国際協力/NGO/NPO

サッカー×途上国、有効なプロモーション手法 .88

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今回はマーケティング・プロモーションに関する記事を書きたいと思います。

あなたがとある企業もしくはNGOの広報担当者だとします。
アフリカのマラウイで広告を展開することになり、そこに登場させる日本人を選ぶことになりました。
果たして誰を起用しますか?(製品やサービスの制約はなく、一般的に考えた場合と想定します)

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

僕なら間違いなく香川真司選手を起用します。
何故なら彼がマラウイをはじめとしたアフリカで最も知名度の高い日本人の1人だからです。

●サッカーの無限の可能性

マラウイを初めとしたアフリカ諸国ではサッカー(フットボール)がとても人気です。

日本ではサッカーの競技人口は約600万人で、野球の800万人よりも少なく、野球の方が人気があります。年俸を見ても明らかに野球の方が高いです。推定平均年収でも野球が約3800万円なのに対しサッカーは2100万円で倍近くの差があるようです。

しかし世界の競技人口を見てみると野球は3500万人程なのに対し、サッカーは2億7千万人とかなり差があります。そう、世界ではサッカーの方が人気なのです。特にアフリカの途上国では特別な器具がなくてもボール1つで出来るサッカーが大人気です。子ども達はサッカーボールを手作りしてしまうので実質特別なものがなにもなくても出来てしまいます。

クリケットやバスケットボールも世界で人気がありますが、やはり特別な器具やコートなどが必要になってくるのでボール以外何もいらないサッカーには敵いません。

マラウイではもともとイギリスの植民地であった影響もありプレミアリーグが大人気です。そしてそのプレミヤリーグ、マンチェスターユナイテッドで活躍する香川真司選手は人気で有名です。地元の人とサッカーをしていると「カガーワ」と呼ばれます。

このサッカーは無限の可能性を秘めていると思います。

●企業プロモーションの観点

サッカーのスタジアムは人がたくさん集まる場所になります。国内リーグであっても皆、熱狂的に応援したりします。その人が集まるスタジアムやその周辺に広告を出したりすることは効果が高いと思われます。

また新商品の発表等のプロモーションするための催しとしてサッカーの試合を開催するというのも人々の注目を集めるはずです。

●非営利活動との連携

例えば教育を振興したいと思い、子ども達の出席を促したいと考えるとします。その際にサッカーを授業の後に開催するなどすれば子どもは学校に来るようになるのではないかなと思います。

人を沢山集めてHIVの啓発活動などを行いたいと思った時に、サッカー試合を開催して人を集めた上で、啓発活動等を行うということも有効だと思います。お金で人を集める、地域の権力者に依頼して集めてもらう等ほかの方法もありますが、サッカーも有効な一つの手段だと思います。

中田英寿選手のようにチャリティーとしてサッカーの試合を行うのも効果的ですが、直接的に途上国の現地活動と結びつけることもとても有効な方法だと思います。

企業活動にせよNGO活動にせよ、アフリカで広報活動を行うならサッカー(フットボール)を一つのキーファクターとして考える必要がありそうです。

かつろう

参考;
FIFA
http://www.fifa.com/worldfootball/bigcount/registeredplayers.html
国際野球連盟
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%9B%BD%E9%9A%9B%E9%87%8E%E7%90%83%E9%80%A3%E7%9B%9F

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避妊方法10のリストとファミリー・プランニング・プロジェクトを行う上で大切なこと .85

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途上国では“避妊”が一つの大きなテーマです。無計画に子どもを沢山つくることが家庭の貧困に繋がります。子どもが多すぎて教師や学校が足りなくなっています。人口爆発は地球規模の問題です。より良い社会にするためのファミリー・プランニングの手段として避妊が必要なのです。今回は避妊の方法・手段とそういったファミリー・プランニングのプロジェクト運営を行う上で大切なことをご紹介します。

●避妊方法

 

・男性用コンドーム(Male condom) 

こちらは最も一般的で普及しており、効果も高い避妊方法と言えます。途上国のみならず日本でも最もポピュラーなのでしゃないでしょうか。

・女性用コンドーム(Female condom)

