途上国の営業研修その2「製品知識」 .105

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以前、展示・陳列に関する営業研修の内容をお伝えしました。
(途上国で売り上げアップ!商品陳列・展示の営業研修 Vol.76)

今回は「製品知識」をテーマに行いましたのでその内容をお伝えいたします。

私が青年海外協力隊として所属しているPSIというNGOはマラウイで保健製品の販売を行っています。例えば男性用コンドーム、女性用コンドーム、蚊帳、経口補水液、塩素水溶液、マラリア治療薬、ピル、アフターピル、避妊用インプラント、避妊用注射などです。

営業の仕事はややもすると、関係性や言葉で売ってしまうので、ついつい弱点になりがちな製品知識を補強する研修を行いました。

1、前回のレビュー

前回行った研修内容のレビューを行いました。前回の営業研修では展示や陳列に関してのセオリーを紹介したので、覚えているものを挙げて説明してもらったりしてから、全体を振り返りました。

2、製品知識の大切さ

次に製品知識の大切さを説明しました。何故製品の知識を正確に覚えることが大切なのかです。

まず売り上げの向上に繋がるという説明をしました。製品の知識をしっかりと持っていることによって自信を持って製品を説明することが出来ますし、また何か質問された時に正確にその場で答えることが出来ます。これらは信頼の構築に繋がり、そして売り上げの向上に繋がります。そして購入を拒否された時に、適切に切り返すことも出来るようになります。これについては下記の5、ケーススタディで詳細を説明致します。

また製品知識を正しく認識することは、最終消費者に対しての正確な情報の伝達に繋がります。例えば、汚染水を消毒する塩素液の場合、塩素液3ミリリットル分を20リットル分の水に入れます。(製品のキャップが3ミリリットルを計量できるようになっています)。そして十分に混ぜてから30分以上まって初めて飲むことが出来るようになります。このような製品の使用方法はラベルに書いてあるのですが、文字を読めない人も途上国では少なくありません。またラベルに書いていないことも伝える必要があります。例えば、綺麗にみえる水でも汚染されている可能性があるから、全ての飲み水を消毒する必要があるという一般的な知識等です。

情報はセールスマンから店舗のオーナーや店員に伝わり、そして最終顧客に伝わります。まずセールスマンが第一に正確な情報を伝えないと正しい使われ方がされない可能性が出てくるのです。

3、製品の知識テスト

あらかじめ作っておいた製品に関する知識テストをします。製品の仕様や価格についてはもちろんのこと、他にも前年度の売上や競合製品、製品を助成してくれているドナーや発売が始まった年やブランドを新しくした年などを幅広く聞くテストを実施しました。文章の穴埋めを中心に50?60問くらい作りました。

そしてこの答え合わせを全体で行います。テストの回収や採点は一切行いませんでした。現状でどれだけの点数を取れるかではなく、今回でしっかりと知識を定着させることが大切だと思ったからです。また営業マンとしての立場の上下もあるので、変に点数をつけて営業マン同士や自分自身との関係を悪くしたくなかったというのもあります。

一問一問、答え合わせを全体で確認してから回答が埋められたシートを配りました。

4、製品仕様一覧表の読み合わせ

テストで出したところを含む、包括的な製品仕様一覧表を全体に配り、読み合わせて行きます。その中で随時追加したいことや加えたいことはその場で発言してもらい、書き加えて行きます。競合製品の価格や強みなどは現場のセールスマンの方がよく知っているからです。彼らの知識を定着させつつ、彼らの知っている知識を共有するというセッションになります。

5、ケーススタディ

最後は、知識を使った実際の応用を行います。具体的にお客さんとのやりとりのシチュエーションを想定して、それに対して知識を使って説得するという内容です。

例えばお客さんが、他社の安い蚊帳を扱っており、PSIの蚊帳を買ってくれない。その時どのように説得しますか?といった問いを投げます。

答えとしてはPSIの蚊帳は殺虫剤の浸透が強く、5年間または20回の洗いにも耐えられるので他社の製品よりも長持ちし、結果的にはお客さんも得をするというように製品の仕様を使って説得してもらうことを考えてもらうのです。

時間がなかったので、質問を投げて皆に答えてもらうというセッションにしましたが、時間があれば個人で考えてもらった後、グループで討議してもらって発表してもらう。その答えをもとにロールプレイングを行うという内容にしても良いと思います。

6、アンケート

最後にアンケートを書いてもらって終了です。営業研修の内容、研修の時間等について評価をしてもらい、その理由もかいてもらいます。また次回研修で学びたい内容なども書いてもらいます。

製品の知識は営業の基礎の基礎になります。以前制御機器メーカで営業をしていた時は本当にこの製品知識や技術を常に学び続けるという日々でした。日々、技術は進歩し、担当していない製品も含めて自社の製品はすぐに新しいものが出ますし、他社の製品も新しいものがどんどん出てきます。その経験から身を持って製品知識の大切さを実感していたので今回はこれをテーマにセッションを開きました。

例によって当日使ったパワポなど必要であれば差し上げますのでご連絡下さい。

かつろう

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マラリアが治療できなくなる?東南アジアは特に注意 .104

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今回はマラリア治療についての現状について書きたいと思います。

ハマダラ蚊の薬による耐性の進化によって現在、最も有効な薬であるアルテミシニンが効力を失いつつあります。

●マラリアって何?

まずマラリアというのはマラリア原虫によって引き起こされる病気です。熱や吐き気を引き起こし、脳マラリアなど時には死に至ることもあります。

原虫には5種類いるのですが、その内、熱帯熱マラリア原虫によって引き起こされるものが最も危険です。

そのハマダラ蚊が媒介となってその原虫を人から人へと運びます。

●治療方法

現在マラリアに対して最も有効な治療薬はACTと呼ばれる方法になります。これはArtemisinin-Combination Therapiesの省略になります。アルテミシニンというのは薬の成分の名前です。アルテミシニンだけの単薬投与ではなくて、これに併せて他の有効成分も併せて投与するというのがこの両方になります。

マラウイでもスイスのノバルティス社が製造しているコアテムという薬を、私が所属しているPSIというNGOが販売しています。このコアテムの成分はArtemetheというアルテミシニンに由来する成分20mgとLumefantrine120mgを合わせた薬になります。この二つの成分の頭文字を合わせてマラウイではLA「ラ」と呼ばれています。

「コアテム」

アルテミシニンについては詳しくは下記をご覧ください。
(http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A2%E3%83%BC%E3%83%86%E3%83%9F%E3%82%B7%E3%83%8B%E3%83%B3)

長年、中国に制限をされていた秘薬というとなにかロマンのようなものを感じないでもないです。

●治療薬の歴史、ハマダラ蚊の耐性の進化

かつてはキニーネやクロロキンといった薬が治療の主戦力でした。しかし近年では上記のようにアルテミシニンに移っています。どうしてこのようなことが起こっているのでしょうか。

