BOP/ビジネス

マラウイに工場が出来ない3つの理由 .99

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マラウイは最貧国の1つと言われています。国の経済が振興していません。

マラウイ国内に工場はあるにはありますが、規模や数の面であまり大きく国家の経済に貢献しているとは言えません。CIA World Fact Book(https://www.cia.gov/library/publications/the-world-factbook/geos/mi.html)よると2013年のマラウイのGDP(PPP)は約150億ドルでセクター別にみると、サービス業が51.7%、農業が29.4%、産業が18.9%となっています。主要な工場はたばこ工場、お茶工場、砂糖精製工場といった農業に結びつく工場が多いようです。

最貧国であるならば製品・商品を消費することは難しくても、人件費や土地などが安くて工場を建てるということをすれば経済が発展するのではないのか?という疑問を私は抱いていました。

その質問に対して政府関係者の方からお話を伺うことが出来ました。

●内陸国で輸送コストが高い

マラウイはタンザニア、モザンビーク、ザンビアに囲まれた内陸国です。当然ながら外港がありません。工場で製品を製造して海外に輸出する際には港がとても重要になってきます。日本や中国が工業国として発展できたのも、海に面しており、原材料の輸入や、製品の輸出をするための港が多数あったということが大きな要因だと言えます。

もしマラウイから港に到達しようとすれば、モザンビークのナカラ港・ベイラ港に行くか、タンザニアのダルエスサラームに行くか、南アフリカのダーバンに行くかしかありませんが、いずれも長い道のりを国境を越えていかなければなりません。道路状況も完璧に整備されているわけではありません。

海に面しておらず、原材料の輸入、製品の輸出のための港がないということはコストと時間を考えた時に工場を作る上で大きなネックになるのです。

●電力が安定しない

マラウイでは電力が安定していません。計画停電が毎週のように起こっています。需要に対して供給量が間に合っていないため、電力消費を抑制しているのです。工場にとって電力インフラは命と言えます。この生命線の電力が安定しないと積極的に投資することが難しくなります。

ただし2017年にNeno駅北6キロに位置するKammwambaに火力発電所が出来る計画があります。また隣国のモザンビークのテテ地域にも火力発電所が建設される予定であり、モザンビークからも電力が供給される可能性があります。

ただしこれもどうなるかは不明と考えることも出来ます。以前カンボジアにいた時にベトナムとの国境にあるスバイリエン州バベットに進出されている工場でお話を伺いました。カンボジア側だけでなく、ゆくゆくはベトナム側からも電力供給を受けられるという条件で進出したらしいのですが、結局ベトナム側からの電力は来ていないとのことでした。国境をまたいだ電力供給は送電線や国策といった制約に左右されることも多いと感じます。

●工場で働けるレベルの人材の不足

3つ目が人材の不足です。工場で働くブルーワーカー人材というのは日本人の感覚的には簡単な仕事かもしれないのですが、途上国の人にとっては難しいことも多いのです。カンボジアの工房にいた時に感じたのが、毎日同じ時間に出社して、作業をして帰るという当たり前のことを繰り返すことの難しさです。日本人であれば幼稚園、小学校、と幼い頃から日々、規則的な生活を送るということに慣れており、当たり前にそれを出来ます。しかし途上国では学校にも行っていなければ集団生活にもなれていないという人が多く、それを当たり前にすることがまず難しいのです。工場で働けるレベルの人材を安定的に確保するというのがマラウイではまだ難しいということです。

ちなみにMDHS(Malawi Demographic and Health Survey)2010によると職業別の比率は下記のようになっています。

女性(15歳~49歳):

農民(57.8%)、セールス・サービス業(24.7%)、熟練作業員(6.5%)、非熟練作業員(6.5%)、、専門職・経営者(2.0%)、家事労働(1.6%)、聖職者(0.9%)

男性(15~49歳):

農民(49.4%)、セールス・サービス業(15.6%)、熟練作業員(18.3%)、非熟練作業員(10.1%)、専門職・経営者(3.7%)、家事労働(1.4%)、聖職者(1.4%)

熟練作業員、非熟練作業員の割合は一見高いように見えます。しかしこのうちどれだけの人が工場で働けるレベルにあるのかは不明です。下記写真の彼はマコラと呼ばれる木炭で火を取るためのものを作っています。熟練作業員にあたると思われますが、あくまでも個人でやっているレベルであり規則の中での仕事というとまた別の話になると思います。

【バラカの職人】
 
内陸国、不安定な電力、人材の不足とうい3つの問題によってマラウイは工業の発展が妨げられているのです。しかし今後、南アフリカ、ザンビア、モザンビーク、ジンバブエ、タンザニアといった周辺国の経済が増々発展すれば場合によってはマラウイに工場の投資が流れることもあり得ます。陸路での輸出で住む範囲であれば、外港がないデメリットは補えます。2017年の火力発電所とモザンビークからの供給で電力を安定させ、人材の教育をしっかりと行うことが出来れば2020年代には工場がたくさんたつかもしれません。

●その他マラウイの工場情報

蛇足ですがマラウイにある工場をメモ程度に書いておきます。

・リロングウェではカネンゴと呼ばれる地域が工業地帯のようになっていて地焼酎であるチブクの工場等があります。
・ブランタイヤにはマラウイでも“グリーン”の名で親しまれるカールズバーグのビール工場があり、事前に予約をすれば見学をすることも出来ます。他にもプラスチック成形の工場等がブランタイヤにはいくつかあります。
・バラカには中国資本のコットンの工場があります。
・ドァングワはサトウキビの生産地で、砂糖を精製する工場があります。
・コタコタからカタベイの間にはゴムのプランテーションがあり、ゴム工場があります。
・チョロにはヨーロッパにドイツなど輸出する茶の工場があります。

かつろう

◆併せて読みたい記事◆
国家レベルのBOPペナルティ~途上国の石油価格が高い理由~ Vol.90
Vol.60 経済共同体としてアフリカを捉える必要性
Vol.53 おススメTED紹介 その1~アフリカへの投資~