女性の膣内に挿入するタイプのコンドームになります。リングのようなものを中に入れます。女性が主体的に避妊できる方法の1つになります。

・ピル(Oral contraceptive)

飲み薬による避妊法です。

・アフターピル(Emergency Contraceptive)

性行為の後に服用するタイプのものです。事後にこちらを服用したからといって必ず妊娠が防げるというわけではありません。

・パッチ避妊薬

パッチタイプ避妊薬もあるようです。
http://xn--6or84kuo9a0bq.seesaa.net/article/369475580.html

・注射(Injection)

注射によって避妊する方法です。注射の種類によって期間は違います。効果が1か月持続するもの、3か月持続するものなどがあります。こちらも女性が主体的に行える方法です。

・インプラント(implant)

体に薬剤を埋め込む処置になります。こちらは注射よりも期間が長く、製品によって違いますが例えば3年や5年といったスパン効果が持続します。

・IUCD/IUD(Intrauterine contraceptive device)

子宮内避妊器具。こちらは子宮内に器具を入れることによって、子宮内膜より物質を放出させる手法。他の薬剤を使用したタイプの避妊方法と比べると副作用は少ないと言われています。効果は長ければ10年以上続きます。器具を取りだせば避妊効果はなくなり元通りに妊娠をすることが出来ます。効果も実証されています。

・卵管結紮(tubal ligation)

女性の卵管を結ぶことによる避妊手術。これを一度行うと再び妊娠をするようにするのは難しいです。

・パイプカット(vasectomy) 

男性の輸精管を切断することによる避妊手術。これも卵管結紮と同じで一度行えば再度妊娠するようにすることは難しくなります。

●LARC(Long Acting Reversible Contraceptive)

途上国で避妊に関するプロジェクトをする際はこのLARCという概念が一つのキーワードにもなってきます。長続きし、尚且つ、また元の妊娠する状態に戻せる避妊方法ということです。IUCDやインプラントがその代表格になります。数年といった単位で避妊効果を持続させることができ、また特に難しい手術も必要なく比較的簡単につけたり外したりすることが出来るのです。

コンドームやピルはその都度都度対応しないといけない手段なので、ついつい忘れてしまうことにもなりますし、またコストもかさみがちになります。また卵管結紮やパイプカットといった手術は一度してしまうと元に戻すのは難しいです。もちろん手術自体も大変です。

そう考えるとプロジェクトを運営する側にとっても、ファミリー・プランニングを計画する家族にとってもLARCが最も合理的な選択肢の1つとなります。

●HIV/AIDS、性感染症との兼ね合い

では注射やインプラント、IUCDといったLARCは万能なのかというとそうでもありません。特にHIV/AIDSや性感染症を考えた時にデメリットも発生します。例えばインプラントをして妊娠する心配がないからといってコンドームを着けずにセックスをすればもちろんエイズや性感染症のリスクは高まります。つまり避妊をしなくても良いという認識から性感染症の増加に繋がってしまうリスクがあるということです。

そう考えると避妊の側面からも、エイズや性感染症の面からもやはりコンドームはとても有効な手段であると言えます。

●女性のエンパワーメント、宗教や信仰のバリア

ファミリー・プランニングのプロジェクトを考える際には単に避妊器具を提供するチャネルを作るだけでは十分ではありません。女性のエンパワーメントが必要になってきます。女性が避妊を男性に提案できるような社会背景を作らなければなりません

また宗教や信仰が障害となるケースもあります。避妊すること自体を否定的に考える宗教的考え方があります。

●提供チャネル

上記に挙げた避妊手段をどのようなチャネルで提供するかということも大切な要素です。例えば私が所属しているPSI/Malawiでは男性用・女性用コンドームは薬局やスーパーなどで販売し、国が運営する無料の診療所には無料で配布しています。また有料のプライベート・クリニックをネットワーク化してそこを経由して安価なLARC各種等の提供を行っています。

●まとめ

HIV/AIDSや性感染症との兼ね合いを考えつつ、また女性のエンパワーメントや宗教的なバリアといった課題も克服しながら、上記に挙げたうち適切な避妊手段を選択し、適切なチャネルで提供するということがファミリー・プランニング、リプロダクティブ・ヘルス(reproductive health)といった領域のプロジェクトでは大切なことだと思います。

