「ハイエナ」に処女を奪われる少女。マラウイの児童婚の問題 .78

【カテゴリ別ブログ記事一覧】

実は今、開発メディアganasでも記事を書かせてもらっています。
今までは下記の4本の記事をアップしてもらいました。

 

今回のブログでは一番最新の記事「『ハイエナ』に処女を奪われる少女。マラウイ児童婚の問題」の参照元の記事の全訳を載せたいと思います。翻訳記事ということです。開発メディアganasに掲載して頂いている記事はだいたい2000字程度になりますがこの全訳はだいたい5500字になります。

5500字から2000字に要点をまとめて圧縮をして、そしてその後プロの編集者の方に色々と添削をして頂いて記事が完成しました。もしお時間があるなら2つの記事を比べて頂ければ色々と興味深いかもしれません。

素人がただ翻訳をしただけの記事と、プロの助言をもらいながら短く要点をまとめた記事の違いを実感出来ると思います。

●●●●●

アフリカ南東部のマラウイでは女の子の児童婚が問題になっている。法的には15歳から結婚が可能となっているが、実際にはそれより若い年齢での結婚も多い。また早期結婚に備えて年ごろの女の子を「ハイエナ」と呼ばれる人にセックスをしてもらい、夜の営みを学ばせることもあるという。この児童婚の問題は女の子の教育の欠如や未成熟な体での出産による妊産婦の死亡といった問題に繋がっている。3月3日付記事でトロントスターが報じた。

マラウイのチテラ村。

女の子と大人の女性の区別はどこにあるのか。マラウイに訪問した人はこの質問を思い浮かべることがあるだろう。特にクリスティーナ・アシマのような人に出会ったらそうだろう。

クリスティーナはマラウイ南部のチテラ村出身だ。なめらかな頬と恥じらいのある眉毛をもる彼女の顔はまだ幼い。しかし彼女の痩せた体つきは大人の女性のそれだ。くびれ、お尻、柔らかな胴部は最近出産した体であることを表している。

クリスティーナは女の子だろうか?彼女は15歳でしかない。クリスティーナは大人の女性だろうか?彼女は既に結婚したことがあり、そして今母乳で赤ちゃんを育てている。

最終的に記者が直接質問をするまでその疑問は続いた。
あなたはあなたが大人の女性だと思いますか?女の子だと思いますか?

クリスティーナはマラウイの公用語のチェワ語で答えた。しかし「わかっているでしょう?」という口調は、通訳される前に答えを明かした。

「私は女の子よ」通訳は答えた。クリスティーナはクスクス笑っていた。

マラウイはクリスティーナ・アシマの人で満ちている。大人の女性になるよりも前に、女性になってしまった女の子。

サブサハラアフリカで約1600万人の人口を抱えるマラウイで、多くの人によって生きることは簡単ではない。電気のある生活を送っている人よりも多くの人がHIVに感染している。人口の半分は貧困ライン以下の水準で暮らしている。人口の4分の1はだいたい毎日15セントで暮らしている。平均的なマラウイ人の寿命は53歳だ。

特に女の子にとって生きることは大変だ。

「マラウイの女性について話始める時、どこから始めてよいのか私も実際にわかりません」
マラウイ初の女性大統領、ジョイスバンダ氏は最近の外国の記者からの取材に対して疲れた顔で答えた。

しかしバンダ大統領は児童婚の議論から始めた。マラウイでは、子どもは法律的には両親の同意があれば15歳から結婚できる。しかし実際には女の子はもっと若い年齢から結婚していることがある。平均で、2人に1人の女の子は18歳になるまでに結婚している。国連人口基金(UNPF)によると、ニジェール、チャド、バングラディシュ、ギアナ、中央アフリカ共和国、マリ、モザンビークのたった7カ国のみがマラウイよりも児童婚率が高い。

当然、マラウイ人の10代の女性の多くは母親だ。妊娠の35%は10代の女性だ。36人に1人は妊娠・出産で死亡しており、またその死亡者の内4分の1は10代だ。

10代の母親の体は未成熟なので、彼女らは産科ろう孔を起こしやすい。産科ろう孔は出産時適切な医療処置が行われない場合、胎児の頭が母体の骨盤を長時間圧迫することにより母体の膀胱、膣、直腸などの組織壊死し、孔があく障害だ。この穴は患者を常に尿が漏れる状態にし、患者は社会的に孤立することもある。

マラウイの女の子はイニシエイションつまり手ほどきと呼ばれる通過儀礼を終えた後、若いうちに妊娠と結婚を無理強いされることもある。この古くからの慣習は女の子に大人の女性になることを教える。ある村では女の子は体を浄め、将来の夫に備えるために婚前のセックスをすることを強いられる。あるケースでは、両親が「ハイエナ」と呼ばれる大人の男性に彼らの娘とセックスをしてもらうためにお金を支払いさえすることもある。文化的な信仰が背景にあり、コンドームは使わない。

