 1.65倍
総合倍率(応募者数/二次合格者)
3.46倍
◆コンピュータ技術の倍率
要請数 125件
応募者数 101人
一次受験者数 98人
一次合格者数 83人
一次倍率 1.18倍
二次受験者数 76人
二次合格者数 52人
二次倍率 1.46倍
総合倍率(応募者数/二次合格者)
1.92倍
コンピュータ技術の倍率は全体として2人に1人が受かるくらいの倍率となっています。2次の面接がポイントになってくるといえます。またPCインストラクターと比較するとコンピュータ技術の方が倍率が低くなっているので、どちらでも受験できる方はコンピュータ技術の方が、倍率の観点からは受かりやすいとも言えます。
◆障害児・者支援の倍率
要請数 127件
応募者数 98人
一次受験者数 97人
一次合格者数 68人
一次倍率 1.42倍
二次受験者数 64人
二次合格者数 47人
二次倍率 1.36倍
総合倍率(応募者数/二次合格者)
2.08倍
全体を通して大体2人に1人が合格できる割合になっています。
◆野菜栽培の倍率
要請数 162件
応募者数 94人
一次受験者数 88人
一次合格者数 75人
一次倍率 1.17倍
二次受験者数 70人
二次合格者数 58人
二次倍率 1.20倍
総合倍率(応募者数/二次合格者)
1.62倍
一次二次共に約1.2倍で6人に5人が受かる倍率になっています。全体を通しての倍率も1.6倍と他の要請に比べて低めになっています。条件をクリアしていて応募できるのであればねらい目の職種と言えます。
◆幼児教育の倍率
応募者数 89人一次受験者数 86人
一次合格者数 56人
一次倍率 1.53倍二次受験者数 51人
二次合格者数 40人
二次倍率 1.27倍
総合倍率(応募者数/二次合格者)
2.22倍
◆数学教育の倍率
要請数 143件
応募者数 73人
一次受験者数 71人
一次合格者数 61人
一次倍率 1.16倍
二次受験者数 53人
二次合格者数 36人
二次倍率 1.47倍
2.02倍理科教育の倍率1.8に比べると数学教育の倍率の方が若干高くなっています。また理科教育同様二次での倍率が高くなっています。
◆栄養士の倍率
要請数 94件
応募者数 68人
一次受験者数 67人
一次合格者数 42人
一次倍率 1.59倍
二次受験者数 42人
二次合格者数 38人
二次倍率 1.22倍
総合倍率(応募者数/二次合格者)
2.19倍
一次の書類での倍率が二次に比べると高くなっています。二次まで行けば6人に5人は受かる倍率になっています。
◆助産師の倍率
要請数 104件
応募者数 65人
一次受験者数 65人
一次合格者数 51人
一次倍率 1.27倍
二次受験者数 50人
二次合格者数 44人
二次倍率 1.13倍
総合倍率(応募者数/二次合格者)
1.47倍
二次面接での倍率が低くなっています。全体としては3人に2人が受かる割合です。
◆音楽の倍率
要請数 66件
応募者数 62人
一次受験者数 61人
一次合格者数 35人
一次倍率 1.74倍
二次受験者数 34人
二次合格者数 22人
二次倍率 1.54倍
総合倍率(応募者数/二次合格者)
2.81倍
全体を通しては約3人に1人が受かる割合になっています。一次二次ともに高めの倍率です。
如何でしたでしょうか。応募される案件の職種は載っていましたでしょうか。全ての職種の倍率も追って公開する予定ですのでもし他の職種を応募される方は乞うご期待下さい。
もちろん倍率だけでは、その職種の難易度はわかりません。全体の応募者数や適性なども合格には大きく関わってきます。また倍率をベースにして応募するという考え方は、やりたいことに応募するという観点からは邪道と捉えられるかもしれません。
賛否あるかもしれませんが、少しでも応募の参考にして頂ければ幸いです。
かつろう (@ka26oo)
こんにちは!倍率の中に、美術を探していたが・・・・。残念。
最近、いろんな学会や会議に出るのですが、
国際協力に携わる人(学生・NGO,企業)の人たちの志+学歴が高くて、
ちょっと戸惑っています。
特に、海外では、
「美術専門?」「マスターもってないの?」とびっくりされることが多く。
しょんぼり。
こんちは!
ちなみに美術は2年間の要請数24、応募者数27、一次受験27、一次合格21、二次受験20、二次合格者10人となっています。一次の倍率は1.29倍ですが、二次の倍率が2倍と高くなってます。全体としては2.7と3人に一人しか受からない難関職種ですね。
修士以上が色んな所で求められますもんね。。。途上国も学歴社会ですし、あった方が仕事も回しやすいのかもですね。。。最近だと通信でも色々とあるみたいですし。