アフリカの奇跡 ~ルワンダの経済成長要因の考察~ .44

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皆さんはアフリカの奇跡という言葉をご存知だろうか。ルワンダでの経済成長を指して使われる言葉だ。

ご存知の方も多いかと思うが、1994年、ルワンダではフツ族によるツチ族への虐殺が行われた。当時の国民が約730万人で、その内80万人とも100万人とも言われる人数がたった100日間の内に虐殺されたのだ。国民の10人に1人以上が殺戮された計算になる。毎日1万人が銃やナタで殺されたのだ。想像を絶する数だ。戦争や侵略でなく、同国家内で起こったというところがとても痛ましい。隣人が隣人を犯し、殺し、隣人を殺すことを拒否すれば自分自身が殺される。家族で殺し合いを行わせ、最後は結局皆殺しにする。

今回は政府の罪やジェノサイドの起こった原因、国連のあり方などには言及しない。ルワンダに訪れた経験から、その虐殺後にアフリカの奇跡と形容される同国の発展の一要因を考えてみたい。

動乱を逃れて国外に退去していたツチ族による投資等が大きな一要因と言われている。それとは別に今回旅をしてみて感じたことは政府による管理の厳しさだ。その管理の厳しさが同国を安定せしめ経済成長を持続させている大きな要因ではないかと感じた。

具体的に例を三つ挙げたい。

一つ目は入国時の荷物検査についてだ。今回は陸路でウガンダからルワンダに入国したのだが、その際に持ち物を検査され、ビニール袋を全て取り上げられたのだ。バックパッカーにとっては日本のしっかりとしたビニール袋はかなり貴重だ。それを目の前でビリビリと破られ捨てられたのだ。幸い奥に入れていた袋は難を免れ全滅は免れたが、電子機器を全てひっくり返され適当に鞄にぶちまけられたのには少し参った。環境に対する配慮でこの施策を行っているらしい。確かにそう聞けば合理的であるとも取れる。持ち込みした後で極力捨てないようにと呼びかけたりしても効果は薄いと思われる。であればいっそ持ち込ませないという方が効果的だ。

二つ目はバイクタクシーについてだ。首都キガリではたくさんのバイクタクシーがある。このバイクタクシー自体はカンボジアなり多くの地域で見ることが出来る。しかし他の地域と違うところは後ろに乗る客もフルフェイスのヘルメットを着用しないといけないことだ。しかもこの着用をしっかりと運転手が行ってくるのだ。カンボジアなどでは運転手自体もつけているか怪しい。時には警察の検問の前だけ被るというようなこともある。しかしルワンダでは運転手も客も皆きっちりとヘルメットを着用しているのだ。

三つ目は“ムガンダ”についてだ。ある朝バスターミナルに行ってみると全く機能していない。全てが止まっている。バスターミナルだけでなくて街中が全てストップしているのだ。あれだけいたバイクタクシーが全く見えない。辻々には制服を着た警察官が立っており何やら人々を見張っているようでもある。その警察官や周りの人に聞いてみると、その日は月に一度のコミュニティワークなのだという。それをさしてムガンダというらしい。例えば地域の清掃を行ったり、ボランティアを行ったりする日らしい。結局全ての仕事が午前中はストップしており、午後になるとゆっくりと再開していった。このような強制的な管理をきっちりと行っているということからは少し怖さも感じた。全ての人を強制的にコントロールするということに違和感を感じたのだと思う。

このような政府による徹底した管理体制というものがアフリカの奇跡を生み出しているのではないか。国民の10%以上を虐殺で失うというところから国を建てなおす為にはある程度の管理やコントロールも必要なのだろうと感じた。

やがて国の傷も癒えてきたならば、ルワンダに広がるなだらかな丘のように、緩やかな政府になれば旅行者も国民もより安心して生きてゆけるようになるのではないかなと思う。

かつろう

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