※あくまでプロジェクトサイドからの見方で書きました。私は医療専門職ではありません。ですので医療的な情報に関しては必ず専門家の方の意見をもとにしてください。このブログに載っている情報はあくまでも参考情報として下さい。よろしくお願いいたします。

かつろう

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有名な大手国際協力NGO10選~これだけは知っておきたい~ .84

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さて今回は有名な大手国際協力NGOのリストを紹介したいと思います。

僕自身、もともとサラリーマンをしていて国際協力の業界に転身しました。正直ワールドヴィジョンって何??というくらいに国際協力やNGO業界のことをほとんど知りませんでした。そんな人に参考にしてもらえれば幸いです。

マラウイで活躍している日本のNGO .80

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さて今回はマラウイで活動されている日本のNGOを紹介したいと思います。

●NICCO(公益社団法人 日本国際民間協会)

http://www.kyoto-nicco.org/)

京都の町家の中に本部のがあるとても日本生え抜きのNGOの1つです。農村部で飢餓のおきない村づくりとして保健衛生のプロジェクトなどを行われています。(http://www.kyoto-nicco.org/project/malawi/cat66/malawi-index.html)

●JOCA(公益社団法人 青年海外協力協会)

http://www.joca.or.jp/)

2005年~2012年まで農民自立支援プロジェクトをされていました。(http://www.joca.or.jp/activites/oversea/malawi/outline.html)
現在はお米の配給プロジェクトを行ってらっしゃり、短期の協力隊員もプロジェクトに関わっているようです。(http://www.joca.or.jp/activites/japan/furusato_shinsei/report/20130510.html)

ちなみにJOCAは二本松研修所や駒ヶ根研修所での派遣前訓練の運営等もしている団体です。そういった協力隊の文脈の上での仕事も多いので青年海外協力隊のOBの方が働かれていることが多いです。

●ISAPH

(http://isaph.jp/)

JICAの草の根技術協力事業として2013年から3年で5000万円の保健系プロジェクトを北部のムジンバで実施されています。

●ワールド・ビジョン・ジャパン

http://www.worldvision.jp/)

言わずと知れた国際協力NGO最大手の1つです。
地域開発プログラムを2か所(https://www.worldvision.jp/child/world/MWI/)で行われています。また支援者の方を対象にされたマラウイへの視察の旅も行ってらっしゃるようです。

マラウイに日本のNGOはたった4つしかありません。マラウイに限らず日系NGOはアフリカまではなかなか進出するのが難しいのかもしれません。アジアであれば距離的にも近く、民族的な理解もしやすい。けれどもアフリカはやはり距離的にも心理的にも遠く、情報も少ないというのが背景にあると思います。

しかし日系の企業はどうでしょうか。純粋にマラウイに腰を下ろして仕事をしている日本の企業はないと思います。トヨタや日産などの販売会社はありますが、いずれも日本人はいません。JTがたばこの買い付けに来ているとは聞いたことがありますが確か駐在員はいなかったと記憶しています。中古車販売の為に昨年日本から渡られた方がいらっしゃると言うのは聞いたことがあります。
何れにせよ決して大きいとは言えない非営利セクターの進出よりも民間の進出の方が小さいのです。

そう考えるとやはり民間企業が途上国、特に開発が遅れている途上国に進出する際は、情報やツテ等NGOの力を借りる必要があると感じます。
またNGOのみならず、JICA、JETRO、大使館との協業も重要になってくるはずです。日本政府、外務省としても途上国に企業が進出することを後押ししたい気持ちは強く持っています。色々とアドバイスや紹介などをしてもらえるはずです。

まとめると民間企業が途上国に進出する際は非営利セクター(NGO,JICA,JETRO,大使館)との協業が必要になってくるということです。

また逆に言えばNGOも民間企業との協業の機会を上手く活用して活動を発展させていく必要があると言えるのではないでしょうか。

かつろう

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男性の割礼とHIV/AIDS予防 .65

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◆今回は下記に貼ったリンク先を訳して記事を書いているので気になった部分は原文を参照してください。◆