ハマダラ蚊が薬に対して耐性を持ち始めたからです。ハマダラ蚊の薬物耐性が生き残るために進化したのです。

その結果、薬はどんどんと変わり今のアルテミシニンに辿りついたというわけなのです。

●アルテミシニンにも耐性が報告されはじめた

そして恐るべきことはこの最終兵器アルテミシニンに対しても耐性をもつハマダラ蚊が確認され始めているのです。カンボジアとタイ、カンボジアとベトナム、タイとミャンマーの国境付近で報告がされているようです。

残念ながら現段階でアルテミシニン以上の効き目を持つ成分は発見されていません。

●ハマダラ蚊の耐性の拡大

このハマダラ蚊の耐性の拡大は過去の耐性とどうようだとすると、西方に拡大していくようです。最終的にはアフリカに到達すると予想されます。

●今後の影響

アルテミシニンに耐性をもったハマダラ蚊の生息域が広まれば、間違いなくマラリアによる死者が増加します。そしてこれは現地に住んでいる人だけの話ではありません。日本人を含めた外国人がマラリアにかかった時に有効な手立てがなくなってしまうという可能性を含んでいます。

対策としては掛かる前に予防薬を常に服用しておくことが重要になると考えられます。ちなみにマラウイの青年海外協力隊員はメフロキンという薬の予防のために服用をしています。

特にカンボジアやタイ、ベトナム、ミャンマーといった東南アジアにお住いの方また渡航される方は、最終兵器アルテミシニンでもどうにもならない可能性があるということもしっかりと留意して、防蚊対策には最新の注意を払って下さい。

かつろう

参照リンク:http://edition.cnn.com/2014/03/25/health/scientists-eliminate-malaria/

◆併せて読みたい記事◆

Vol.47 マラリアの基礎知識

Vol.65 男性の割礼とHIV/AIDS予防

Vol.61 マラウイの伝統的習慣とHIV/AIDSの問題

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コーラに学ぶ途上国マーケティング?おススメTED「NPOがコーラから学べること」? .103


今回ご紹介するTEDはマイクロソフトの創業者ビル・ゲイツの奥さん、メリンダ・ゲイツさんのスピーチです。二人はビル&メリンダゲイツファンデーション(http://www.gatesfoundation.org/)を創り活動されています。積極手に途上国の問題解決に貢献しています。投資家として名高いバフェットが300億ドルの寄付をゲイツ財団に表明したことでも話題になりました。

彼女は途上国へ行く中で、どこにでもあるものに驚かされます。そう、コカ・コーラです。僕自身も色んな途上国を見て回りましたが、本当にどこにでもありました。そして価格も水よりも安いことも結構ありました。

コーラは世界で、毎日15億本提供されているとのことです。毎日、です。

彼女はこのコーラの行き渡り具合を、コンドームや医療品などパブリックセクターの製品やサービスに応用すべきだと言います。

そしてコーラがこれだけ途上国で成功出来ている要因を3つに分解しています。

●リアルタイムデータ


コーラは売り上げのデータを即座に収集、分析することで売り上げの低下などの問題があった場合にすぐにそれを修正することが出来ます

多くのNPOの活動は現状ではそれとは真逆で、即座にデータを反映させるような仕組みにはなっていません。NGOの多くは助成金(グラント)によって運営されています。例えばNGOからプロポーザルが提出された後、NGOとドナーは2年間のプロジェクトの合意を結びます。2年間で2億円をかけて、ある地域でHTC(HIV Testing and Counseling:エイズ検査のこと)とコンドームの配布を行うというような合意です。途中での振り返りはあるにはありますが、基本的にこの計画の大枠は2年間変更されません。プロジェクトが終わってから成果指標の変化を見るのです。例えばプロジェクト地域においてエイズ感染率が始める前のベースラインと比べて何パーセント低下したか、HTCに行った人の割合はどれくらい増えたか等です。

メリンダはこのNGOのプロジェクトの仕組みを、暗闇でボーリングをするみたいだと例え話をあげています。結果はライトを付けてから(プロジェクトが終わって評価してみて)しかわからないということです。

リアルタイムでのデータの収集と分析、それに応じた修正が必要だと言っています。企業であれば当たり前のことが、非営利業界ではそのプロジェクトという仕事の仕組みのせいで、行われていないのです。

もちろん自前の寄付会費やビジネス収益などでのプロジェクト運営であれば自由に小回りを利かせてプロジェクトを運営することは可能になるのでしょうが。

●ローカル起業家の活用


コーラは農村部にまで製品を流通させるために地元のローカル起業家を育成しています。彼らに少額のローンを与えて、製品を売り、そのローカルの人が農村部まで製品を運んで売るのです。

これは途上国ならではの必要性から生じています。日本やアメリカといった先進国であれば大型トラックでの配送を行うことが時間的にもコスト的にも最も効率的です。しかし途上国ではもちろんこの戦法は通じません。農村部にはしっかりとした道がないのです。しかし農村のお店、グロッサリーには色んな製品がおいていたりします。これはこのグロッサリーのオーナーが都心部まで出かけて行って製品を購入して、帰って売るからです。このシステムと同じように、ローカルの人にコーラを買って運んで売ってもらうという仕組みをコーラは達成しているのです。ちなみにウガンダやタンザニアではこのローカル商人による販売がコーラの全体の販売の90%を越えているとのことです。

これに近い非営利活動の例として2003年に導入されたエチオピアのヘルス・エクステンション・プログラムがあげられています。35000人のヘルス・エクステンション・ウォーカーを訓練して、農村部などでも簡単な医療が受けられるようにしたのです。途上国ではヘルス・センター等の施設までのアクセスが悪いことが少なくありません。その問題を解決し、村々で治療を受けられるようにしたのがこの制度なのです。その結果として、エチオピアでは2000年?2008年の間で子供の死亡数(Child mortality number)が25%も下がったとのこと。

実はマラウイにもこれに似た仕組みがあります。各村々にHSA(Health Surveillance Assistant)と呼ばれる人が配置されています。各村の人を教育してボランティアベースでHSAになってもらうのです。彼らから受ける治療はもちろん無料です。しかし実際機能しきっていない部分もあります。かなり多くの人数を一人が担当しなければならなかったり、ボランティアベースなので活動のモチベーションがあがらなかったりするようです。彼らの有効性ももちろんないわけではありません。医療行為以外にも村に調査にいったりするときは村長さんの許可のもと、HSAにコンタクトをとって住民に聞き取りを行ったりします。そういう際は彼らはアローワンスと呼ばれる手当をもらえたりするのでボランティアベースではあるのですが、実益もあったりします。有給なのか、ボランティアベースなのか等エチオピアの事例を深く学べばマラウイに応用できるような気もします。

●マーケティング


コーラが成功している最も大きな理由は、「人がコーラを欲している」からだとメリンダは言います。コーラはいかに人に商品を欲してもらうかというマーケティング・キャンペーンがとても上手だと言います。その一つの例として「Wavin’ Flag」という南アフリカ・ワールドカップのテーマ曲の詩を挙げています。ウォーウォーウォーウォウォ、ウォウォウォウォ、ウォーウォーウォーウォウォというやつです。18の国の言語に訳され、17の国のヒットチャートで1位を獲得したらしいです。