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BOPビジネスの成功事例~ノキアの携帯電話~ .98

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BOPビジネスを成功させるためには途上国のニーズに沿った製品やサービスが必須になります。

最も成功しているBOPビジネス製品の1つがノキアの携帯電話だと思います。今マラウイでも使っていますし、インドにいた時も、カンボジアにいた時も使っていました。途上国の現地の人もこの携帯電話を使っている所をよく見ます。シムフリーなので全世界で使われています。

                    【今使っているノキアの携帯電話】

ではどういうところに成功の秘密が隠されているのでしょうか。

●電池の持ちがとても長い

日本の携帯電話やアイフォン等のスマフォは普通毎日充電します。使い込んでくると1日充電が持たないようになることもあります。しかしこのノキアの携帯電話、一回充電すれば優に一週間は使えます。また充電自体も数時間ですぐにチャージ出来ます。今は液晶がカラータイプのものを使っているのですが、以前使っていた白黒タイプのものはさらに電池の持ちが長いです。途上国では家に電気がないこともザラです。ケニアのキベラスラムに行ったときは携帯の充電屋さんがあったりもしました。一回の充電で長く使えるということはとても大切な要素になるのです。

●懐中電灯機能

キー操作の「上」のボタンを二回押すだけで、携帯電話上部がすぐに光ります。途上国では停電することが日常茶飯事です。そんな時にまず欲しいのは明かりです。そのニーズを組み込んだ仕様になっています。また左上のメニューボタンを押してから、左下の「*」ボタンを押すとロックをすぐに掛けられます。ミニバスなどでぎゅうぎゅう詰めになることも多い途上国の生活の中でこのロック機能もとても役に立ちます。

●とっても丈夫

アイフォンを落としたらどうなるでしょうか。

【刃牙刃牙アイフォン】

そう、バキバキです。もう一度言います、バキバキです。先月4Sを落としました。しかも外とかではなく自宅の中で。結構ショックでした。。

このノキアの携帯はちょっとやそっとでは壊れません。落としても全然問題ありません。液晶もプラスチックっぽくて割れにくく出来ています。途上国では道が悪かったり、ごみごみしていたりとものを落とすこともままあります。人によっては何もない家の中で不注意で落とす人もいます。そんな人も安心ですね。

値段も確か1000~2000円くらいでお手頃だったと思います。

実際途上国では農村であっても、みんなといっていいくらいに多くの人が携帯電話を持っています。大人はもちろん、高校生でも結構持っていたりします。通話やメールはそのたびにユニットを購入して携帯電話にチャージして使います。例えば20クワチャ(約5円)や50クワチャ(12.5円)といったとても小さい単位から売っています。小分けにして売るというのはBOPビジネスの基本ですが、途上国では通話やメール使用料のユニットもかなり小分けになっています。食べるものがない、お金がないという割には普通に電話してたりします。衣食住が満たされれば次はコミュニケーションにお金が流れて行っているように感じます。やはりコミュニケーションというのは人にとってとても大切で、生活を豊かにするものなのかなと感じます。

このノキアの携帯電話に決してすごい技術が使われているわけではありません。今から10年以上前の日本の携帯電話の方が高機能で、難しい技術が使われていると思います。体を実際に動かして家族とかで楽しむという発想を持ち成功した「Wii」と画質や機器の性能に拘わり、大衆受けしなくなった「プレイステーション」等でも話に上がることですが、高い技術力を持った製品が必ずしも勝つわけではなく、既存技術であっても発想や視点がきっちりと定まっていれば市場で勝つことは可能なのです。何を持っているかではなくて、持っているものをどう使うかということです。もちろん市場によりますが。

BOPビジネスで成功するためには技術力よりも、いまある技術をいかにしてニーズに適応させるかという方が重要になると感じます。途上国の人は難しいものよりも単純なものを好んだり、高くて高品質なものよりも安くて中品質なものを好んだりすることが多いと思うからです。そう考えれば途上国のBOPビジネスで成功するためには顧客ニーズを把握し、それに合わせて商品コンセプトを作り上げるマーケティングが重要になってくるのではないでしょうか。

かつろう

◆併せて読みたい記事◆

途上国ビジネスの可能性2~タクシービジネスとアフリカの中古車事情~ Vol.87 

途上国ビジネスの可能性1~マラウイの国内商社~ vol.86

途上国でフェイスブック(Facebook)をビジネスに活用するには?途上国の富裕層マーケティングVol.77 

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グローバル人材育成3つの方法 .93

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●グローバル人材とは

昨今グローバル人材という言葉が使われることが多くなりました。
日本企業は国内だけでなく、国際的に活躍出来る人材を必要としているのだと思います。

今回はこのグローバル人材を育てる方法について書きたいと思います。

まずこの記事におけるグローバル人材を定義します。

“途上国や中進国の市場を開拓できる人”とします。

今後は先進国以上に途上国や中進国での市場が重要になってくること、途上国の市場は多くの日本企業にとって確保しているシェアを“守る市場”ではなく、新しく顧客を切り開く“攻める市場”であると考え上記定義を使うものとします。

では“途上国の市場を開拓できる人材”を育成するにはどうすればよいのか。とにもかくにも必要なのは途上国に人材を送りこむことだと思います。途上国で実地の経験を積ませ、そしてそれを仕事に活かすこと。これがグローバル人材、途上国の市場を開拓出来る人材を育てる上で最も大切なことだと思います。実際にその国に住んで、仕事をしてみないとその国の事など理解できません。数字や情報も大切ですが、実際に感じる肌感覚なくしてはそれらは意味を持たないと思います。

ではどのようにして途上国で実地の経験を積ませればよいのでしょうか。今回はその3つの方法をご紹介したいと思います。

●自社で派遣する

自社の支社が途上国にあったりする場合は直接そこの派遣をして経験を積ませるのが一番の方法だと思います。実際の仕事をやりながら学ぶのはとても効率的です。日本でも商社やメーカー、銀行等は積極的に途上国に人材を送りだしています。現地語が必要な場合は初めの数か月~1年くらいは現地の語学学校に通わせて、その後実際の業務に携わらせるという場合が多いようです。実際、私が中国は上海の復旦大学に短期留学していた時に駐在初期の研修として語学を学びに来ているメーカの人がいましたし、商社で海外駐在になった先輩はまずは1年間語学学校に通った後、実際の業務に携わると言っていました。