割礼と聞いて何を思い浮かべるでしょうか。アフリカ等で行われる伝統的な性器切除というイメージを強いのではないでしょうか。伝統的なものとして男性の場合は包皮切除、女性の場合は外性器の切除や膣の入り口の縫合等を言います。

実は男性の割礼がHIVを防ぐ手段として効果があると認められているのです。UNAIDSやWHOもこれを奨励しています。

僕が青年海外協力隊として配属されているPSI(Population Service International) MalawiにもHIVの部署の中にVMMCという部門があります。これはVoluntary Medical Male Circumcisionのことで任意の元に医療行為として行われる男性の割礼のことです。

●男子割礼とは

包皮切除のことを言います。包茎手術と同じようなものだと考えられます。ペニスを覆っている皮の部分を取り払うということです。

●具体的な研究結果

アフリカで1万人以上を調査した研究があります。まず対象者を2つのグループに分けます。片方のグループには割礼を行います。もう一つのグループには行いません。どちらのグループにもHIV予防についてのカウンセリング等を行います。そしてそれぞれのグループのHIV感染率を追跡調査します。結果は下記のようになります。

・南アフリカ
対象者:3274人
結果 :割礼をした人の感染率が、割礼していない人に比べて60%低かった。

・ケニア
対象者:2784人
結果 :割礼した人の感染率が、割礼していない人に比べて53%低かった。

・ウガンダ
対象者:4996人
結果 :割礼した人の感染率が、割礼していない人に比べて51%低かった。

ケニヤとウガンダでは結果が明白なのにこれ以上非倫理的な実験を続ける必要はないと、途中でリサーチが中止されたようです。
どちらにせよ最大で60%、少なくとも50%はHIVの感染が防げるという結果が1万人以上を対象にした研究で出ているということです。

●男子割礼がHIVを防ぐ原理

・包皮内にはT細胞が残る。
HIVはT細胞等の免疫細胞細胞に感染して破壊し、免疫機能を奪うウィルスです。包皮が残っている状態では、包皮の内側にT細胞が残っており、そこにHIVが感染するようです。

・性器潰瘍のリスクを減らせる。
包皮切除によって性器が潰瘍になるリスクを減らせるようです。そしてこの潰瘍はHIVに感染するリスクを高めます。つまり潰瘍のリスクを減らすことでHIVのリスクを減らせるのです。また他の性感染症のリスクも減らせます。

・粘膜の表面積を減らせる
粘膜についた傷からもHIVは感染します。そして包皮が残っていると包皮の内側等、傷がついて感染のリスクを高める粘膜の面積が多いということになります。面積を減らせることによって感染の可能性を減らせるということだと思われます。

他にも包皮が取り除かれ亀頭の粘膜が角質化する為、等の理由もあるようです。いずれにせよ複合的な要因によってリスクが低減されているものと考えられます。

●女性や男性同士のセックスと割礼

上で見てきたように、女性から男性への感染は割礼によって防げます。しかし男性から女性への感染率については効果があまりないようです。男性同士のセックスについても、受け入れる方から挿入する方への感染リスクは低減できるようですが、その逆に関しては効果が見られないと考えられます。

しかし直接的に感染のリスクを低減することが出来なかったとしても、割礼によってHIVに感染している男性の数が減ることによって、二次的に女性に対する感染のリスクが低くなるということは言えます。

●まとめ

包皮切除は一度行えば、永続的に効果を持つ対策であるという面では大きな利点を持っていますが、根本的な感染を防ぐ対策にはなりません。もちろんコンドームに比べれば効果は少ないです。
逆に、包皮切除を行えばHIVに感染しなくなる、だからコンドームを使わなくてもいいんだと曲解する人も出てくる可能性があります。その場合は感染症だけではなくて妊娠のリスクも高めてしまうことになります。

単に割礼を広めるということを行うだけでなく、HIVと割礼に対する正しい理解や他の予防策、そしてファミリープランリングといった他の課題とのリンクなども考えて包括的にプロジェクトを組み立てる必要があるようです。