どうすれば人々がその製品やサービスを欲するようになるのか、ということを考えてキャンペーンを展開することはNGO等非営利での活動にも大切なことだと言っています。例としてはインドでのトイレ設置キャンペーンを挙げています。トイレを設置してそれを使用することは衛生面からとても大切なことなのです。どうすれば、トイレを設置し、そして使うようにすることが出来るのでしょうか。

インドのある地域の女性が結束して、トイレのない家にはお嫁にいかないと示し併せて、それが新聞にも取り上げられて大きな話題を呼んだという事例が取り上げられています。男性はもちろんトイレの設置を渇望します。結婚するために。

いかにして人々にその製品やサービスを渇望させるかということがマーケティングの重要な視点だと彼女は述べています。

残念ながら動画は途中で終わっているのですが、上記からだけでも十分に彼女の言いたいエッセンスを抽出することは出来ます。

営利と非営利のクロスが途上国でこれからもっともっと大切になってきそうです。

●がしかし、実際に適応するのはなかなか難しい

実際マラウイで製品のマーケティングを行っているとこれらの要素がとても大切だということを強く感じます。私が青年海外協力隊として派遣されているPSI(Population Service International)はコンドームやORS、蚊帳といった保健系製品の販売も行っています。

第一にリアルタイムデータですが、PSIはベースがNGOなのでやはり販売管理も強いとはいえません。以前日本の企業で営業マンをしていましたがその時は日々進捗率を確認して詰められていました。それに比べるとかなり販売数字に関して組織体質的にそもそもの関心が低い部分があります。製品販売以外にも啓発プログラムなど様々な事を行っているのがその背景にはありますが。

第二に流通チャネルは本当に悩みどころです。私が担当している製品はかつては助成金がついており、安価で販売出来ていました。しかし、助成がなくなり価格を挙げざるをえなくなり、販売数が落ちました。問題の一つはこの価格なのです。しかしこの販売価格にはネガティブの比例があります。農村部に行けばいくほど、販売価格が上がるのです。大規模な卸売に売り、卸売りは都市の小売に売ります。そして都市の小売りまで農村部の商店から買いに来て、村に持ち帰る売るのです。つまり中間マージンが多くなり、都市部では100クワチャ(約25円)前後で売られている製品が、下手をすると200クワチャ(約50円)まで上がってしまうのです。農村部の人の方が収入が少ないのですが、彼らの方が負担するコストが高くなってしまうのです。所謂BOPペナルティ(BOPペナルティーとはなにか Vol.50)です。農村部の人に購入して使ってほしいのですが、価格が高くなってしまって難しいという問題があります。

第三に製品を強く欲しいと思ってもらえるかです。お金を持てばまずは食糧、携帯電話のユニット等に消えていくのが現状です。その中で優先順位が低い保健衛生製品を強く渇望してもらうというのはなかなか難しい部分があります。コーラ等、嗜好品とは需要喚起の仕方を変えていかなければならないのだと感じています。

重要だけれども、それを適応する段で色々と悩んでいるというのが正直な私の現実です。
最高なキャンペーンで需要を喚起して、チャネルを改造して、日々のデータをベースにした行動をする組織体質に作り変える。なかなか大変です。うーん。。

かつろう

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青年海外協力隊は途上国にいるだけで価値がある? .102

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以前青年海外協力隊への批判という記事を書きました。
(青年海外協力隊への批判 Vol.2)

その記事の中で、よくある批判の1つとして「任地で大した活動が出来ない」という内容を取り上げました。

マラウイに来た当初、アメリカのピースコー(アメリカ版協力隊。本来は青年海外協力隊を日本版ピースコーとも呼ぶべきですが。)は任期途中に現地所長から評価され活動がしっかり行われていない場合、最悪帰国の可能性もあるという話も聞きました。真実かどうかは知りませんが。

また青年海外協力隊員は定期的に報告書を提出することも義務付けられています。しかしその報告書も厳しいものではなく、数値報告もあるにはありますが、きっちりと決まった評価等がされるわけではありません。

赴任当初はこれらのことを受けて、協力隊はもっと厳しく評価制度を作って、隊員も厳しく活動を評価されるべきだというようなことを思っていました

しかし2013年10月派遣され、約9ヵ月が経った現在、考え方は変わりました。青年海外協力隊は現地にいるだけで価値があると思うようになってきました。

●協力隊として途上国の田舎に定住するだけでもとても大変

協力隊として現地に入り成果を上げるということがとても難しいことなのです。

例えば企業の駐在員として途上国に入る場合は、とても手厚く待遇されます。給与などはもちろん各種手当であがりますし、住む場所もセキュリティの高い一等地、ドライバーも家政婦もありなんてこともあります。

一方協力隊員の住環境は人によってかわりますが、悪い場合は電気、水道なしなんてこともざらです。道を歩けば「チャンチュン」等とからかわれ、女性であればセクハラをされることもあります。語学も現地の言葉しか通じないなど、単純に日々生活するだけでもとても多くのストレスと労力を要するのです。さらに帰ってからの進路はなにも決まっていない。そんな中で生きて行くのは結構大変です。

その中で活動に費やせるキャパシティというのはどうしても下がります。日本と同じ感覚では絶対に仕事はできません。成果を出すというのはとてもハードルの高いことなのです。

●そこに住み、人と接するだけで価値がある

子どもの時、大人の人と接した記憶って強く残っていたりしませんか?中学生の時に外国の人と接した記憶って未だに思い出せませんか?僕はいまだに思い出します。

現地の田舎の人たちにとっては外国人と接することはとても稀な機会なのです。そのコミュニティに外国人は隊員が一人だけということも珍しくありません。まさに世界を背負う代表なわけです。

そんな外国人と普通に楽しく接する経験を持つだけでも、現地の人には刺激になるはずです。世界を理解するファクターの1つになるはずです。日本の友達がいると思うだけですこし鼻高々になる人もいます。

特別大きな成果や目に見えるものがなくとも、その村に住む、そこで人と接しいるだけでその人たちにとってはかけがえのない経験になるはずです。彼らの生活を豊かにしているはずです。

●日本という国のイメージを良くする

青年海外協力隊事業は税金で運営されています。日本の国益に帰する部分もなければなりません。そういった意味では協力隊事業は日本という国のイメージをよくしています。

マラウイでも日本のことを悪く言う人にはあったことがありません。日本の高品質の製品といったものも日本のイメージを作っているのは間違いありませんが、現場レベルでは協力隊員がイメージの向上に寄与しているのは間違いありません。例えば僕が配属されているNGOで働いているカーメカニックは昔協力隊員から指導を受けたことがあると言っていました。そのNGOの門番の人は高校の時に協力隊員の教師から教わったことがあるということで「おはよう」等と言ってくれます。

これはそこで成果を上げたかどうか、ということではなくて、そこにいて人々を誠実に生活を共にした積み重ねだと思います。それが電気もテレビもネットもない現地の人一人ひとりの中での日本のイメージを形づくっているのだと思います。

その無形資産、ブランドイメージのようなものが国際社会においてかならずじわりじわりと効果を発揮するはずです。いずれ目に見える形になって日本の国益に帰すると信じています。

世界中で頑張って、日々悩みまくっている協力隊員の皆さん、がんばりましょう!