このような慣習が、若い女の子のHIV感染に繋がっている。マラウイのHIV感染率は10.6%だ。男性よりも女性の方がHIV陽性率が高い。女性は約13%、男性は8.1%だ。15歳から24歳の年齢層では、HIV感染率は女の子の方が男の子よりも3倍も高い。

教育はこの問題の助けとなっている。国連人口基金(UNFPA)の資料によると、教育を受けていない女性のうち66%は、子どもの頃に結婚することになるのに対して、セカンダリースクールに通ったことのある女性では16%にとどまる。 (マラウイでは8:4:4制を採用している。日本の6:3:3:4制に当てはめるとセカンダリースクールは中学3年生~高校3年生の学年に当たる)

マラウイでは男の子の15%がセカンダリースクールを修了するのに対し、女の子はたった7%しか終了しない。女の子は教育を受けるのに障害がある。例えば多くの学校のトイレはプライバシーや十分な衛生が整っておらず、生理の時女の子は家にとどまりがちだ。それは彼女らの学習を遅らせ、退学することに繋がりがちだ。

マラウイ南部のカツリ市では最も近いセカンダリースクールから16キロも離れた所に住んでいる生徒もいる。この距離を歩く女の子はレイプ被害にあうかもしれない。女の子を学校に通わせるための努力として、ある女性の校長先生は女の子に教室を部屋として貸しており、32人の女の子は一つの教室をベッドルームとしてシェアしている。

マラウイの子ども達にとって最も大きな障害はお金だ。セカンダリースクールは無料ではない。貧しい家族は娘よりも息子を学校に行かせることを好む。

「彼女らは選択肢がなく、結婚しています。彼らは貧困という問題のために結婚をするのです」

クリスティーナ・アシマは彼女の両親が離婚した後に、幼いながらも結婚をすることを強いられた。アシマの母の再婚した新しい夫は、一緒になりたいならアシマを捨てろと母に迫った。アシマの母は新しい夫を選んだ。

「私自身もまだ子どもだったけれど、兄弟の世話をすることを強いられました」クリスティーナは言った。「私はすぐに関係を見つけなければなりませんでした。それは性的な関係という意味です。妊娠するまでその関係は続きました」

クリスティーナは赤ん坊の父親と結婚しました。マラウイで結婚はあいまいに定義されます。そして単純に言葉による合意で夫と妻になります。そしてクリスティーナは結婚してたった一週間で夫と別れ、彼女は今は一人で子どもを育てています。

「私は男の子を生めて幸せです」クリスティーナは言った。「この社会で育って、私は男の子が女の子よりも特権を持っているということを知りましたから」

しかし、クリスティーナの状況は、彼女に全ての望みを失わせることはしなかった。彼女のようなマラウイの女の子は団結している。

1つはガールズ・エンパワーメント・ネットワークだ。2008年に作られた草の根組織で、児童婚やイニシエイションの儀式をなくすことなどを主張し女の子の権利を擁護している。クリスティーナは同ネットワークによって作られたガールズ・クラブに所属している。

「マラウイでは女の子は独立した市民になるために育てられません。その代わりに彼女らは母と妻になるための準備をさせられるのです」同ネットワークのジョイス・ムカンダウィレ広報担当は言う。「この現状を変えるためには、女の子達を巻き込んでいくことが必要です」

ガールズ・エンパワーメント・ネットワークのような組織はまた、村長や伝統的な地域の権力者のグループを巻き込む必要があるというに気づいている。

マラウイでは伝統的なリーダーは、現地の文化や慣習の管理人としての役割を担っている。これは彼らが文化を変えることが出来るということを意味している。

マラウイ中部のンチェウ県の211の村を統括する伝統的権力者はしっかりした母親の保健キャンペーンを彼の地域で実施している。

元々教師だった彼はチーフ・クワタイネとして知られている。彼は出産で死んだ友達の記憶に悩まされていたこともあった。チーフになった後、彼はヘルスセンターの利用を促すために、家での伝統的な出産を禁止した。

結果は劇的だった。クワタイネ氏は6年間彼の地域で妊産婦の死亡は起こっていないと断言した。(保健省はこれを検証することは出来ていない。このレベルでの統計調査は行っていないからだ。しかしながら、ユニセフの広報官、カワタイネ氏の地域はマラウイの中では最も妊産婦死亡率の低い地域の1つだと述べた)

2011年、クワタイネ氏は21歳未満の女の子の結婚を禁じる条例を制定した。21歳未満の娘に結婚を強制した全ての両親は鶏とヤギを罰金として払わないといけない。鶏とヤギはとても高価だ。

かっぷくが良くて茶目っ気のある笑顔のクワタイネ氏は2012年のプレジデント・イニシアティブ・オン・セーフ・マザーフッドの議長に選ばれた。そして今は他の地方の県を回り他の地域の権力者が彼と同じようなことをするように説得している。

「幾組かの両親が私の家に『私たちの地域の権力者は子どもの結婚を支配していません』と言いに来たのを聞き、それに対し私は『素晴らしいことだ!』と答えたことがあります」とクワタイネ氏はにかみながら教えてくれた。