余談ですが、日本の場合は数年で駐在を終えて帰国したりするのがほとんどだと思いますが、韓国のサムスンなんかはその国に派遣されたらそこで一生やっていくというような話も聞いたことがあります。一生その国でやっていくとなれば本気度合が一層あがるんだと思います。

●民間連携制度

しかし大手ではない限り、海外に支社はないという企業がほとんどだと思います。また大手であったとしても自社で進出していない地域には自社では派遣することが難しくなります。アフリカ大陸なんかはその典型かもしれません。

ではその場合どうしたらいいのか。外部に委託すればよいのです。

まずおススメしたいのが、JICAの民間連携制度です。
(http://www.jica.go.jp/volunteer/relevant/company/cooperation/)

この民間連携制度とは、簡単に言えば企業から青年海外協力隊員を派遣する制度です。
制度の詳細は前回のブログで紹介していますので参照頂ければ幸いです。
(JICA民間連携制度とは?途上国に関心がある社会人必見!vol.92)

普通の協力隊だと2年任期ですが、例えば1年と言った風に派遣期間を調整出来ます。また派遣先の国や案件もJICAと調整することが出来るので進出を考えている国へ先兵として人材を送りだすことが出来ます。

●NPO法人クロスフィールズの留職プログラム

NPO法人クロスフィールズさん(http://crossfields.jp/)は留職という、日本の企業人材を途上国の組織に一定期間派遣することで、日本の企業の人材育成と途上国の発展への貢献をするというプログラムを展開されています。

途上国の組織に派遣するという取り組みはICV(International Cooperate Volunteering)と呼ばれ欧米でも普及しつつあるようです。以前フランスのICVの組織に話を伺ったことがあるのですが、この制度が欧米で広まる理由の一つは欧米の休暇の制度にあると思いました。ICVは企業派遣と個人参加の二つに分かれます。クロスフィールズさんがやられているような企業派遣と、個人が直接ICVエージェンシーを通して途上国で業務をする二つの形態です。欧米では1~2か月単位で休暇をとれることもあるので、その休暇を利用して途上国に貢献するというICVの形態が成り立っているようです。これがICV全体の裾野を広げているといえます。さらに、フランスではこのICVを利用するためにかかった費用の66%は額は国が税金控除の形で補助されると言っていました。欧米ではこのような休暇制度、国の補助制度がICV制度を後押ししているといえます。

以前クロスフィールズさん経由の方とNPOで一緒にお仕事をさせて頂いたのですが、とてもプロフェッショナルな仕事をされていました。

クロスフィールズさんの留職プログラムはJICAの民間連携制度に比べると期間や内容等、自由度が高い内容になると思います。また案件に関して詳細をしっかりと打ち合わせて、貢献内容やそこから得られるアウトプット、成長などもしっかりと決められると思います。そして定期的にフィードバックをし、活動内容に助言をもらえたりするのでしっかりと方向性のかじ取りが出来ると思います。

実は協力隊では、案件がしっかりしていないということがたまにあります。配属先にいってみると配属先がなくなっていたり、配属先で必要とされていなかったり、ただ単に日本からの助成金を引っ張ってくる窓口と思われたり。もちろん全てが全てではありませんが、そういう案件もあるにはあります。また青年海外協力隊の案件は内容があいまいなことも少なくありません。ざっくりとコミュニティの収益向上に協力してほしいとか、組織の運営を円滑にするとか、実際受け入れる側も、どういうことをすれば良いのかわかっていない場合もあります。もちろんそこで問題発見能力を養うというのも必要なのですが。

●まとめ

私自身、大学の頃そして社会人になってからもバックパックでアジアや南米、中東やアフリカ等を回りました。そして今は青年海外協力隊としてマラウイに来ています。

旅で数日から数週間でその国をとおり過ぎるのと、その国に腰を下ろして数か月単位で仕事をするのではやはり違うと感じます。1つには、しっかりと腰を下ろして住んだほうがその国の人を感覚を通して深く知ることが出来るようになるのだと思います。例えばマラウイ人の中にはとても優秀な人が多いです。しかし忠実で仕事はしっかりとこなすけれども、自分が引っ張っていくような起業家精神にはかける所があります。不満は結構言ったりするし、ちょっとした小競り合いはするけれど、大きな暴動などはしない。お金がないと言ってはいるくせに食べ物を残したり捨てたりする。これらは数字やなんやらではなくて感覚値に近い情報になります。多分、旅で通り過ぎただけでは感覚値としては理解できなかったと思います。

ビジネスやプロジェクトにおいては数字だけでなくこういった感覚値がキメの部分に影響してくることも多いと思います。

グローバル人材、途上国や中進国の市場を開拓できる人材を育てるためには、現地に住んで仕事をする機会を作り、そういった感覚値を養うことが必要になるのだと思います。

かつろう

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国家レベルのBOPペナルティ~途上国の石油価格が高い理由~ .90

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●BOPペナルティとはなにか


BOPペナルティとは貧困層の方が購買活動などにおいて不利益を被る場合があるという考え方です。
貧困である(低所得、農村部に居住等)がゆえに高い価格や低品質の製品・サービスを被ることがあるということです。
(参照:BOPペナルティーとはなにか Vol.50)

例えば商品は流通経路としてメーカ⇒卸売⇒小売りと流れますが、これは途上国では都市部から農村部への流れともいえます。つまり都市部の卸売店や小売店に農村部の小売店が商品を買いに来て農村部に持ち帰って売るのです。都市部に住んでいる人は卸売店や都市の小売店から買うことが出来るので介在者が多くありません。しかし農村部に行けばこの流通業者や小売店といった介在者が増え、中間マージンが増えることによって価格が高くなるということです。