かつろう

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Vol.74 青年海外協力隊って給料もらえるの?その2?事業仕分けによる手当削減?

Vol.73 青年海外協力隊って給料もらえるの?いくらなの??協力隊の懐事情?

Vol.12 青年海外協力隊への批判?その2?Vol.2 青年海外協力隊への批判?

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青年海外協力隊員はブログを書くべき?ブログをおススメする3つの理由 .101

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僕は青年海外協力隊員がブログを書くことを勧めます。
僕自身、マラウイに来て未だ任期半ばですが、良かったことを下記にまとめたいと思います。

●振り返れる活動の記録になる

日々の活動のことや感じた思い、その国の情報などをまとめることは青年海外協力隊員として途上国に派遣された記録になります。人間案外忘れやすいので帰国してから5年とかたつと色々忘れることもあると思います。僕の場合すでに半年前でも忘れてることもありますが笑
あとあと見返したら色々と今の自分の生活に気づきを与えてくれるのではないかなと思います。

●自分の頭の中を整理出来る


青年海外協力隊の活動は基本的に個人単位での活動になります。職場にも日本人は自分だけで同じ立場の人はもちろんいません。人によっては他の隊員との距離が離れ、容易にコミュニケーションをとれない場合もあります。ネット環境が悪ければ、フェイスブックで誰かに相談することも出来ない可能性もあります。

ブログを書く、文章を書くということは現状の自分を客観的に把握することに繋がります。一人で孤独に活動をしていかなければならない協力隊員だからこそブログを書いて自分の頭の中の整理をする必要があると思います。

●後任や他国の隊員への情報提供になる


協力隊は同じ要請の後任であっても基本的に引き継ぎなどは行われないことがほとんどです。2年任期ですが、後任の人とは任期が被らないことが多いです。訓練所時代に前任の連絡先を教えてもらえますが、正直このやり方ではそこまで有効な引継ぎにはつながりません。現地の前任者も活動が佳境を迎えて忙しい時期ですし、訓練中の後任者も日々語学に追われます。またネット環境などの問題で円滑に連絡が取れないこともあります。さらに後任者が現地に来てから1か月ほどは現地での語学訓練になります。つまり後任のタイミングが上手くいった場合でも前任者が組織を離れて1月以上がたってから後任者が着くということになります。

この仕組み自体を変えて、派遣は出来る限り3か月間任期が被るようにすべきだと個人的には考えてます。いずれにせよ、このような背景があって引継ぎが円滑に行われていないことが多いのです。

このような状況下で前任者の書いていたブログはかなり役に立つ情報になるはずです。仕事のことはもちろんのこと、生活の事なども役に立つはずです。応募段階で、志望先の活動を知るということにも使えるはずです。

また縦の引き継ぎだけではなくて、横の情報共有にもつながると思います。国によって状況はまちまちですが、職種や活動内容が同じであれば違う国での活動でも参考に出来ることも多いはずです。例えば観光隊員であれば観光振興のために行っている施策は参考に出来るはずです。フェイスブックページを作ってPRする、当該国の宿の情報をWEB上にまとめるなどはどの国でも応用出来る内容になります。ブログを書くことで縦と横への情報共有に繋がると強く感じます。

もちろんブログを書くことはそれなりに時間や労力を使います。でも僕自身、1年以上書き続けてきて、ブログ記事もやっと100本を越えることが出来ましたが、書いて来てよかったなあととても思います。

現役の青年海外協力隊員も、応募する人も、受かってこれから訓練に入るという人も、とりあえずブログ書いてみることをおススメします!

かつろう

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青年海外協力隊、第一希望に受かる3つの方法 vol.97
Vol.69 青年海外協力隊(JOCV)としての第一の壁
Vol.57 特別な資格がなくても応募できる青年海外協力隊(JOCV)のおススメ職種
Vol.73 青年海外協力隊って給料もらえるの?いくらなの??協力隊の懐事情?

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死への恐怖というギフト?TED「Before I die I want to…」 .100

今回はTEDをご紹介したいと思います。

Candy Changの「Before I die I want to…」というスピーチです。
題を直訳すると「死ぬ前に?をしたい」となります。

彼女は母と呼ぶべき近しい人を亡くした経験をもとにあるアイディアを想いつきます。

彼女の住むニューオーリンズの共有スペースに黒板や付箋などを使って、コミュニティの人の声を反映できるようにしたのです。

その中の一つの問いがこの「Before I die I want to」でした。通りすがりの人たちが黒板にチョークでこの言葉に続く想いを書き連ねました。

「いつか死ぬその日までに、日付変更線をまたぎたい」
「いつか死ぬその日までに、何百万人の人の前で歌いたい」
「いつか死ぬその日までに、木を植えたい」
「いつか死ぬその日までに、自給自足の生活をしてみたい」
「いつか死ぬその日までに、彼女をもう一度抱きしめたい」
「いつか死ぬその日までに、自分自身になりたい」

この試みは世界中に広がっているようです。

そして彼女はこのように述べています。
「Thinking about death is clarifies your life」
「死について考えることは、人生をより鮮明にする」

ところで、「タナトフォビア」という言葉を聞いたことがあるでしょうか。
死恐怖症、死ぬのが怖いことをいうのだそうです。

病気は病名を付けた時から生まれるわけで、これの症という言葉を使えば病気に分類されるのかもしれません。

僕自身の人生においてこのタナトフォビア、死ぬのが怖いという感覚を中学生の時から持っていました。何故だかはわからないのですが、ジブリ映画「もののけ姫」を見てから心の中にもやがずっとかかり続け、そして夜寝る時布団に入ると、ふと実感として死が怖く感じ始めたのです。

頭で理解するのと感覚で実感するのは別です。それまでは死というものに対して頭では理解していましたが、このときに初めて感覚として体に入ってきました。もちろん常に死ぬのが怖いと思っているわけではありません。しかしふと布団に入って寝ようとすると死が感覚的に知覚されてとても恐怖に感じることが今でもたまにあります。

僕自身、今アフリカのマラウイにいます。今ここにいる理由はこの死への恐怖から発しています。死ぬのが怖いと感じることはまず死にたくないという強い否定的な気持ちになりました。やがて、ならばどうせ皆死ぬのだから思った通りに、自分らしく生きて行きたい、死ぬのだから生きたというなにかを残したい。そういった感覚を強く強く心の底に秘めるようになっていきました。それが自分を次へ次へと、新しいことに挑戦させ、努力させ続ける原動力となっています。

