青年海外協力隊って給料もらえるの?いくらなの?~協力隊の懐事情~ .73

給料を表す札束

 

さて、今回は青年海外協力隊って一体いくら給料もらっているの?
そもそもボランティアなのに給料もらっていいの?という疑問にお答えしたいと思います。

まず結論から書きます。
青年海外協力隊は現地の生活費や住居は支給され、それとは別に国内手当が2年間で約200万円もらえます。帰国した後に口座に約200万円が貯まっているというのが一般的な協力隊の財政状況になります。

詳細について書いて行きたいと思います。

まず前提として、隊員がもらえるお金は給料ではありません
現地で活動を行う上での必要な経費、そして帰国後の生活に支障をきたさない為の手当としての位置づけです。ですので所得税は掛かりません。そして海外居住になるので、住民票は日本になく、住民税もかかりません。海外居住なので年金、健康保険といった社会保険も確か任意加入になったはずです。
詳細については各役所に確かめて下さい。

基本的に派遣前訓練などにかかる交通費や、
現地までの航空券等の実費や現地での傷病保険についてはJICAが全て負担してくれます。
それ以外で支給される金額を記していきます。

●派遣前

・本邦支出対応手当     40000円×2か月
・移転料(マラウイの場合)  114000円
・支度料             90000円

●派遣中($1=100円で換算)

・現地生活費(マラウイの場合)  45000円×24か月
・国内手当(本邦支出対応手当、帰国初動生活手当、帰国社会復帰手当)
85000×24か月
・健康管理手当             36100円
・移転料(マラウイの場合)      114000円

合計すると下記になります。
40000×2+114000+90000+45000×24+85000×24+36100+114000
=3554100

派遣前も含めて、2年間の総支給額は355万4100円となります。

●派遣前に支給される手当の詳細


・本邦支出対応手当
まず協力隊員は派遣前に二か月間の訓練を受けます。
その間に本邦支出対応手当として月に40000円もらえます。
つまり40000円×2月=80000円が派遣前訓練の手当としてもらえます。

・移転料と支度料
そして派遣に際して、移転料と支度料が支払われます。移転料は派遣される国によって変わります。ちなみにマラウイに派遣された私の場合、移転料は114000円でした。支度料はどの国でも同じで一律90000円です。

この派遣前訓練の手当と移転料、支度料は訓練終了後すぐに支払われますので、この金額で派遣の準備を進めることになります。途上国でも耐えうるPC、バックパック、デジカメ等電子機器類、日本の食材や医薬品、日本の文化を紹介する品物など2年間の活動で必要なものを揃えると30万円はあっという間になくなります。

●現地で支給される手当の詳細


・現地生活費
まず現地生活費が支給されます。これは現地で生活するために必要なお金です。一月$285~$830で、物価が違いますので、国によって変わってきます。マラウイの場合は$450が支給されます。ちなみに最も支給額が安いのはモンゴルで$285、高いのはパプアニューギニアで$830となっています。

・住居費
現地での住居は原則として配属先の組織が用意することになっています。どうしても難し場合に限りJICAが負担します。電気や水道といったインフラ費用に関しては基本的にボランティア個人が支払うことになります。配属先が負担してくれることもあります。

・国内手当
そして派遣中は国内手当が支給されます。現職で参加するか、無職で参加するか、帰国後失業保険をもらうかなどによって金額は変わってくるのですが、もし無職参加で特別失業保険などももらわない場合は、本邦支出対応手当、帰国初動生活手当、帰国社会復帰手当を合わせて月に85000円もらえます。これは日本の口座に振り込まれます。詳しくは最後に貼った参照リンクを参照してください。

・健康管理手当
また派遣期間中に一度だけ健康管理手当として$361を給付してもらうことが出来ます。これは健康管理のために使われる手当です。

・移転料
任期を終えて帰る時には引き上げなどにかかるお金として移転料がもらえます。派遣されるときの移転料と同額になります。

基本的に派遣前に支給される手当や、現地生活費として支給される金額は手元には残らず経費として使い切ってしまう(人によってはマイナスで持ち出すことも多いようです)ので、帰国後日本の口座に振り込まれている85000円×24か月=2040000円が貯蓄として溜まっているという風になります。

実は2010年に行われた事業仕分けで、青年海外協力隊も予算削減を余儀なくされて、各種待遇も縮小しました。その事業仕分けの影響で応募者数も減るという結果になったのですが、それについては次回書きたいと思います。

如何でしたでしょうか。
青年海外協力隊というとボランティアというイメージが強いかと思います。しかし金銭的な手当も上記のようにあります。それをボランティアなのにお金をもらうとはけしからん!と映ったでしょうか。2年間途上国で生活をするのだからしっかりした待遇が必要だと思われたでしょうか。賛否両論あるかもしれません。

私個人の意見としては現地生活費や国内の手当は妥当だと考えます。

もし現地生活費も、航空券も全部持ち出しのボランティアだとしたらどうでしょうか。例え途上国と言えども、2年間生活するにはかなりお金がかかります。それを持ち出しで賄うのは、金銭的にかなり余裕がないと無理だと思います。

また国内手当ですが、これも必要だと考えます。2年間途上国で生活するのはとても過酷です。肉体的にも精神的にもストレスがとてもかかります。協力隊員でもそういった理由で2年の任期を短縮して帰国する人も少なくありません。日本に帰った後、少し自分を休める期間も必要です。また求職をするにも費用が掛かります。そして国際協力の業界で生きて行こうと思えば大学院に進学することは避けて通れないのでその費用も掛かります。国内で次のステップに進む為には必要な資金です。

そういった報酬がないと応募する人は少なくなるでしょうし、参加した人の未来は暗いものになる可能性が高くなるでしょう。もしそうなってしまえば結果的に途上国の人々のためになりません。

青年海外協力隊という事業の持続可能性(サステナビリィティ)を保つためにもこの生活費の手当や手当は必要なものだと考えます。

参考HP
http://www.jica.go.jp/volunteer/application/seinen/support_system/jocvnjv/treatment.html

※青年海外協力隊は税金で運営されているという性格上、情報公開の義務があると考えております。

かつろう@ka26oo

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コメント

  1. ぶち姐 より:

    かつろうさん、こんにちは。

    協力隊事業、ボランティア・・・
    改めていろいろと考えさせられた数字・事実です。

    ありがとうございました。@ぶ

  2. 谷口香津郎 より:

    税金で派遣されているので色々と考えさせられますよね。
    ボランティアとはなんぞやという根本的なことにもつながりますし。

    答えはないのかもしれませんが、定期的に考えたいと思います。

  3. 匿名 より:

    かつろうさん、はじめまして。
    春受験の二次面接のためにリサーチしていたところ、かつろうさんのブログをみつけました。
    派遣中の国内手当は、JICAの協力隊HPをみると、本邦支出対応手当は月々支払われるとありますが、その他の帰国初動生活手当と帰国社会復帰手当については帰国時一括で支払われるとあります。
    実際には3つの手当すべてが月々支払われると理解してよいのでしょうか?
    可能であればご教示ください。

  4. 谷口香津郎 より:

    はじめまして、コメントありがとうございます。
    分かりにくい書き方ですみません、月々支払われるのは本邦支出対応手当(55000円)のみになります。帰国初動生活手当と帰国社会復帰手当に関しては人気が終了した際に払われることになります。

    二次面接、色々と緊張されると思いますが、頑張って下さい!また何かご質問あればご気兼ねなくお聞き頂ければと思います。幸運をお祈り申し上げます。

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