農村部に住んでいる人はその価格差を知りながらも、わざわざ都市に買いに行くことも出来ないのでしぶしぶ高価格や低品質で購入することになります。

これにより貧困層はより貧しくなるという、負のスパイラルに陥ることになります。

●国家レベルのBOPペナルティ

さてこれは国家の中でのだけにはとどまらないです。国家レベルでも、貧国の方が購買活動において不利益を被るということがあると考えました。つまり同じ製品を買うにしても貧しい国の方が高くなるということです。

・電化製品の例

例えば電化製品などは典型例です。PC等はマラウイに比べると日本の方が間違いなく安いといえます。これはマラウイには電化製品の生産拠点がなく、また近くに中国のような安価な労働力が豊富にある生産拠点があるわけでもないからです。輸送コストや関税などがより多くかかるのです。さらにマラウイは内陸国であるので海運のみを使用することもできないのです。海運でタンザニア、南アフリカ、モザンビークに持ち込まれたモノをさらに陸路で運ぶことになります。

・ガソリンの例

他にもマラウイの方が日本より高い製品としてガソリンがあげられます。

日本だと2014年5月現在、レギュラー1リットルあたり約160円くらいでしょうか。マラウイではだいたい840クワチャ(1ドル=400~410クワチャ)です。日本円にすると200円は超える計算になります。

では何故このような差が発生するのでしょうか。

ガソリンの生産・流通過程を確認してみます。
まずは原油を掘りだすプラントから原油が取り出されます。次にそれが製油所でガソリンに精製されます。そしてそれが卸などを通ってガソリンスタンドに流通するわけです。そして原油の元の価格や卸価格等が影響して末端のガソリン価格が変わるわけです。

日本には大規模な油田はないが、ガソリンを精製出来る製油所がいくつもあります。

対してマラウイ国内では原油が出る場所はありません。そして調べてみたのですがやはりマラウイに製油所はありませんでした。周辺国で言えば南アフリカに4つ、ザンビアに1つあるようです。
(アフリカの製油所一覧:http://www.mbendi.com/indy/oilg/ogrf/af/p0005.htm)

つまり電化製品の工場が自国内にないのと同じで、ガソリンという製品を他国の製油所から輸入して運んでこないといけないわけです。その輸送コストや関税が多くかかってしまっているということです。道も悪路が多く、また国境等でとられる時間も多い。とういことは人件費もさらに負担を増すことになります。

マラウイ等途上国では車両を使うことが主な移動・交通手段になります。人口密度が低いので鉄道は現実的ではありません。企業活動やNGO活動をするときもこのガソリンにかかる費用が一つの負担となり、成長や援助を鈍らせてしまいます。

国家レベルでのBOPペナルティによって貧国はより貧しくなるという負のスパイラルが形成されているのです。

ちなみにマラウイ湖から石油が出るなんて話もありますが、そうなったら間違いなくタンザニアとの領土問題に発展してマラウイは負けてしまうのだろうと思います。マラウイとタンザニアでは国力が雲泥の差ですので。

うーん、がんばろうマラウイ。

かつろう

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サッカー×途上国、有効なプロモーション手法 .88

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今回はマーケティング・プロモーションに関する記事を書きたいと思います。

あなたがとある企業もしくはNGOの広報担当者だとします。
アフリカのマラウイで広告を展開することになり、そこに登場させる日本人を選ぶことになりました。
果たして誰を起用しますか?(製品やサービスの制約はなく、一般的に考えた場合と想定します)

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

僕なら間違いなく香川真司選手を起用します。
何故なら彼がマラウイをはじめとしたアフリカで最も知名度の高い日本人の1人だからです。

●サッカーの無限の可能性

マラウイを初めとしたアフリカ諸国ではサッカー(フットボール)がとても人気です。

日本ではサッカーの競技人口は約600万人で、野球の800万人よりも少なく、野球の方が人気があります。年俸を見ても明らかに野球の方が高いです。推定平均年収でも野球が約3800万円なのに対しサッカーは2100万円で倍近くの差があるようです。

しかし世界の競技人口を見てみると野球は3500万人程なのに対し、サッカーは2億7千万人とかなり差があります。そう、世界ではサッカーの方が人気なのです。特にアフリカの途上国では特別な器具がなくてもボール1つで出来るサッカーが大人気です。子ども達はサッカーボールを手作りしてしまうので実質特別なものがなにもなくても出来てしまいます。

クリケットやバスケットボールも世界で人気がありますが、やはり特別な器具やコートなどが必要になってくるのでボール以外何もいらないサッカーには敵いません。

マラウイではもともとイギリスの植民地であった影響もありプレミアリーグが大人気です。そしてそのプレミヤリーグ、マンチェスターユナイテッドで活躍する香川真司選手は人気で有名です。地元の人とサッカーをしていると「カガーワ」と呼ばれます。

このサッカーは無限の可能性を秘めていると思います。

●企業プロモーションの観点

サッカーのスタジアムは人がたくさん集まる場所になります。国内リーグであっても皆、熱狂的に応援したりします。その人が集まるスタジアムやその周辺に広告を出したりすることは効果が高いと思われます。

また新商品の発表等のプロモーションするための催しとしてサッカーの試合を開催するというのも人々の注目を集めるはずです。

●非営利活動との連携

例えば教育を振興したいと思い、子ども達の出席を促したいと考えるとします。その際にサッカーを授業の後に開催するなどすれば子どもは学校に来るようになるのではないかなと思います。

人を沢山集めてHIVの啓発活動などを行いたいと思った時に、サッカー試合を開催して人を集めた上で、啓発活動等を行うということも有効だと思います。お金で人を集める、地域の権力者に依頼して集めてもらう等ほかの方法もありますが、サッカーも有効な一つの手段だと思います。

中田英寿選手のようにチャリティーとしてサッカーの試合を行うのも効果的ですが、直接的に途上国の現地活動と結びつけることもとても有効な方法だと思います。

企業活動にせよNGO活動にせよ、アフリカで広報活動を行うならサッカー(フットボール)を一つのキーファクターとして考える必要がありそうです。

かつろう

参考;
FIFA
http://www.fifa.com/worldfootball/bigcount/registeredplayers.html
国際野球連盟
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%9B%BD%E9%9A%9B%E9%87%8E%E7%90%83%E9%80%A3%E7%9B%9F