「ソフィーの世界」という本があります。物語形式で初歩的な哲学を学べるとても面白い本です。この本の冒頭部分には下記のようなことが書かれています。普通の人はぬくぬくと温かい世界に安住し真実から目をそむけ生きており、哲学者は大変だけれども真実と向き合って生きている。この真実というのは僕にとっては死そのものなのだと感じます。哲学者にはなれなかったけれど、死という真実くらいには向き合える自分でいたいと望みます。

人はややもすると自分が死ぬということを忘れます。というか、そうなるようにプログラミングされてるのだと思います。そうでなければ生きていくことはとても価値がないことのように思われるからです。

そういった意味ではこの「自分が死ぬという直感的な感覚」を持ちえたことは、僕自身のギフト、僥倖と言えるように感じます。

いつか死ぬ。多分あと50年とかそこいらで。
それを心に刻み、忘れずに生きて行きたいです。

かつろう

マラウイに工場が出来ない3つの理由 .99

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マラウイは最貧国の1つと言われています。国の経済が振興していません。

マラウイ国内に工場はあるにはありますが、規模や数の面であまり大きく国家の経済に貢献しているとは言えません。CIA World Fact Book(https://www.cia.gov/library/publications/the-world-factbook/geos/mi.html)よると2013年のマラウイのGDP(PPP)は約150億ドルでセクター別にみると、サービス業が51.7%、農業が29.4%、産業が18.9%となっています。主要な工場はたばこ工場、お茶工場、砂糖精製工場といった農業に結びつく工場が多いようです。

最貧国であるならば製品・商品を消費することは難しくても、人件費や土地などが安くて工場を建てるということをすれば経済が発展するのではないのか?という疑問を私は抱いていました。

その質問に対して政府関係者の方からお話を伺うことが出来ました。

●内陸国で輸送コストが高い

マラウイはタンザニア、モザンビーク、ザンビアに囲まれた内陸国です。当然ながら外港がありません。工場で製品を製造して海外に輸出する際には港がとても重要になってきます。日本や中国が工業国として発展できたのも、海に面しており、原材料の輸入や、製品の輸出をするための港が多数あったということが大きな要因だと言えます。

もしマラウイから港に到達しようとすれば、モザンビークのナカラ港・ベイラ港に行くか、タンザニアのダルエスサラームに行くか、南アフリカのダーバンに行くかしかありませんが、いずれも長い道のりを国境を越えていかなければなりません。道路状況も完璧に整備されているわけではありません。

海に面しておらず、原材料の輸入、製品の輸出のための港がないということはコストと時間を考えた時に工場を作る上で大きなネックになるのです。

●電力が安定しない

マラウイでは電力が安定していません。計画停電が毎週のように起こっています。需要に対して供給量が間に合っていないため、電力消費を抑制しているのです。工場にとって電力インフラは命と言えます。この生命線の電力が安定しないと積極的に投資することが難しくなります。

ただし2017年にNeno駅北6キロに位置するKammwambaに火力発電所が出来る計画があります。また隣国のモザンビークのテテ地域にも火力発電所が建設される予定であり、モザンビークからも電力が供給される可能性があります。

ただしこれもどうなるかは不明と考えることも出来ます。以前カンボジアにいた時にベトナムとの国境にあるスバイリエン州バベットに進出されている工場でお話を伺いました。カンボジア側だけでなく、ゆくゆくはベトナム側からも電力供給を受けられるという条件で進出したらしいのですが、結局ベトナム側からの電力は来ていないとのことでした。国境をまたいだ電力供給は送電線や国策といった制約に左右されることも多いと感じます。

●工場で働けるレベルの人材の不足

3つ目が人材の不足です。工場で働くブルーワーカー人材というのは日本人の感覚的には簡単な仕事かもしれないのですが、途上国の人にとっては難しいことも多いのです。カンボジアの工房にいた時に感じたのが、毎日同じ時間に出社して、作業をして帰るという当たり前のことを繰り返すことの難しさです。日本人であれば幼稚園、小学校、と幼い頃から日々、規則的な生活を送るということに慣れており、当たり前にそれを出来ます。しかし途上国では学校にも行っていなければ集団生活にもなれていないという人が多く、それを当たり前にすることがまず難しいのです。工場で働けるレベルの人材を安定的に確保するというのがマラウイではまだ難しいということです。

ちなみにMDHS(Malawi Demographic and Health Survey)2010によると職業別の比率は下記のようになっています。

女性(15歳?49歳):

農民(57.8%)、セールス・サービス業(24.7%)、熟練作業員(6.5%)、非熟練作業員(6.5%)、、専門職・経営者(2.0%)、家事労働(1.6%)、聖職者(0.9%)

男性(15?49歳):

農民(49.4%)、セールス・サービス業(15.6%)、熟練作業員(18.3%)、非熟練作業員(10.1%)、専門職・経営者(3.7%)、家事労働(1.4%)、聖職者(1.4%)

熟練作業員、非熟練作業員の割合は一見高いように見えます。しかしこのうちどれだけの人が工場で働けるレベルにあるのかは不明です。下記写真の彼はマコラと呼ばれる木炭で火を取るためのものを作っています。熟練作業員にあたると思われますが、あくまでも個人でやっているレベルであり規則の中での仕事というとまた別の話になると思います。

【バラカの職人】
?
内陸国、不安定な電力、人材の不足とうい3つの問題によってマラウイは工業の発展が妨げられているのです。しかし今後、南アフリカ、ザンビア、モザンビーク、ジンバブエ、タンザニアといった周辺国の経済が増々発展すれば場合によってはマラウイに工場の投資が流れることもあり得ます。陸路での輸出で住む範囲であれば、外港がないデメリットは補えます。2017年の火力発電所とモザンビークからの供給で電力を安定させ、人材の教育をしっかりと行うことが出来れば2020年代には工場がたくさんたつかもしれません。

●その他マラウイの工場情報

蛇足ですがマラウイにある工場をメモ程度に書いておきます。

・リロングウェではカネンゴと呼ばれる地域が工業地帯のようになっていて地焼酎であるチブクの工場等があります。
・ブランタイヤにはマラウイでも“グリーン”の名で親しまれるカールズバーグのビール工場があり、事前に予約をすれば見学をすることも出来ます。他にもプラスチック成形の工場等がブランタイヤにはいくつかあります。
・バラカには中国資本のコットンの工場があります。
・ドァングワはサトウキビの生産地で、砂糖を精製する工場があります。
・コタコタからカタベイの間にはゴムのプランテーションがあり、ゴム工場があります。
・チョロにはヨーロッパにドイツなど輸出する茶の工場があります。

かつろう

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BOPビジネスの成功事例?ノキアの携帯電話? .98

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BOPビジネスを成功させるためには途上国のニーズに沿った製品やサービスが必須になります。

最も成功しているBOPビジネス製品の1つがノキアの携帯電話だと思います。今マラウイでも使っていますし、インドにいた時も、カンボジアにいた時も使っていました。途上国の現地の人もこの携帯電話を使っている所をよく見ます。シムフリーなので全世界で使われています。

