南アフリカの就労ビザVISA (working permit)の情報(2016年) .162

勉強を表す子どもと本

(ツイッターアカウント@ka26oo)

1月、南アフリカに着いた当初は南アフリカでの就労や起業も視野に入れて将来を考えていましたが半年がたった現在ではビザの関係で、現地で仕事をすることは難しいかなと感じています。ケープタウン大学MBAでは、留学生向けに弁護士を学校に読んでのビザについての説明セッションが2回開かれました。その情報や周りから聞いた話などをもとにしています。

●就労ビザ(Working permit)の種類

-Intra-company Transfer Work Visas

イントラビザは会社内での移動に際して発行されるビザです。例えば東京に本社のある日系企業から、ヨハネスブルグにある支店に転勤になったりする場合に申請されるものです。このビザの前提として現地に支店がある必要があります。現状ではこのビザの取得が難しいという話は聞いたことがありません。南アフリカの現地企業に就職をしようとする際には関係のないビザになります。ただし日系企業の本社採用枠で南アフリカ勤務を条件に就職するということであればこのビザを利用することになると思います。

-General Work Visas

このビザは、当該する職を南アフリカの市民から探したけれど該当する人が見つからなかったという理由で、外国人を採用する際に発行されるビザです。

-Critical Skills Work Visas

クリティカルスキル・ビザは、当該する人が専門性の高く尚且つ南アフリカで必要とされている職能に対して発行されるビザです。以前はExceptional Skills Visasと呼ばれていたようです。

– Business Visas

南アフリカで起業しようとする人や、投資をしようとする人に対して認められるビザです。起業する場合は5 million Rand(1ランド=7円換算で約3500万円)が必要となります。(ただし起業する分野によってビザ取得の為に必要とされる額は下がります。ITや農業などは必要とされているので少し減額されるようです。)

-Retired Persons’ Visa

これは抜け穴的な方法らしいです。2 million Rand(約1500万円)あれば取得できるらしく、コンサル的な簡単な仕事であれば法的にも問題なく行えるようです。またリタイヤビザとは銘打たれていますが特に年齢宣言もないとのことです。優秀な弁護士を付けてお金を払えば取得できるようです。

●2016年現在のビザの現状

現地で就職しようとすると選択肢が上記に限られます。ビジネスビザやリタイヤビザはお金が必要なので僕にとっては現実的ではありません。日系企業に就職するならイントラビザも可能性としてはあると思います。現地企業に就職する場合はジェネラルウォーキングビザかクリティカルスキルビザになるます。ただしジェネラルウォーキングビザは2014年5月にジェイコブ・ズマが大統領に再選して以降、かなり厳しくなっているようです。それまではクリティカルスキルビザもエクセプショナルスキルビザといって比較的おり易かったようです。繰り返しますが、2014年中ごろ以降よりジェネラルビザはかなり降りにくくなっており、残ったクリティカルスキルビザも制限がそれなりに強いというのが2016年のビザの現状です。

このような背景には南アフリカの高い失業率があります。ソースによって違いますが、南アの失業率は25%を越えています。仕事をしたいと思っている人の4人に1人は職を見つけられないということになります。日本の約3%という数字は世界的に見ても低いですが、南アの25%という数字は世界的に見てもとても高いと言えます。国内の人が仕事にありつけないのに、外国人の就労を促進するということは政策として取りにくいということになります。

●クリティカルスキルビザ

通りにくくなったのは確かですが、クリティカルスキルビザにはまだ可能性がのこされています。クリティカルスキルビザの要件として、該当するスキルの学位や資格を持っていること、またそれに関する職務経験があることがあげられます。詳細はこのリンク(http://www.dha.gov.za/images/immigration_critical_skills.pdf)を参照してください。例えば建築関係やエンジニアリングなどもあります。またMBAの学位もBusiness Economics and Management Studiesという分野に当てはまるようです。ただしこのビザを申請する場合は既に取得したものをベースにして申請するので、取得予定のものを使って申請することは出来ません。つまり私の場合正式に学位が発行されるのが2017年の6月になるのでもしこの学位を使って申請したい場合であればそれ以降から申請を開始しなくてはならないということになります。

またクリティカルスキルビザは現地企業の内定がある場合でもない場合でも申請出来ます。現地企業は外国人の採用に関して、ビザが下りにくいということをかなりハードルに感じているようです。色んな企業が大学にリクルートに来るのですが、日本にもある国際的に展開している大手のコンサルファームの人でもこの質問をすると顔をしかめられます。外国人が企業を受ける際はCV(履歴書)にビザのステータスを書くことを強く勧められます。つまりビザがない状態で内定を出したとしてもビザが下りなければ働けないわけで、企業としてもそういったところに手間とリスクをかけたくないというのが本音だと思います。逆に言えばもしクリティカルスキルビザを持っていれば有利に就職活動を進められることになります。