この包皮切除とHIV予防の関係は日本ではあまり語られていないように思います。恥ずかしながら僕もここ数か月前まではしりませんでした。
先進国で唯一HIV感染率が高まっているという日本においてもこの包皮切除は一つの有効な対策になる可能性を秘めていると考えられます。包皮切除手術の保険の適応範囲を広げる等して奨励する対策を打てば効果が出るのではないでしょうか。
かつろう

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途上国の統計データの集め方 .56

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途上国に関しての統計的なデータを収集するにはどうすれば良いかのでしょうか。

僕自身もこれを専業にしているわけではないので大したことは書けませんが、現時点で把握している情報検索方法をまとめてみます。

  • 国家のソース
    • その途上国の各省庁が発表しているデータを参考にすします。
      例えばカンボジアで観光関係の情報が欲しければ下記に行ってみます。
      Ministry Of Tourism Of Cambodia
      (http://www.tourismcambodia.org/mot/index.php?view=statistic_report)
    • また下記フィリピンのように統計局がデータを持っている場合もあります。
      Republic of the Philippines National Statistics Office
      (http://www.census.gov.ph/)
  • その他
    • CIA The World Factbook
      (https://www.cia.gov/library/publications/the-world-factbook/
      アメリカ中央情報局が出している情報。各国の情報がまとまっているます。
    • ウィキペディア
      ウィキペディア本文にある情報はもちろんのこと、一番最後にまとめてある外部リンクから参考になるソースを探すことが出来ます。
    • Google
      いわずとしれた大先生。

さて最後にまとめです。

まず途上国自身が出している統計情報ですがこれをそのまま鵜呑みにするわけにはもちろん行きません。情報の正確性に関しては疑う余地が多々ありますので、情報の取捨選択に慎重になりましょう。

また国際機関が出している情報に関してもそのまま全てを信じるわけにはいきません。例えばUNICEFが出しているガーナの情報を見てみましょう。
(http://www.unicef.org/infobycountry/ghana_statistics.html)

小学校の入学率(Primary school net enrolment ratio (%) 2008-2011)は84%となっています。中学の入学率(Secondary school participation, Net enrolment ratio (%) 2008-2011)は男性で51%、女性で47%とあります。少なくとも半数は6年生を卒業しているということになります。

実際にガーナの農村部で2年間活動をされた協力隊員の方にお話を聞きましたが、この数字に関してはとても違和感を覚えたとのことでした。活動をされていた地域では子どもも含めほとんどの方が識字能力を有していなかったそうです。そして子どもはほとんど学校に行っていなかったそうです。

ここで二つの仮説が成り立ちます。
一つ目はこの数字自体の信憑性が低いということ、もう一つは都市部と農村部との格差が大きく、例えば中学入学率が都市部ではほぼ100%、農村部ではほぼ0%、平均すると50%のような構造があるということです。

もちろん後者の格差もあるのでしょうが、現地に行かれた所感ではやはり数字に対しての違和感を覚えるとのことでした。

その方はそういった保健関係の統計データを集める為に足で稼いで聞いて回ったとのことでした。

統計データはマクロに物事を考えたり把握したりするのにはもってこいですが、やはりどこかで現実と離れる可能性があります。

統計データを参考にしつつ、実際のプロジェクトやビジネスを行う際には自らの足で稼ぐ生の情報をベースにするというのがバランスのよい情報の集め方ではないでしょうか。

かつろう

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青年海外協力隊(JOCV)はTeach For Americaになれるか? .55

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●Teach For America(ティーチ・フォー・アメリカ)とは何か。

皆さんはTeach For America(http://www.teachforamerica.org/)という組織をご存知だろうか。
大学卒業生を2年間という期限で所得の低い地域(Low-income communities)に派遣し、教育を行うという事業を行っているアメリカのNPOだ。教育を行うにあたって教員免許を持っているかどうかは問われない。

Universum社(http://universumglobal.com/ideal-employer-rankings/student-surveys/usa/)の2013年の調査では、ビジネス系学部を除く文系の学部卒(Humanities/Liberal Arts)の人気就職ランキングではAppleやNikeを抑えて第5位に入っている。ちなみにアメリカの青年海外協力隊であるPeace corps(http://www.peacecorps.gov/)は第7位に入っている。NPO等非営利セクターが上位に入ってくるというのは日本との大きな違いだろう。