                    【今使っているノキアの携帯電話】

ではどういうところに成功の秘密が隠されているのでしょうか。

●電池の持ちがとても長い

日本の携帯電話やアイフォン等のスマフォは普通毎日充電します。使い込んでくると1日充電が持たないようになることもあります。しかしこのノキアの携帯電話、一回充電すれば優に一週間は使えます。また充電自体も数時間ですぐにチャージ出来ます。今は液晶がカラータイプのものを使っているのですが、以前使っていた白黒タイプのものはさらに電池の持ちが長いです。途上国では家に電気がないこともザラです。ケニアのキベラスラムに行ったときは携帯の充電屋さんがあったりもしました。一回の充電で長く使えるということはとても大切な要素になるのです。

●懐中電灯機能

キー操作の「上」のボタンを二回押すだけで、携帯電話上部がすぐに光ります。途上国では停電することが日常茶飯事です。そんな時にまず欲しいのは明かりです。そのニーズを組み込んだ仕様になっています。また左上のメニューボタンを押してから、左下の「*」ボタンを押すとロックをすぐに掛けられます。ミニバスなどでぎゅうぎゅう詰めになることも多い途上国の生活の中でこのロック機能もとても役に立ちます。

●とっても丈夫

アイフォンを落としたらどうなるでしょうか。

【刃牙刃牙アイフォン】

そう、バキバキです。もう一度言います、バキバキです。先月4Sを落としました。しかも外とかではなく自宅の中で。結構ショックでした。。

このノキアの携帯はちょっとやそっとでは壊れません。落としても全然問題ありません。液晶もプラスチックっぽくて割れにくく出来ています。途上国では道が悪かったり、ごみごみしていたりとものを落とすこともままあります。人によっては何もない家の中で不注意で落とす人もいます。そんな人も安心ですね。

値段も確か1000?2000円くらいでお手頃だったと思います。

実際途上国では農村であっても、みんなといっていいくらいに多くの人が携帯電話を持っています。大人はもちろん、高校生でも結構持っていたりします。通話やメールはそのたびにユニットを購入して携帯電話にチャージして使います。例えば20クワチャ(約5円)や50クワチャ(12.5円)といったとても小さい単位から売っています。小分けにして売るというのはBOPビジネスの基本ですが、途上国では通話やメール使用料のユニットもかなり小分けになっています。食べるものがない、お金がないという割には普通に電話してたりします。衣食住が満たされれば次はコミュニケーションにお金が流れて行っているように感じます。やはりコミュニケーションというのは人にとってとても大切で、生活を豊かにするものなのかなと感じます。

このノキアの携帯電話に決してすごい技術が使われているわけではありません。今から10年以上前の日本の携帯電話の方が高機能で、難しい技術が使われていると思います。体を実際に動かして家族とかで楽しむという発想を持ち成功した「Wii」と画質や機器の性能に拘わり、大衆受けしなくなった「プレイステーション」等でも話に上がることですが、高い技術力を持った製品が必ずしも勝つわけではなく、既存技術であっても発想や視点がきっちりと定まっていれば市場で勝つことは可能なのです。何を持っているかではなくて、持っているものをどう使うかということです。もちろん市場によりますが。

BOPビジネスで成功するためには技術力よりも、いまある技術をいかにしてニーズに適応させるかという方が重要になると感じます。途上国の人は難しいものよりも単純なものを好んだり、高くて高品質なものよりも安くて中品質なものを好んだりすることが多いと思うからです。そう考えれば途上国のBOPビジネスで成功するためには顧客ニーズを把握し、それに合わせて商品コンセプトを作り上げるマーケティングが重要になってくるのではないでしょうか。

かつろう

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青年海外協力隊、第一希望に受かる3つの方法 .97

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青年海外協力隊では願書を出す際に第一希望から第三希望まで要請を記入することが出来ます。

この3つの要請は同じ職種の内から選ばなければなりません。例えばコミュニティ開発を職種として選んだ場合はコミュニティ開発から3つ要請を選んで提出するわけです。

この希望案件ですが、実はなかなか思い通りにいかないことが多いのです。アフリカに行きたかったのにアジアの国になった、とか英語で仕事をする案件で派遣されたかったのに現地語案件に受かってしまった等が起こります。これは面接官の方が適性を測り、それに沿った要請に派遣されるからです。希望はあくまでも希望でしかないのです。感覚値的には7?8割以上は第一希望案件に通れないような気がします。

私はマラウイにマーケティングという職種でPSIというNGOに派遣されました。とてもありがたいことに、実はこの要請を第一希望にしていました。今回は第一希望に受かるための方法をご紹介したいと思います。ただしこれは個人的な考えなので必ず第一希望が通るというわけではありませんのでご了承ください。

1、コミュニティ開発、青少年活動は避ける

まず第一希望に受かることが出来ないパターンとして2つ考えられます。1つは自分の他により適任者がいた場合。就活みたいな感じです。2つ目は自分により適任な要請があった場合です。これは例えば語学能力など他の要素を検討した場合にもっと成果を発揮できると思われる案件があった場合、そちらにまわされることがあるということです。

どちらのパターンにせよ、コミュニティ開発、青少年活動は第一希望に受かる可能性が下がると考えます。何故なら案件が多くて応募者も多いからです。つまり他の人と競合する可能性も高まりますし、自分が気付いていない所で適正な案件が他にもあるかもしれないからです。ちなみに平成26年度春募集ではコミュニティ開発が要請数153に対して応募者数が306、青少年活動が要請数43に対し応募者数が208人でした。

といったって特別な資格も何もないしコミュニティ開発と青少年活動以外受けれないよ!と思われるかもしれませんが、マーケティング、経営管理、PCインストラクター、理科教育、環境教育、感染症・エイズ対策などは特別資格がなくても応募出来ることがあります。経歴や学業分野が求められることもありますが要請次第でもあるので全ての要請に目を通すことをおススメ致します。
(特別な資格がなくても応募できる青年海外協力隊(JOCV)のおススメ職種 Vol.57)

出来る限り案件が少なく、倍率も低そうな職種・案件に絞れば第一希望に通る可能性は高くなると考えられます。ちなみに応募者数や倍率はJICAの青年海外協力隊のHPで毎回公開されています。(http://www.jica.go.jp/volunteer/application/seinen/)

2、選考指定言語(英語)がAランクならTOEICで出来るだけいい点をとる

応募する時点で求められるTOEICの点数が要請によって変わります。例えばAランクであればTOEICが730点以上でなければ希望できません。(出願は出来たかもしれませんが、受かるのは難しいと思います。)英語でAランクという指定がある場合は、実際の活動と生活で使用する言語が英語である場合が多く、またかなり高度なレベルで英語が求められている可能性もあります。その場合その要請では英語が出来ることが一番の選考基準になる可能性があります。

私の要請も選考指定言語が英語のAランクでした。出来る限り高い点数を取った方が有利だと思い、手前味噌ですが、最終的にはTOEIC900点でとることが出来ました。訓練期間中も図書室にこもり英語に励んでいたのですが、それでも実際マラウイに来て仕事をしてみると英語が全然通用しない。ネイティブスピーカーがいる環境で遠慮なしにしゃべってくる状況なので未だにかなり苦労しています。