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途上国ビジネスの可能性2~タクシービジネスとアフリカの中古車事情~ .87

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前回に引き続き今回も途上国のビジネスについて考えたいと思います。
(参考:途上国ビジネスの可能性1~マラウイの国内商社~ vol.86)

●タクシービジネス

旅などで途上国にいくと必ず出会うのがタクシードライバーです。
トゥクトゥク、バイクタクシー、車のタクシー等様々な形態があります。

マラウイでタクシーと言えば基本的に車のタクシーしかありませんので
今回はこの車でのタクシーを中心に考えます。

基本的にタクシードライバーは雇われドライバーの事が多いです。
もちろん自分で車を所有している人もいるでしょうが、車のオーナーが別というドライバーが大半です。これはマラウイだけでなく、ジンバブエでも同じでした。

タクシー会社、というか車を所有してドライバーに貸すというビジネスを想定します。

まずビジネスの仕組みとして大別すると車を貸す代金を取る方法と、利益の一定割合をもらう方法があります。

●車を貸す方法

例えばマラウイのあるタクシードライバーは毎週25000クワチャで車をレンタルしていました。月に100000クワチャの計算です。400クワチャ=100円くらいなのでだいたい週6000円、月に25000円くらいのレンタル料金になります。車を貸すビジネスをすれば月にこのくらいもらえるということです。

ちなみに車はかなりぼろくて、恐らく中古で20万円くらいのものだと想定されます。車の登録料なり、維持費なりはかかるとしても1年以内にはペイすると思われます。

ちなみにマラウイでタクシーやミニバスは白地に赤文字のナンバーを付けています。つまりタクシーの登録が必要になってきます。このあたりの規制を考慮する必要もあります。

ちなみにタクシードライバーに月収を聞いたところ20000クワチャ(約50ドル)といってました。タクシードライバーは基本的に低く言う傾向があるので(少しでもお金をもらうため)もう少しもらってると思います。たぶん40000クワチャ(100ドル)くらいはいってるんじゃないかと。

ちなみに平均月収ですが、農村部でも平均するとだいたい15000~30000クワチャ(約40~80ドル)くらいは家計収入があることが多いです。フィールド調査などで聞き取り調査をするとだいたいこのくらいの数字を聞くことが多いです。

●利益の一定割合をもらう方法

ジンバブエのタクシーはこの利益の一定割合をもらう方法をとっていました。不思議とどこの都市にいって聞いても売り上げからガソリンを引いた利益の23%がドライバーの取り分で、77%はオーナーの取り分と言っていました。こういう法律でもあるのでしょうか。

ドライバーの収入はだいたい200ドルとか、100ドル後半と聞いたので、オーナーの取り分は700~800ドルくらいになります。

ただしジンバブエのタクシー車両はかなりきれいなものがほとんどだったので中古でも少なくとも60万円以上はかかると思われます。それでも車両に対する投資を回収するのにそこまで時間がかかるわけではありません。

日本の不動産などに投資するよりは利回りがいいビジネスだと思います。もちろん良質な車両の取得、信頼できるドライバー、タクシーの規制、等の課題をクリアしなければなりませんが。

2014年7月6日追記:ちなみにマラウイではタクシーの登録自体はすぐに出来るらしいのですが、外国人がオーナーとなってタクシーを運営することは出来ないようです。

●アフリカの中古車事情

アフリカでは日本の中古車がとても人気です。中古車であっても丈夫で質が良いというのが理由です。

マラウイのミニバスやジンバブエのコンビと呼ばれる乗り合いバスはトヨタのハイエースの中古車です。たしかタンザニアのザンジバル島もハイエースのミニバスが走っていたと思います。ただ最近のトレンドとしてノア?(というのでしょうか、車にあんまり興味がないのでわかりません)、車高が低くてより安定しているものの人気が少しずつ上がってきているとジンバブエで聞いたことがあります。

マラウイやジンバブエあたりの南東部アフリカでは主にタンザニアのダルエスサラ―ムの港を経由するパターンと南アフリカを経由するパターンがあります。ダルエスの場合は港まで車を取りにいって、そこから自分で運転して帰ってこないといけないらしいです。ちなみにその時はナンバープレートは出来ていないので、持って帰る国で登録したナンバーをペンで手書きしたりします。南アフリカの場合だとジンバブエの国境まで届けてくれたりするようです。(中古車会社によるのでしょうが)
直接取りにいくダルエスサラーム経由の方が安いらしいです。

価格も質が悪い20万円くらいのものからあり、40万、60万円くらい出せばしっかりしたものが帰るようです。もちろんそれ以上のものもあります。インターネットなどで中古車会社経由で購入する方法もありますし、新聞にも売買情報が載ってたりします。

途上国のビジネスのいいところは日本等先進国に比べると小さな資本でビジネスを始められることだと思います。100万円以下の資本で始められ、なおかつ上手くいけばその回収を1年以内に出来るという機会が多くあるはずです。

僕は途上国でビジネスを初めて、投資をすることに賛成です。ビジネスを作ることは雇用を生むからです。雇用は経済を作ると信じます。もちろん単なる搾取ではだめですが。

途上国ではホワイトカラー、ブルーカラーに限らず雇用が足りないと常に感じます。

かつろう

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途上国ビジネスの可能性1~マラウイの国内商社~ .86

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今回は途上国の国内商社ビジネスの可能性を考えたいと思います。

●国内商社


マラウイでは国内においても物の価格差が激しくあります
他の途上国でも同じように地域によって価格差があるのだと思います。
その価格差を上手く利用したビジネス、安く売って高く売るという商社的なビジネスの可能性を考えます。
お米を例にとります。
マラウイではコタコタやサリマといった湖沿いの米の生産地では1キログラム辺り300クワチャ代(400クワチャ=約100円)で買うことが出来ます。それをリロングウェといった都市部であれば1キログラムあたり500クワチャ代で売却することが出来ます。

・売り上げ

まずは売り上げを考えます。
お米を1トン積んだとします。1キロあたり200クワチャの儲けを出せるとします。200クワチャ×1000キログラム=200000クワチャ。20万クワチャ。