2年の指導を終えた後、リーダーシップ等で社会的にも評価されるようで、例えばグーグルやGEは内定者が就業前の2年間ティーチフォーアメリカのプログラムに参加することを認めていたりするようだ。
そういえばソニーは内定者に対して2年間の入社の猶予制度を設けていたが、今はどうなっているのだろうか。無くなってしまっていたとしたら時代に逆らっているのかもしれない。

●青年海外協力隊はTeach For Americaになれるのか?

さて本題。
青年海外協力隊(JOCV)はティーチ・フォー・アメリカになれるのか。
つまり帰国後、社会的に高い評価を得ることが出来るようになるのか
新卒で協力隊に行ってきた人材を企業が採りたがるようになるのか、ということである。

現状では一部を除けばそのような社会的な評価を得ているとは言い難い
しかし今後は社会的な評価が高まると予想される。

第一に企業は今後もっともっと途上国に出て行かざるを得なくなること。そのために途上国経験者が必要になるはずだ。

第二にNPO、NGO等の非営利業界のプレゼンスが高くなること。非営利業界の認知度が高まり、社会的な地位も得ていくはずだ。寄付市場も広がるはずだ。そうなった時に途上国での活動経験へのニーズは高まり、同時に経験者への評価も高まるはずだ。

第三に日本人の価値観はどんどん多様化するだろうことがあげられる。画一的な考えや能力ではなく、色んな価値や経験を重んじるようになるはずだ。そうならなければ日本の発展は望めない。

さて以上よりマクロ要因からは社会的な評価は高まると言える。
しかし結局は協力隊の一人一人が現地での成果を上げること、そして帰国後、リーダーシップを発揮し社会に対していい影響を及ぼすことが社会的な認知・評価を上げる上で一番大切なことではないか。

協力隊出身者には、例えば留職プログラム((企業が途上国のNGOなどに数か月、自社人材を研修として派遣する制度))を行っているNPO法人クロスフィールズ(http://crossfields.jp/)を立ち上げられた小沼大地さんや、エチオピアのレザーブランドandu amet(http://www.anduamet.com/)を作られた鮫島弘子さん等様々な分野で活躍されてらっしゃる方がいる。

協力隊出身といえば、カッコいいと言われるような日が来れば、日本もますますよくなるのではないかなと思う。

かつろう

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怠惰なのは誰の責任?~貧困の原因と影響~ .54

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今日の英語の授業では貧困を取り上げました。
貧困の原因と影響を考えるという内容です。

●貧困の原因
さて皆さんは貧困の原因として何を思い浮かべますか

教育の欠如、病気、戦争・紛争、農業・農地の生産性の低さ、汚職、働き口の不足、宗教的背景等でしょうか。

1999年にナイジェリアで行われた調査結果を答えとして教えてもらいました。この調査は現地の人が考える貧困の原因だというところがポイントです。

病気や、アルコール、ギャンブル、農地の不足、作物や資産の破壊・消失などが挙げられていました。1位はなんだったと思いますか。1位はLaziness、つまり怠惰、なまけです。現地の人がこれを1位に上げたとういことに驚きを感じました

何故ならまず第一に、現地の人は自分たちを怠惰だと感じていないと想定していたからです。第二に怠惰だと感じていても、それを貧困の原因とは捉えていないだろうと考えたからです。

●貧困の影響
貧困の影響はどうでしょうか。

衣食住の欠如、死、泥棒、嫉妬、借金、子供の世代の貧困、教育の欠如、社会への無関心、等があげられています。もちろんこの原因と結果は循環します。教育の欠如は貧困につながり、貧困は教育の欠如につながり、そしてまた貧困を生み出すというように負のサイクルを形成します。

この中で注目したいのは16位に上げられた、Always at homeです。いっつも家にいるということです。お金がなくてすることがないからいつも家にいるということなのでしょう。