Aランク案件であればTOEICの点数をとにかく高くしておくことが第一志望に通る大きな原動力の1つになると思います。

3、やりたいこと、やれることの交差する点

就活などを含めた面接で一番の基礎となるのが「志望動機」と「強み」です。志望動機というのは何故それをしたいのかということえす。強みというのはその要請にいかに貢献できるかということです。

最も良いパターンは応募したいと強く感じる要請で、求められる能力や職歴などが自分のバックグラウンドに合致することです。この2つが合致していれば自信をもって面接でも受け答えすることが出来るはずです。心をこめてやりたいこと、やれることを説明できるはずです。そうすれば第一希望に受かることが近づくはずです。

やりたい気持ちは強くても能力や職歴、背景がついてこない場合であればより適した人に要請を取られる可能性が高くなります。能力や適性がある案件であったとしても、しっかりとした志望動機を伝えられなければ、熱意を伝えることが出来ずに他の案件に回されるかもしれません。

●要請に応募する時点である程度は決まる

さて上記に3つ、第一希望の案件に受かる方法を記しました。「コミュニティ開発・青少年活動は避ける」「指定言語がAランクならばTOEICで出来るだけいい点をとる」「やりたいこと、やれることの交差点」の3つです。この3つは実は要請に応募する前の段階に関わってきます。つまりどういった案件に応募するかが、第一希望が通るかどうかに大きく影響しているということです。もちろん応募した後に色々と勉強や準備をしたり、面接で上手くやるということは有効な手立てだと思います。しかし最も大切なのはこの要請に第一希望で応募すれば通ることが出来るかどうかという、応募段階での判断なのです。

●でもやっぱ心からやりたいことに挑戦したい

実は僕も応募する際にコミュニティ開発で出すか、マーケティングで出すか相当悩みました

青年海外協力隊に応募したのは会社を勢いで飛び出して、NGOでインターンはしていたものの、社会的にはいわゆる無職の状態で数か月間を過ごしていた時期でした。明確に次のステップが決まっているわけでもなく、また金銭的に十分な余裕があるわけでもありませんでした。まさに人生かつかつしていた時期でした。

マーケティングは要請数が確か5つ程しかありませんでした。対してコミュニティ開発は100を超える要請があったのです。マーケティングに出した場合、落ちる可能性がありました。案件が5つだけでしたから。コミュニティ開発に出せば、希望通りにはならなくてもどれかには引っかかるだろうという算段がありました。でも一番やりたかったのはマラウイのPSIの案件だったのです。

しかしPSIマラウイの要請で求められていたのは実務経験3年以上で営業、マーケティング経験者。実際会社を2年と4か月で退職したわけで、尚且つ営業はしていたのですがマーケティングはド素人。経歴的に見れば条件を満たしていなかったわけです。

落ちるリスクを承知でマーケティングに応募するか、心の底からやりたい案件はないけれど落ちないようにコミュニティ開発に応募するか。これに落ちればまた青年海外協力隊の次の募集まで半年間空くことになる。もし落ちて明確な肩書きがないまま、社会的なステータスがないままこれ以上過ごすのはしんどいな。そんな葛藤が強くありました。

結果としてはマーケティング職種のPSIマラウイの要請に第一希望で応募し、受かることが出来ました。本当に運が良かったと思います。今マラウイに来て8カ月を終えたのですが本当にPSIマラウイで仕事が出来て良かったなと日々感じています。毎日毎日成長をさせてもらっています。英語しかり、NGOの業務しかり、営業やマーケティングの業務しかり、本当に様々なことを経験させてもらっています。

もちろんこれで落ちていたらどうなっていたかわかりません。でも違う案件に応募して受かっていたとしたら一生後悔と“たられば”を繰り返していただろうと思います。失敗することよりも、挑戦しなかったことの方が一生忘れられないのだろうなと感じます。

正解も、間違いもないのだろうと思います。しかし僕が僕の経験から思うことは、本当にやりたいことに挑戦することが大切なんじゃないかなと感じます。結果がどうあれ。

途中までは記事っぽかったのですが、最後は完璧に感想文になりました笑
まあでもこれカツカツ“日記”なのでご容赦下さいませ。

かつろう

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青年海外協力隊って給料もらえるの?その2?事業仕分けによる手当削減? Vol.74

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マラウイ大統領選挙2014結果詳細、DPPピーター・ムタリカ氏が勝利。 .96

今回は2014年5月20日に行われたマラウイの大統領選挙の結果について書きたいと思います。
結論からいうとDPPのピータームタリカ氏が勝ち、新大統領となりました。2014年5月30日にMEC(マラウイ選挙委員会)によって発表されました。

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以前ジョイス・バンダ氏が勝つという予想の記事を書いたのですが見事に外れました。。(マラウイの次期大統領は、現ジョイス・バンダ大統領で決まり?マラウイの大統領選挙情報 Vol.81).世論調査をベースに予想したのですが、途上国の世論調査はやはりあまり信用できないと痛感しました。

●選挙結果

結果をまとめると下記のようになります。
DPP ? 1,904,399 (36.4%) Peter Mutharika
MCP   1,455,880 (27.8%) Lazarus Chakwera
PP ? ?  1,056,236 (20.2%) Joyce Banda
UDF ?  717,224  (13.7%) Atupele Muluzi
DPP(Democratic Progressive Party)、MCP(Malawi Congress Party)、PP(People’s Party)、 UDF(United Democratic Front)
選挙人登録数     7,475,806 ※選挙人登録数とは事前に登録をして投票権を得た人の数。
投票数          5,288,258
投票率          70.78%
無記名、無効票    56,675(1.07%)
勝利を収めたのは前与党DPPのピーター・ムタリカ氏でした。与党PPのジョイス・バンダ氏は倍近くの票差で3位に。2位のMCPは1994年以来の政権への返り咲きを狙いましたが惜しくも敗れました。
第5代大統領となったピーター・ムタリカ氏は故ビング・ワ・ムタリカ第3代大統領の弟です。マラウイ史上初の兄弟大統領の誕生となったわけです。

●選挙分析

マラウイ選挙管理委員会(Malawi Electoral Commission: MEC http://www.mec.org.mw/)が各県ごとの候補者の結果を発表していますので、そのPDFファイルをエクセルに落としてピボットなどで集計してみました。しかし元のMECのファイルの中でコタコタ県、ムジンバ県においての各党の合計数が合わないので数値が少しずれるところもありますがご容赦下さい。というか選挙管理委員会の最終発表の合計数値くらいあわせてくれーって感じですね。。(コタコタ県については総投票数が12万票のはずなのに、各党の票数を合計しても約8万票にしかならない。4万票は何処に消えたのやら。。)

・地域別得票数の分析

マラウイは北部、中部、南部と3つの地域に分けることが出来ます。今回のそれぞれの投票数を見てみます。北部792836票(15%)、中部2105725票(40%)、南部2289422票(44%)となりました。これは人口も中南部に集中しており中部と南部が重要になってくるということを表します。では今回各候補がそれぞれの地域得た票数をみたいと思います。