・費用

次に費用を考えます。今回は自社で輸送すると仮定します。
リロングウェからコタコタまでは181km、往復で360kmとなります。ガソリン代は1リッター約850クワチャとかそのくらいになります。
車の燃費を1リッターで10kmとします。であれば360÷10で36リッターのガソリンが必要になります。36リッター×850クワチャ=30600クワチャとなります。つまりリロングウェからコタコタまでの往復には約3万クワチャかかるということです。
人件費として月の最低賃金が約35000クワチャとかだったと思います。もう少し出すと考えると、1日3000クワチャ×20日=60000クワチャとします。この360キロの往復を1日でするとすると人件費は1日辺り3000クワチャとなります。

・1往復(1日)分の簡単な利益の計算


【売り上げ】200000クワチャ-【費用】(ガソリン30000クワチャ+人件費3000)
=167000クワチャ
=約4万円。
他にももちろん車両の費用や雑費等がかかります。
しかしそれでも十分に利益を出せると思います。

●価格差が生まれる背景

先進国ではなかなか国内で大きな価格差は生まれません。また生まれるとしてもそうやすやすとその商流に入ることは難しいと思います。
しかしマラウイでは価格が差があり、また市場での購入もすぐに行えます。これは交通網や運送会社があまり発達していないこと、商い慣習がきっちりとした保守的な障壁を築いていないこと、そして都市部と農村部での貧富の差が激しいこと等が要因だと考えられます。

●商社ビジネスは情報が命

ちなみに商社ビジネスを行うにはどこで何がどれくらいで売られているか(需要と供給がどこで過多になっておりまたどこで不足しているか)、また将来的にどのくらいで売られるかというような情報が命になってきます。
日本の商社も情報が命なのでその源泉となる人材に多くの投資をしています。商社は情報をとれる能力を持った人材や信頼関係を築ける人材が資産なわけです。
この情報についていえば例えばマラウイではパイナップルは南部のムランジェなどで生産されているのですが、首都に持ってこればほぼ倍の値段で売却することが出来ます。マコラと呼ばれる木炭も各地で値段が違います。輸送コストが低く、価格差が大きく、商流にが安定していて食い込みやすい商材を見つけるのが肝と言えます。
もちろん日本の商社が行っているような、サプライチェーンのさらに上を統合する、つまり例えば農場を経営するという戦略も選択肢としてはあり得ます。しかしマラウイの場合は土地が伝統的な権力によって所有されているので、土地を取得することが困難になります。(マラウイ、伝統的権力構造の弊害 Vol.83)
江戸の昔には紀伊国屋文左衛門がみかんを紀州から江戸に運んで巨利を得たと言います。
どことなくそのような昔の日本の商人のにおいがするビジネスです。
かつろう

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途上国でフェイスブック(Facebook)をビジネスに活用するには?途上国の富裕層マーケティング .77

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国際協力ネタが多くなってきていますが、このブログでは国際協力だけでなく、ビジネスや起業のことについても書きたいと思っています。今回はそっちよりの記事です。

●まとめ

先にまとめを書いておきますと、途上国ではフェイスブック(Facebook)を使っている層は富裕層を含む中流階級以上なので、彼らをターゲットにしたビジネスを展開する際にはこのSNSはとても役に立ちますよという話です。

●フェイスブックのビジネスにおける重要性

フェイス・ブックと途上国の親和性について考えたいと思います。フェイスブックとはみなさんご存知の通り世界最大のソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)です。

日本でもフェイスブックのビジネスにおけるプレゼンスが高まっています。企業ページを作成したり、ターゲティング広告を売ったりです。企業ページでは顧客との関係構築やEコマース等を促進することができます。ターゲティング広告では、例えば20代男性で、東京に住んでいて、~に興味がある人といったプロフィールの人に広告を打つことが出来ます。

●先進国と途上国でのフェイスブックのユーザの違い

さて日本等先進国と途上国ではフェイスブックのあり方はどう違うのでしょうか。

最も大きい違いはフェイスブックを使用している層にあると考えます。日本では幅広く多くの人が利用しています。ユーザーは2200万人を超え、内訳を年代別にみると10代が10%、20代が37%、30代が27%、40代が16%、それ以上が10%となっています。性別もほぼ半々のようです。これはただフェイスブックを使用しているというだけでは何か特性を抽出するといのは難しいということです。

しかし途上国でフェイスブックを使用している人は限られます。

まず第一にフェイスブックにアクセスするためのデバイス(PCやスマートフォンやタブレット等)を保有している、もしくはそういった機器を使用することが出来る環境(職場や大学)にあるということを意味します。

第二にネットのメディアリテラシーを持っており、インターネットやSNSを使用することが出来る能力を有しているということを意味しています。

これが意味することは、フェイスブックを使用している人は富裕層を含む中流階級以上で尚且つPC等のデバイスを操作する能力つまり教育を受けている層ということになります。

●富裕層をターゲティング

富裕層にアプローチしたいというビジネスの需要は存在します。例えば高級車や不動産、金融投資等があると思います。そういった富裕層向けに何か事業を考える時、どうやれば彼らにアクセスできるかということを考えるはずです。日本ではモバゲーで有名なDeNA(http://dena.com/)と旅行会社クラブツーリズム(http://www.club-t.com/)が運営する趣味人倶楽部(http://smcb.jp/)という中高年向けSNSがありますが、これは中高年や富裕層をマーケティングすることを第一の目的として運営されているのではないかと思います。

途上国ではフェイスブックを使用するだけでこのような富裕層にアプローチすることが出来るのです。企業ページの“いいね”を集め、いいねを押してくれている人に対して情報を流すことは、富裕層や能力の高い層に対して情報を流していることになります。40代でフェイスブックを使用している人に広告を表示することは、40代の中流階級以上で教育を受けている層に対して広告を表示していることになります。

●終わりに

確かに利用者数は日本等先進国に比べるとまだまだ少ないです。ちなみに人口1600万人のマラウイのフェイス・ブック利用者は2012年度末で約20万人程だとされています。(http://www.internetworldstats.com/stats1.htm)。日本に比べると100分の1程の利用者数しかいませんが、彼らは中流階級以上であり、マラウイの中では教育を受けている層だと言うことが言えるでしょう。果たしてこの20万人は少ないでしょうか