●怠惰の原因
貧困の原因の1位はLazinessとあげられていました。
怠惰とはなんなのでしょうか。仕事や勉強等やることをせずにぷらぷらとしたり、遊んだり、家で寝たりすることです。

怠惰とはどうして生み出されるのでしょうか。
個人の責任なのでしょうか。その人のやる気がないのが原因なのでしょうか。
この調査を見ていると社会背景が怠惰を生み出したという側面も浮かび上がると思います。つまりお金がなく、教育が受けられず、仕事がなく、その結果することもなく家にいる。そんな生活を10年、20年と続けていれば誰もが怠惰にならざるをえません。

カンボジアで現地の人たちの雇用創出・収入向上プロジェクトに携わっていた時に、毎日同じ時間に同じ場所に出てくるということがとても大変なのだということを学びました。我々は小学校から規則に縛られる生活をしているので、そういったことを当たり前として出来ます。しかしそういった生活を幼いころからしていない人にとってはそのような生活を送ることは並大抵のことではないのです。

●まとめ
途上国で活動を行うと、ややもすると現地の人を責めたくなる気持ちになってしまうかもしれません。なんでやってくれないんだ、あなたたちの為なのだから頑張るべきだ。そういう風に考えてしまうかもしれません。

そうならないように怠惰とは個人の責任だけではなく社会の責任が締める部分も大きいということを忘れずにいたいと思います。
彼らを責めずに最適な解決策を一緒に模索したいです。

相対すべきは怠惰な個人ではなく、怠惰を生み出す貧困なのです。

かつろう

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マラリアの基礎知識 .47

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私の青年海外協力隊としてマラウイでの職務はマラリアと密接に関わっています。具体的に言うと職務の一つとして、マラリアの治療薬や蚊帳等の販売促進やマーケティングを行います。そのため、現在マラリアに関しての勉強をしているので備忘録的に基礎知識について箇条書きでまとめておきます。

【概要】

  • 毎年3.5~5億人の人がマラリアに罹患している。
  • 毎年100万人以上の人がマラリアによってなくなっている。小さな子どもが犠牲になることが多い。

【マラリアの原因】

  • マラリア原虫(Plasmodium)と呼ばれる単細胞寄生虫(single-celled parasite)の感染によって引き起こされる。
  • 100種類以上のマラリア原虫がいるが、人間に感染して病気を引き起こすのは5つの種類のマラリア原虫である。
  • 熱帯熱マラリア原虫(P. falciparum)、三日熱マラリア原虫(P. vivax)、四日熱マラリア原虫(P. malariae)、卵形マラリア原虫(P. ovale)、そして最近発見されたサルマラリア原虫(P. knowlesi)がある。
  • 複数の原虫に同時に感染することもある。

【感染経路】

  • ハマダラ蚊(Anopheles)を媒体とする感染
    • ※ハマダラ蚊に刺されることによる感染がほとんど。
  • 輸血(Blood transfusion)による感染
  • 臓器移植による感染
  • 注射針の使い回しによる感染
  • 母子感染

【対策】

  • 沼地や湿地の水を抜いてハマダラカ蚊の幼虫の生息域をなくす。
  • DDT等の殺虫剤によってハマダラ蚊を排除する。
  • 網戸を使用する。
  • 蚊帳を使用する。
  • クロロキンなどの薬による予防。

【マラリアの症状】

  • 寒気が発生し、その後発熱、発汗が現れる。
  • 疲労感や吐き気、下痢を伴うこともある。最悪の場合に死に至る。
  • 感染してから10日~16日後に症状が現れる。
  • 三日熱マラリアは48時間おきに、四日熱マラリアは72時間おきに発熱を繰り返す。熱帯熱マラリアは周期性は薄い。熱帯熱マラリア原虫によるマラリアの症状は他に比べると重い。

【マラリアの薬】

  • キニーネ(quinine)、クロロキン(chloroquine)、アルテミシニン(artemisinin)等が有名。ただしこれらに耐性を持つマラリア原虫が出てきている地域もある。