またビザの問題に加えて、前回記事にしたBBBEEの影響もあって、外国人を採用するモチベーションはとても下がっているように感じます。

●管轄省庁や情報など

ビザの問題を監督しているのは南アフリカ内務省(http://www.dha.gov.za:8086/)になります。ただし実質的に庶務を行っているのはDHA(http://www.vfsglobal.com/dha/southafrica/)という所のようなので問い合わせなどはそちらにすると良いらしいです。内務省は仕事がかなり効率的でないということで有名です。例えばビザを申請したとしても現状がどのような状況にあるかという途中経過も一切教えてもらえないようです。友人の外国人が、南アの市民権を持つ人と結婚をして5年南アで暮らしてから、配偶者として永住権を申請したらしいのですが2年たってやっと下りたらしいです。その間問い合わせても全く状況はわからずとのことでした。

上記のようにビザが複雑でとてもめんどくさい感じなので、それを支援するサービス(http://ibasa.org.za/critical-skills-visa/)もあります。本気でビザ取得を目指すならこういったサービスを使うか、もしくは弁護士に頼むかした方が確実だと思います。ちなみに各国の南アフリカ大使館を通してビザを申請したりするのは難しい場合が多いようです。上記の変遷もここ2年くらいのものなので正直大使館としてもしっかりと新しいビザの仕組みや運用の実情を理解していないようです。ヨーロッパにある南ア大使館でも国によってかなり認識に差があり、アメリカ国内でも領事館や大使館によって対応が違うようです。日本の南ア大使館がどのように理解していて、運用しているかはわかりませんが。

●今後の流れ

今後のビザの流れとして記事(http://www.bdlive.co.za/national/education/2016/04/22/foreign-graduates-of-sas-universities-can-soon-apply-for-permanent-residence)によると、南アの大学を卒業した外国人には永住権が付与されるという動きもあるようです。ケープタウン大学に通っている僕としてはそうなってくれればものすごく有難いのですが、どのようになるか具体的な話は一切出て来ていないのでまだ実現は先になるような気がします。

また政権や大統領が交代したりすると政策や方向性ががらっと変わるので、正直来年就労ビザの状況がどのようになっているかはわかりません。

 

かつろう@ka26oo

 

学生ビザに関しては下記の過去の記事を参照してください。

南アフリカの大学院進学の為のStudy Permit(学生ビザVISA) 申請完了 .153

参照

http://www.dha.gov.za/index.php/immigration-services/types-of-temporary-permits

http://www.dha.gov.za/index.php/immigration-services/scarce-skills-work-permits

 

※上記情報はあくまでも僕個人の集めた情報によります。弁護士によって言うことが違ったりもします。また時間が経てば自ずと状況は変わります。真剣にビザを申請される方は現地の弁護士の方や専門の機関に相談されることをおススメ致します。

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コメント

  1. K.S. より:

    いつも貴重な情報をありがとうございます。

    私は国際協力分野でのインターンシップのため、昨月の6月からケープタウンに滞在しております。以前から外国人の就労ビザや就職状況について、情報を得たいと考えておりましたので、今回の記事は特に役立ちました。

    昨年から今年にかけては、イギリスの大学院に留学しており、イギリスではビザの関係等で就職はかなり厳しそうと感じておりましたが、かつろうさんの情報によると、南アフリカでも同じ状況のように思えます。イギリスよりは良い状況ではないかと少し期待していたのですが。

    この前、事務所の近くを歩いていると、見知らぬ人に働いている場所と仕事がないかを聞かれ、こんな若者にも労働機会を聞くほど、仕事がないのかと思っていました。

    次の更新も楽しみにしております。

    1. hitonowa85 より:

      コメントを頂きましてありがとうございます!イギリスもビザに関しては厳しいのですね。。アメリカも同じように働くハードルがとても高いということを聞きました。ケープタウンに滞在されてらっしゃるとのことまたお時間ありましたら是非ご飯でも行きませんか?個別にご連絡差し上げます。

  2. capie より:

    こんにちは。ケープタウン在住のCapieです。

    ビザなんですが、私もハードル高いから無理!って思ってたんですが、
    日本から現地企業に応募して、今General Work Permitで働いています。
    発行に1年かかりましたが。。
    調べすぎると無理と思って諦めがちですが、ダメ元でやってみると意外と大丈夫かもしれません。発行されるまでは気が気じゃありませんでしたが.. ^^;
    こんな例もあります。

    1. hitonowa85 より:

      Capieさん
      こんにちは、コメントありがとうございます!
      General Work Permitを取得されたとのことおめでとうございます!!
      素晴らしいですね。本当にお疲れ様でした。

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