フェイスブックを使った広告やマーケティングという観点から考えると、途上国×フェイスブックという式は、先進国×フェイスブックという式とはまた違った価値があるはずです。

かつろう

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参考HP
【Facebook運用】2013年9月:日本国内2100万人を突破!Facebookユーザーの数推移
http://blog.members.co.jp/article/9454

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途上国で売り上げアップ!商品陳列・展示の営業研修 .76

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さて今回のブログでは先日実施した研修内容をお伝えしたいと思います。

まずは背景を少し。
私は現在PSI(ポピュレーション・サービス・インターナショナル)というアメリカに本部のあるNGOのマラウイ支部に青年海外協力隊として派遣されています。職種はマーケティングで、簡単に言うと調査・広報・営業等を通じて販売促進をする仕事です。

PSIはマラウイをはじめとする途上国で、コンドームや蚊帳といった製品の無料配布を行うだけでなく、販売も行っています。購買力がある人ターゲットとしている製品もあれば、助成金によって農村部の住民でも手の届く価格で提供をしている場合もあります。

その製品を販売する為に店舗を回るセールスマンがいます。今回はそのセールスマンに対して商品展示の研修を行いました。どこに自分の製品が置かれれば売り上げが上がるのかを理解してもらい、店舗に提案できるようになるのが第一の目的です。

途上国での営業の研修、商品展示・陳列の研修等に興味がある方の参考になればと思います。

●営業研修概要

【実施した国】 アフリカはマラウイ
【テーマ】    商品の展示・陳列方法
【対象】     店舗を回る営業マン、約10人
【実施時間】  2~3時間程

●営業研修詳細

 

★導入

  • テーマと目的の説明
    • テーマはディスプレイ、商品展示。どこに、なにを、どのようにすれば売れるのかについて。
    • 研修目的は、展示の基礎知識を身に着けること。そしてそれを使って自分の製品を良い場所に置いてもらうように店舗のオーナーを説得出来ること。最終的にそれが売り上げアップに繋がること。
  • セオリーはただのセオリー
    • 適切な商品展示は条件で変化しやすい。文化、ターゲットの顧客、地域、時期などに影響を受ける。セオリーはあくまでもセオリーでしかないので基礎知識を元に適切に応用することが大切。
  • ディスプレイの重要性
    • 顧客は二つに分けることが出来る。店に入ってから買う商品を決める人と、入る前から買う商品を決めている人。
    • 商品によっても変わるが、一般的には70:30とか80:20で店に入ってから買う商品を決める人が多い。
    • その顧客に売るためには、まずは商品をあるということを認知してもらうこと、そしてその商品を買いたいと思わせることが大切。その2つを達成することがディスプレイの役割。

★本論

※各種陳列手法に関しては下記参考リンクや、ネット検索で詳細を調べて下さい。ここではトレーニングのの流れを中心に書きます。

  • エンド陳列、入口陳列、レジ横陳列

(エンド陳列:商品棚の端側面に陳列すること。)

    • まずはお店の見取り図を渡す。
    • そこに自社製品を自由に書き込んでもらう。理由も考えてもらう。
    • 3~5分で完成したら、発表してもらう。
    • 商品陳列に絶対はないのでどの意見も正しいと伝える。
    • その上でセオリーを紹介する。
    • エンド陳列
      • 商品棚の端は目に付きやすいのでいいポイントの1つと言われている。
    • 入口陳列
      • 入口付近も目に入りやすい。全ての顧客は入口を通るので接点が一番多い場所。
    • レジ横陳列
      • レジ横は目に付きやすい。
  • デッドスペース

(デッドスペース:顧客からの死角であったり、視認されにくい場所)

    • まず製品を部屋の角におく。実際の店舗を想定して、角に展示されている商品とする
    • それに対して良いのか悪いのかを考えてもらい意見をもらう。
    • デッドスペースの概念を紹介する。
    • 人は弧を描くように角を曲がるので、角はデッドスペースであることが多い。
    • では自社の製品が角のデッドスペースに配置されていた場合、どのようにオーナーに語りかけて問題を解決すれば良いかを考えて意見をもらう。
    • 場所を移してもらうのが一番いいが、さらに、もし場所を移して貰えない場合はどうするかを考えてもらう。
    • 答えとして角をつぶす方法を紹介する。角に棚を配置することによって直角の角でなくて、緩やかなカーブを描くような角にする。
  • ゴールデンゾーン

(ゴールデンゾーン:棚の高さの内、最も目に付きやすい場所)

    • 実際の商品が店で陳列されている写真を見せる。この写真では展示商品が上過ぎたり、下過ぎたりと悪い場所に配置されているのを使用する。
    • この商品展示の改善点を考えて発表してもらう。
    • ゴールデンゾーンの概念を紹介する。併せて、陳列可能範囲、ショーイングゾーン、ストックゾーンの概念も紹介する。
  • 量感陳列
     (量感陳列:大量に陳列することで顧客に訴求する方法)
    • トマトが陳列されている写真を2種類見せる。1つはたくさんのトマトが陳列されている写真、もう一つは少ないトマトが陳列されている写真。
    • どちらのトマトを買いたくなるかを考えてもらう。
    • 沢山有る方が、認知されやすいし、また認知した後も買いたくなりやすい。
  • 手に取り、試す
     (触ったり、試着したりすると顧客は購買意欲が高まる)
    • カウンター越しに自社商品が展示されている写真を見せる。その問題点を考えてもらう。
    • 答えとして、人は商品を手に取り、また実際に試してみた方が購買意欲が高まると言うのを説明する。
  • フェイス効果
     (フェイス効果:2つ意味がある。1つは商品の前面を見えるように設置する原則。
     もう1つは同じ商品を並べる際、3~5個は横並びに置いた方が購買意欲を高めるとうい原理。)
    • 商品が2つならんでいる陳列写真を見せる。それの問題点を考えてもらう。
    • 3~5のフェイスを並べた方が購買意欲が高まることを説明する。
    • 実際の写真で2フェイスの場合と5フェイスの場合との違いを提示して実感してもらう。
  • 関連商品、人気商品
     (関連商品、人気商品の近くに置くと当該商品も目に付きやすいということ)
    • 店舗で売っている一般的な商品を適当にいくつか並べる。その中に関連性の高い商品を一つだけ入れておく。(実際の商品がない場合は商品のコピー等でも代替可能。)
    • 自社製品をどの製品の近くに設置するのが最も効果的かを考えて、実際に自社商品をその中に設置してもらう。
    • 関連性の高い商品の近くだと、購買をしてもらう可能性が高まることを伝える。
    • 次に違う商品群を設置する。その中に人気がとてもある商品を一つ入れておく。
    • どの製品の近くに設置するのが最も効果的かを考えて、実際に自社商品をその中に設置してもらう。
    • 人気の高い商品はお客がたくさんくるので、その近くだと見てもらいやすくなると答えを言う。
  • まとめと実践
    • 今までやってきた各種効果やセオリーをまとめる。
    • 実際に商品が陳列されている写真を提示して、まとめとして、今日習ったことを使ってこの写真の良い点と悪い点、改善方法を提示してもらう。グループに分かれて考えてもらいそれぞれ発表してもらう。