しかしクワタイネ氏のようなチーフはまだ例外的な存在だ。そして彼の現場訪問活動の資金は昨年の秋に起こったマラウイの歴史の中で最も大きな汚職スキャンダルの影響で枯渇してきている。「キャッシュゲート事件」と呼ばれるこの事件では、70人が逮捕され、一時的に外国からの援助の凍結に繋がり、そして2014年5月に行われる大統領選挙でバンダ大統領の議席を脅かすことにもつながっている。

ガールズ・エンパワーメント・ネットワークのムカンダウィレ広報担当は、前大統領の死去に伴いバンダ氏が2012年に大統領の任についてからの進歩のなさに失望していると認めた。

「私はバンダ大統領の責任よりはむしろ、システムそれ自体に問題があると思います」ムカンダウィレ広報担当は言う。「事件に関係した大臣たちは彼女の指示を受けていたわけではありません。それは組織的なものです」

マラウイは18歳未満は全て子どもとみなすという国連の子どもの権利条約を批准したが、バンダ政権のもとでさえ、「子ども」の法的な定義はあいまいなままだ。

「マラウイで今、本当に必要とされているものは子どもの定義の統一なのです」子どもの権利を守る組織であるプラン・インターナショナルのグローバル・ジェンダー・アドバイザーのサラ・ヘンドリックス氏は言う。「ある法律には子どもは16歳以下とあります。また他の法律には18歳未満とあり、また他の法律には15歳未満と記載があります」

ヘンドリクス氏は新しい一括法案はいま国会に提出されており、例外なしに結婚可能な法的年齢を18歳まで引き上げるという子どもの定義を含んでいると述べた。しかし法案は行き詰っている。何故ならそれは、マラウイのある地域の慣習を毅然と否定する、一夫多妻制の禁止等も含んでいるからだ。

「この法案は文化的社会的仕組みを、混乱させることに繋がります」ヘンドリクス氏は言う。「だからこの法案の長い間行き詰っているのです」

しかしヘンドリクス氏はエンディング・チャイルド・マリッジ・イン・サウザンアフリカと呼ばれる新しい国際的なパートナーシップがあるため、前向きだ。この取り組みにカナダ政府は約6000万円を提供している。

またチテラのような村でガールズ・エンパワーメント・ネットワークのジョイス・ムカンダウィレ広報担当はクリスティーナ・アシマのような、希望を見ている。

クリスティーナの若い肩にのしかかるプレッシャーは軽減した。何故なら彼女の母親が村に戻って他の子どもの面倒を見始めたからだ。ガールズ・エンパワーメント・ネットワークは彼女の村の年配者たちに、クリスティーナの母が村に戻ることを説得させ、クリスティーナを救ったのだ。

彼女のガールズ・クラブもまたクリスティーナを「正気に戻る」ように助けた。その助けもありそして彼女は学校に戻ることを決めた。しかしながら決意だけでは十分でない。

「私はまだ学校には戻っていません。何故なら私は子どものために、食物を育てないといけないという問題を抱えているから」彼女は言った。「私には自分を助けるためのお金はありません」

クリスティーナはまだ子ども時代を取り戻せる。しかしメアリー・アンダーソンのような女性にとっては、もはや手遅れだ。

20歳のアンダーソンは7歳と1歳の二人の娘を育てている。彼女は2回結婚をし、2回とも夫に捨てられた。いい日は、彼女の住む人里離れたムウェネヤ村で建設作業員のために雑草抜きと水汲みをして1ドルを稼ぐ。彼女は小学校4年生の時に学校を辞めた。

しかし深いえくぼのある笑顔を持つ、小さな女性であるアンダーソンは娘たちに対して前向きだ。変化の兆しがあるのだ。初めの娘を産んだとき、ヘルスセンターはマホガニーの木の下にあった。しかし今日では訓練されたヘルスワーカーは患者に気を配り、レンガ造り建物の中へ入れてくれる。しかしまだ屋根は無い。

ムウェネヤ村には新しいルールがある。1986年から村長を務めるハートウェル・ムセウ氏は数年前、児童婚の結末についてのラジオプログラムを聞き始めた。そして彼はムウェネヤ村の女の子は18歳未満での結婚を禁止する新しいルールを制定することに決めた。

「私は娘に自分が歩んで来た道を通らせたくありません」アンダーソンは通訳者を通して言った。「彼女達を学校に送るという問題に直面していますが、彼女達を通学させる手立てを見つけてみせます」

「不可能なことなんてないのです」

国連基金のフェローシッププログラムでジェニファー・ヤン記者が2013年12月にマラウイを訪れ取材した。

かつろう@ka26oo

 

【カテゴリ別ブログ記事一覧】

にほんブログ村 海外生活ブログ 青年海外協力隊へ
にほんブログ村
ランキングに参加しています。一日一回上記アイコンをクリックしていただければ
より多くの方に読んでいただけることになります!

●当ブログはリンクフリーです。
●コメント大歓迎です!
▼フェイスブックページでは世界中の写真も公開しています!
https://www.facebook.com/katsukatsu.nikki

 

SNSでもご購読できます。

コメントを残す

*