マラウイの警備サービスと中級労働力確保の必要性 .137

警備の写真です。

●マラウイでの警備ニーズ

マラウイを始めとする途上国では警備という仕事が結構普及していますhttp://www.nyasatimes.com/2014/02/26/malawi-raise-minimum-wage-by-74-percent。先進国に比べて治安が良くないので、会社や個人宅でも警備員(ウォッチマン)を雇うことが多いです。特に外国人がいるような組織や、外国人の自宅では基本的に雇います。青年海外協力隊員も事務所の経費で警備員を雇うことができます。個人契約で彼らを雇う場合の給与は確か月に35000クワチャ(約7000-8000円くらい)程度だったと思います。労働時間が長いので月にこのくらい行きます。ちなみに最低賃金は2014年の2月に上がって日給551クワチャ(約百二十円円)となりました。

 

警備員は田舎に行けばいくほど個人契約が多くなりますが、リロングウェ、ブランタイヤ、ムズズ、マンゴチなど都市部であれば警備会社を使うことも出来ます。会社やショップ、NGO、政府機関などは基本的に警備会社を通して警備員を雇います。

●マラウイの警備会社

マラウイでもG4S< ジーフォーエス>(http://www.g4s.mw/) やUrsa Security International<通称USI;ウシ> (http://www.usiprotect.com/Home.html)やOMEGA( http://www.omegasol.com/)といった警備会社が有名です。1901年デンマーク設立のG4Sが最大手だと思います。価格帯的にはG4Sが最大手だけあって安いことが多いようです。サービスの質的にはOMEGAが良い評判を獲得しているようです。

●「安全」というサービスの性質

現在購買の仕事もしているので、警備会社についての契約などにも携わるのですが、警備という仕事は価格よりもサービスが重視される傾向にあります。つまり警備がおろそかになると、その組織に壊滅的な打撃が発生するリスクが高まるので、少々価格を出したとしても良いサービスを選びたいという原理が働くということです。強盗に入られて物を盗まれたり、最悪の場合は人的な被害にもつながります。安全というサービスにおいては価格よりも質が重視されるということです。

この質は派遣されてやっている警備員の質に他なりません。彼らの勤務態度が重要になってくるのです。しっかり挨拶しているか、真面目に警備をしているか、サボっていないか等です。場合によっては警備員が物を盗んだりすることもあります。

●マラウイで、警備派遣サービス事業で勝つためには

ではもしこの警備員派遣サービスに参入するとしたら、どのようなところにチャンスがあるのでしょうか。それは高品質なサービスの提供にあります。質さえよければ価格が高くても契約を勝ち取れるはずです。しかしこの警備員の質を上げて保ち、なおかつその質の高い警備員の人数もたくさん確保するということはとても難しいと思われます。警備会社各社が最も苦慮しているところがここにあるはずです。逆に言えばこれを克服できる仕組みを作れればこの分野で勝つことは可能だろうと思います。

警備員の質も色々と要素があります。例えば外国人と接することも多い分野であれば英語が必要ですし、入社退社を記録するのであれば識字能力も求められます。そしてしっかりと時間通りに職場に来ること、愛想よく対応出来ること、物を盗んだりさぼったり倫理的に問題のある行為は犯さないことなどが質といえます。

マラウイを始めとする途上国では上記にあげたような要素をクリアできる人材の確保はとても難しいのです。日本人であれば当たり前のことも、教育をしっかりと受けていない人が多いマラウイ人にとってはとても難しいことになるのです。

そういった質の高い人材を揃えて流出させないためには、他者よりも給与を高く設定すること、そして社内教育制度を確立することが大切だと思います。たくさんの優秀な人材を登用することが難しいマラウイでは、数千人、数万人単位で安定的に質を保てる教育制度を確立することが必要だと言えます。これを確立出来れば市場で勝てるはずです。

またこのような中級労働者の教育は警備の仕事のみならず工場でも課題です。安定的にある程度の質を保った労働力の供給が工場では必要とされるケースが多いからです。

●国家としての対策

そう考えると単に警備や工場といった企業の問題だけではなく、国が対処すべき問題であるともいえます。プライマリースクールを卒業した人が入学できる職業訓練校のようなものを創設することでこの層の人材を確保出来れば外国からの工場建設といった投資を呼び込むことにもつながるはずです。

またこの職業訓練を民間(企業やNPO)に委託するといった方法もあり得ると思います。公務員が考えて、公務員の教師が教える職業訓練なんかよりも、民間が運営する民間のプログラムの方が実際に即した職業訓練が出来るように思います。

個人的には国が貧困から脱するためには援助ではなく雇用が必要だと考えているので、こういった雇用対策を国が本腰を入れて対応することを期待したいところです。

かつろう

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