★終わりに

  • 宿題
    • 宿題として、シートを渡す。
    • そのシートには、店舗とその店舗のある地域、その店舗における自社商品の展示の問題点、そしてその改善方法の欄がある。
    • それに次回以降営業訪問する時に書き込んでもらう。
    • 実際の店舗で今日学んだことを活かすということを意識づけする為にシートを渡す。
  • アンケート
    • アンケート内容。今回の研修内容の満足度、その理由、時間が適切だったか、その理由、今後の研修で取り上げて欲しいテーマ、そしてフリーコメント。
私自身かつて営業の仕事はしていたのですが、工場や研究所に機械部品を売りにいっていたので店舗での陳列や展示についての知識はあまり持っていませんでした。
色んな人に教えてもらい、この研修を完了することが出来ました。お知恵をかして頂きました皆様、本当に有難うございました。
さてこのブログを書いた目的は知識の共有にあります。青年海外協力隊であるにしろないにしろ、途上国などで商品展示の研修に関してお困りの人の役に立てれば幸いです。
必要であれば当日使ったパワーポイントや各種シートなどをお渡し致しますので、この投稿にコメントをして頂ければと思います。
よろしくお願いいたします。

(参考リンク)

棚の法則、売り場の原則

http://www.kosuke-ogawa.com/?eid=861

シェルフスペースマネジメント
https://messe.nikkei.co.jp/rt/i/column/bible/30278.html

商品陳列方法パーフェクトガイド
http://tinretu.com/

ストアオペレーション
http://atalis.blog.ocn.ne.jp/lightship/files/h33sp.pdf

店長養成講座
http://komish.com/

かつろう

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マイクロファイナンスの活用法の提案 .68

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実はこのブログ、カツカツ日記は国際協力×ビジネス×起業という副題を持っているのです。
実は一番最後の起業というのは、僕自身が起業をしたいという気持ちがあり、後から付け足したのですがあまりそれにカテゴライズされる記事を書けていないという残念な現状があります。
それもあり今回は起業に少しだけ関係する記事を書きたいと思います。

もしマラウイでマイクロファイナンスを始めるとしたらどういうモデルがあり得るのかということを考えてみました。

マラウイで最も主要な食べ物はシマと言われるメイズ(とうもろこし)の粉から作られるおモチのような炭水化物です。日本のお米のように、お肉や魚、野菜や豆と併せて食べられます。ケニアやタンザニアにあるウガリなどと似ています。
シマを食べないとご飯を食べたとは言わないと言われるほど、マラウイアンのソウルフードとしての地位を確立しています。

このシマの原料のメイズを生産している農家がたくさんあります。メイズは家内で消費してもいいですし、売ることによって換金することもできます。そしてこのメイズの価格は一年の内で変動します。収穫をしてすぐは供給量が多いので値段が安く、収穫の時期が近づくほどメイズがなくなるので値段が上がります。

収穫後、自分の家で消費する分のメイズを残して、残りを売却するということをするのですが、場合によっては家内用のメイズが足りなくなり、メイズをまた買い戻すということもあるようです。もちろん時期が遅くなっているので価格はあがることになります。

ここにマイクロファイナンスの力を導入することで、彼らを豊かに出来るのではないかと思いました。収穫後のタイミングで農民に融資をすることによって、メイズを売らずに貯めておけるようにするのです。そして価格が上がるタイミングでメイズを売って換金することによって利を得るのです。

例えば収穫後100キロのメイズが$200で売れるとします。(値段は概念として置いているだけなので、実際の価格は違います)。しかし半年待てばこれが$300で売れるとします。半年間待てばより良い価格で売れるのですが、彼らはそれを出来るだけの貯蓄がありません。値上がりすることが分かっていてもそれを蓄えておくだけの現金が手元にないのです。そこでかれらに$200を融資します。半年後$300になるタイミングでメイズを換金してもらい、利子をつけて返してもらうということをすれば、融資する側も、借りる側もウィンウィンの関係が築けることになります。

全体の収穫量が分かった後に貸すことになるので、メイズの値段の変動をある程度は予測でき、適切な利子を設定することが出来るようになるはずです。

また事業に対する融資とは違い、事業が失敗するというリスクはありません。時期がたつにしたがって供給量が減るので値段が下がるというリスクもかなり低いと考えられます。収穫後に貸すので収穫の成否による影響も受けません。

ただ、この手法は拡大するのには限界があると言えます。つまり需給バランスに影響を与えるのであまりに大きな規模で行うと価格や物の出回りに大きな影響を与えてしまい、結局価格が上がらずに利益が得られないということも起こり得るのです。

マイクロファイナンスというと、agile(小規模で、小回りの利く)なビジネスに融資するようなイメージが強いですが、このように時期をずらす投資・投機というような形でも運営できるのではないでしょうか。賛否両論あるかもしれませんが。

かつろう

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