【その他】

  • ある一定上の温度がなければマラリア原虫は生存できず、またハマダラ蚊も適切な沼地等がないと生息できないので、温暖な地域にのみマラリアは発生している。
  • 殺虫剤のDDTに耐性を持つ蚊が出てきたり、治療薬のクロロキンに対して耐性を持つマラリア原虫が出てきたりしている。
  • 農薬ピレスロイドを塗りこんだ蚊帳が普及しつつある。しかしこの蚊帳の人体に対する影響を懸念する声も上がっている。
  • 現在有効なワクチンは開発されていない。

以上です。

かつろう

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国連で働く上でMBAは価値を持つのか .37

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先日国際協力分野で教鞭をとってらっしゃる大学教授のお話を聞く機会があった。

例えばUNICEFやUNDP等の国連で働くには最低でも修士号以上が必須条件となる。では開発分野や農業分野、保健分野や政治分野ではなく、ビジネス分野での修士号というのは国際協力を行う上で果たして意義があるのかということを質問させて頂いた。

結論から言うと国際協力の分野でもMBAは価値を持つ。もちろん全ての国連の仕事において価値を発揮するわけではないので以下講演内容含めてまとめてみた。

●仕事内容の観点:国連での仕事を三つに分解

国連の各機関によりまちまちではあるが、仕事内容を3つの分野に大別できるとのこと。

1、 オペレーション(ファイナンス、人事、総務等のバックオフィス)
2、 プログラム(途上国の現場でのプログラム策定・運営)
3、 コミュニケーション(広報・啓発)

このうち、1のオペレーションや2のプログラムに関してはMBAが役に立つ。ファイナンスなども専門の知識が必要だろうし、プログラムを運営する上では、大局観や利害交渉等幅広い知識・能力が必要になる。もちろん医療や農業などの専門性が必要とされる場合も多いだろうが、運営・マネジメントが重視される場合もあるだろう。

またバックオフィスの業務に関しては実際の民間企業での経験なども価値を持つようだ。例えばIBMで人事一筋20年の人がユニセフの人事部長になったりすることもあったとのこと。

しかし3のコミュニケーション(広報・啓発)に関してはMBAはあまり大きな価値を発揮できないようだ。

●組織の観点:UNICEFとUNDPの違い

例えばUNICEFとUNDPは国際協力という分野での国連機関として有名な2つの機関である。諸所活動の違いはあるが、MBAという意味ではUNDPの方が意義があるようだ。

なぜならUNICEFは実際に現場での実行まで行う色が強いらしい。

逆にUNDPは全体を取りまとめることが多いらしいからだ。例えば現場に入っているNGOや現地政府、他の国際機関や企業等利害関係者を取りまとめてプロジェクト大局的にマネジメントすることが多いとのこと。

現場の実行を重視するUNICEFの方がより専門性の高い遂行力が必要になり、マクロでみるUNDPの方が大局的マネジメントが必要になるようだ。

このように組織の役割によってMBAの必要性も変わってくると考えられる。

●BOPビジネスの観点

今後は企業と国際協力(NGO・政府機関・国連組織等)、営利と非営利の距離は縮まるはずだ。その一つがBOPビジネスだ。BOPビジネスとは途上国の低所得者層向けのビジネスだ。単に営利の拡大という市場の意味だけではなく、同時に低所得者層への便益を図ることが同時に可能なビジネスだ。

例えばJICAもこのBOPビジネスを促進する為に様々な取り組みを行っている。例えば協力準備調査(BOPビジネス連帯促進)事業(http://www.jica.go.jp/activities/schemes/priv_partner/BOP/index.html)で民間会社のBOPビジネスの調査に対して助成を行ったり、青年海外協力隊でもマーケティングという職種を設けたりしている。

このような流れの中でビジネスの文脈を理解しているMBAホルダーは国連等、国際協力の世界で今後より重要視されるようになるはずだ。

また、どのような組織にいたとしても立場があがり、組織マネジメントをしたり、全体の戦略を考えるという役割になるとおのずから判断力・決断力、大局観などが必要となってくる。その時にMBAの価値が発揮されるのではないかと思う。国連や国際機関においても例外ではないはずだ。

結論再度。
国連機関で働く上でMBAは価値を持つと言えるのではないか。

かつろう

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