北部 DPP 173,119(21.8%) ?   MCP 136,737(17.2%) ? ? ? ?PP 446,151(56.3%) ? UDF 21,264(2.7%)
中部 DPP 432,550(20.5%) ?   MCP 1,220,125(57.9%) ? PP 281,751(13.4%) ? UDF 138,769(6.6%)
南部 DPP 1,298,432(56.7%)? MCP 67,013(2.9%) ? ? ? ? ?PP 334,574(14.6%) ? ?UDF 540,963(23.6%)

※%は政党獲得票/各地域の総投票数

与党であったPPは北部では56.3%と大きな支持を集めました。これはばらまき政治を行ったことが影響していると思います。ジョイス・バンダ前大統領は牛をただ単に農家に配ったり、家を建てたりといった物量ばらまき作戦を展開していたので北部といった田舎の地域にはうけたのだろうと考えられます。また副大統領候補指名のゴタゴタで南部の票を失うことになりました。これはもともと副大統領候補になるはずだった南部出身議員がいたのですが、ジョイスバンダ大統領が選挙直前で副大統領候補に彼を指名せず、彼としては裏切られた形になりました。結果として彼が公然とDPP支持に回り、PPの南部の票がDPPに流れたということがあったのです。

中部ではMCPが122万(57.9%)を超える票を集め圧倒的な強さを誇りました。対して南部ではDPPが129万票(56.7%)を集め圧勝しました。今回の選挙で勝敗を分けたのは、相手の地域でどれだけ票を伸ばせたかということに集約されます。勝利したDPPはMCPの本拠地の中部で432,550票(20.5%)を集めました。対してMCPはDPPの本拠地の南部で67,013票(2.9%)しか集めることが出来ませんでした。南部はDPPの本拠地であり、またPP、UDFのジョイス・バンダ前大統領とムルジ候補はマンゴチ辺りに多い南部勢力の1つヤオ族出身でもあります。その南部をMCPが切り崩すのは難しかったと言えます。北部ではDPPとMCPにそこまで大きな差はついていません。

総じると下記になるかと思います。もともとPPは選挙で勝利した政党ではなく、DPP大統領ビング・ワ・ムタリカ氏の死によってジョイス・バンダ副大統領が繰り上がりで大統領になったのでそもそもの支持基盤は強くなかった。その上でキャッシュゲート事件という多いな汚職事件が2013年に起こった。ジョイス・バンダ大統領はそれを払拭するためにも牛や家、メイズといった現物支給のばらまき政策を行った。北部出身議員を副大統領候補に立てたこともあり北部の票獲得には成功した。しかし中南部では票を伸ばすことが出来なかった。一方DPPは南部という支持基盤を盤石にした上で、中部にも切り込むことに成功し、勝を手に入れた。MCPは南部の切り崩しをすることが出来なかった。

UDFについても触れておきます。候補のアトゥペレ・ムルジ氏はイスラム教徒です。彼のお父さんバキリ・ムルジ氏が2代大統領となりました。バキリ・ムルジ氏が1994年、MCPの長期独裁政権に終わりを告げたのです。その際はとにかく変革をアピールして勝ったのです。国民は30年に渡る独裁政権にうんざりしており、新しい自由が欲しかった。その期待に応える形で当選したのです。彼のお父さんもイスラム教徒でしたが、この国民の波にのりました。マラウイではキリスト教が80%以上を占めます。イスラム教は10数%です。そんな中でイスラム教徒の候補が当選することはなかなか難しいと言えます。もちろんマラウイでは宗教対立はありません。しかし自分と同じ宗教の人を支持したいというのが人の心だと思います。マラウイ人から、この候補は敬虔なキリスト教徒だからよいという話を聞くこともありました。ちなみにジョイス・バンダ大統領も、もともとムスリムの家庭に生まれたのですが、のちにキリスト教に改宗したようです。

・投票率


投票率(総投票数/選挙人登録数)は全体では70.78%となりました。日本等に比べると高いと感じられるのではないでしょうか。また地域別に見てみると北部が選挙人登録数1026245人中797809人投票の77.7%、中部が3135098人中2169076人投票の69.1%、南部が3309463人中2318393投票の70.0%でした。北部は開発が遅れている田舎です。田舎の方が投票率が高くなるという結果になったと言えます。

またある種この投票率は低いと考えられます。マラウイの人は基本的にあまり生活や仕事に縛られないので自由に投票に行く時間があるはずです。選挙期間は職場が休みになることも多いです。私の職場も休みになりました。ではどうして選挙人登録ではわざわざ登録しに行くのに、本選挙では投票しにいかないのでしょうか実は選挙人登録に行く際にお金がもらえたりするのです。選挙人登録は大々的に行われさながらパレードのようになります。人々が徒党を組んで、応援する政党の色を身にまとい登録をしにいくのです。これは各党にとっては自らの政党の勢いを示す機会になります。500クワチャ(約100円)をもらって選挙人登録のパレードに参加する人がいるのが実情です。もちろん彼らの中には大して選挙に熱が入っていない人もいるので投票しない人が出てくるというわけです。

写真は選挙人登録に向かうPPの支持者です。プロジェクトで南部に言っていたのですが、道路が一杯でしばらく立ち往生せざるを得ませんでした。

・その他の出来事

・選挙前の3月16日、南部のチョロで選挙に関わる騒動発生。市民が警官によって射殺され、その警官も撲殺される。
・投票が1日で終わらず結局3日続くことになった。
・4000か所以上ある投票所の内、58か所で投票数が選挙人登録者数を上回るというイレギュラーが発生。
・それを受けてジョイス・バンダ大統領(当時)が選挙の無効・やり直しを宣言。高裁により否決、選挙管理委員会(MEC;Malawi Electoral Commission)も不正はないとの見方を占める。
・投票後与党PPが劣勢との情報が出、PPの副大臣が自殺。政権が変わることによるキャッシュゲート事件の追求を恐れたのか。
・UDF支持者による再集計を求めるデモで市民2名が死亡。

何れにせよ大きな暴動がなく、選挙が終わり政権が移行されて本当に良かったです。ちなみにマラウイの青年海外協力隊員は、国外退避に備えて全員が首都リロングウェのコリアンガーデンというロッジに集まっていました。リロングウェ隊員は自宅待機でした。終日家やロッジから外出禁止の日が何日もありました。

色々と経験を出来、5年に一度の大統領選挙がある時期にマラウイにいられて良かったなと感じます。

また今回作成した選挙結果を落とし込んだエクセルが必要な方がいらっしゃればブログにコメントして頂くか、フェイスブックでご連絡頂ければ差し上げますのでお気兼ねなく仰って下さい

かつろう

◆併せて読みたい記事◆

マラウイの次期大統領は、現ジョイス・バンダ大統領で決まり?マラウイの大統領選挙情報 Vol.81

:参考リンク

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