青年海外協力隊

青年海外協力隊は途上国にいるだけで価値がある? .102

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以前青年海外協力隊への批判という記事を書きました。
(青年海外協力隊への批判 Vol.2)

その記事の中で、よくある批判の1つとして「任地で大した活動が出来ない」という内容を取り上げました。

マラウイに来た当初、アメリカのピースコー(アメリカ版協力隊。本来は青年海外協力隊を日本版ピースコーとも呼ぶべきですが。)は任期途中に現地所長から評価され活動がしっかり行われていない場合、最悪帰国の可能性もあるという話も聞きました。真実かどうかは知りませんが。

また青年海外協力隊員は定期的に報告書を提出することも義務付けられています。しかしその報告書も厳しいものではなく、数値報告もあるにはありますが、きっちりと決まった評価等がされるわけではありません。

赴任当初はこれらのことを受けて、協力隊はもっと厳しく評価制度を作って、隊員も厳しく活動を評価されるべきだというようなことを思っていました

しかし2013年10月派遣され、約9ヵ月が経った現在、考え方は変わりました。青年海外協力隊は現地にいるだけで価値があると思うようになってきました。

●協力隊として途上国の田舎に定住するだけでもとても大変

協力隊として現地に入り成果を上げるということがとても難しいことなのです。

例えば企業の駐在員として途上国に入る場合は、とても手厚く待遇されます。給与などはもちろん各種手当であがりますし、住む場所もセキュリティの高い一等地、ドライバーも家政婦もありなんてこともあります。

一方協力隊員の住環境は人によってかわりますが、悪い場合は電気、水道なしなんてこともざらです。道を歩けば「チャンチュン」等とからかわれ、女性であればセクハラをされることもあります。語学も現地の言葉しか通じないなど、単純に日々生活するだけでもとても多くのストレスと労力を要するのです。さらに帰ってからの進路はなにも決まっていない。そんな中で生きて行くのは結構大変です。

その中で活動に費やせるキャパシティというのはどうしても下がります。日本と同じ感覚では絶対に仕事はできません。成果を出すというのはとてもハードルの高いことなのです。

●そこに住み、人と接するだけで価値がある

子どもの時、大人の人と接した記憶って強く残っていたりしませんか?中学生の時に外国の人と接した記憶って未だに思い出せませんか?僕はいまだに思い出します。

現地の田舎の人たちにとっては外国人と接することはとても稀な機会なのです。そのコミュニティに外国人は隊員が一人だけということも珍しくありません。まさに世界を背負う代表なわけです。

そんな外国人と普通に楽しく接する経験を持つだけでも、現地の人には刺激になるはずです。世界を理解するファクターの1つになるはずです。日本の友達がいると思うだけですこし鼻高々になる人もいます。

特別大きな成果や目に見えるものがなくとも、その村に住む、そこで人と接しいるだけでその人たちにとってはかけがえのない経験になるはずです。彼らの生活を豊かにしているはずです。

●日本という国のイメージを良くする

青年海外協力隊事業は税金で運営されています。日本の国益に帰する部分もなければなりません。そういった意味では協力隊事業は日本という国のイメージをよくしています。

マラウイでも日本のことを悪く言う人にはあったことがありません。日本の高品質の製品といったものも日本のイメージを作っているのは間違いありませんが、現場レベルでは協力隊員がイメージの向上に寄与しているのは間違いありません。例えば僕が配属されているNGOで働いているカーメカニックは昔協力隊員から指導を受けたことがあると言っていました。そのNGOの門番の人は高校の時に協力隊員の教師から教わったことがあるということで「おはよう」等と言ってくれます。

これはそこで成果を上げたかどうか、ということではなくて、そこにいて人々を誠実に生活を共にした積み重ねだと思います。それが電気もテレビもネットもない現地の人一人ひとりの中での日本のイメージを形づくっているのだと思います。

その無形資産、ブランドイメージのようなものが国際社会においてかならずじわりじわりと効果を発揮するはずです。いずれ目に見える形になって日本の国益に帰すると信じています。

世界中で頑張って、日々悩みまくっている協力隊員の皆さん、がんばりましょう!

かつろう

◆併せて読みたい記事◆

Vol.74 青年海外協力隊って給料もらえるの?その2~事業仕分けによる手当削減~

Vol.73 青年海外協力隊って給料もらえるの?いくらなの?~協力隊の懐事情~

Vol.12 青年海外協力隊への批判~その2~Vol.2 青年海外協力隊への批判 

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青年海外協力隊員はブログを書くべき?ブログをおススメする3つの理由 .101

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僕は青年海外協力隊員がブログを書くことを勧めます。
僕自身、マラウイに来て未だ任期半ばですが、良かったことを下記にまとめたいと思います。

●振り返れる活動の記録になる

日々の活動のことや感じた思い、その国の情報などをまとめることは青年海外協力隊員として途上国に派遣された記録になります。人間案外忘れやすいので帰国してから5年とかたつと色々忘れることもあると思います。僕の場合すでに半年前でも忘れてることもありますが笑
あとあと見返したら色々と今の自分の生活に気づきを与えてくれるのではないかなと思います。

●自分の頭の中を整理出来る


青年海外協力隊の活動は基本的に個人単位での活動になります。職場にも日本人は自分だけで同じ立場の人はもちろんいません。人によっては他の隊員との距離が離れ、容易にコミュニケーションをとれない場合もあります。ネット環境が悪ければ、フェイスブックで誰かに相談することも出来ない可能性もあります。

ブログを書く、文章を書くということは現状の自分を客観的に把握することに繋がります。一人で孤独に活動をしていかなければならない協力隊員だからこそブログを書いて自分の頭の中の整理をする必要があると思います。

●後任や他国の隊員への情報提供になる


協力隊は同じ要請の後任であっても基本的に引き継ぎなどは行われないことがほとんどです。2年任期ですが、後任の人とは任期が被らないことが多いです。訓練所時代に前任の連絡先を教えてもらえますが、正直このやり方ではそこまで有効な引継ぎにはつながりません。現地の前任者も活動が佳境を迎えて忙しい時期ですし、訓練中の後任者も日々語学に追われます。またネット環境などの問題で円滑に連絡が取れないこともあります。さらに後任者が現地に来てから1か月ほどは現地での語学訓練になります。つまり後任のタイミングが上手くいった場合でも前任者が組織を離れて1月以上がたってから後任者が着くということになります。

この仕組み自体を変えて、派遣は出来る限り3か月間任期が被るようにすべきだと個人的には考えてます。いずれにせよ、このような背景があって引継ぎが円滑に行われていないことが多いのです。

このような状況下で前任者の書いていたブログはかなり役に立つ情報になるはずです。仕事のことはもちろんのこと、生活の事なども役に立つはずです。応募段階で、志望先の活動を知るということにも使えるはずです。

また縦の引き継ぎだけではなくて、横の情報共有にもつながると思います。国によって状況はまちまちですが、職種や活動内容が同じであれば違う国での活動でも参考に出来ることも多いはずです。例えば観光隊員であれば観光振興のために行っている施策は参考に出来るはずです。フェイスブックページを作ってPRする、当該国の宿の情報をWEB上にまとめるなどはどの国でも応用出来る内容になります。ブログを書くことで縦と横への情報共有に繋がると強く感じます。

もちろんブログを書くことはそれなりに時間や労力を使います。でも僕自身、1年以上書き続けてきて、ブログ記事もやっと100本を越えることが出来ましたが、書いて来てよかったなあととても思います。

現役の青年海外協力隊員も、応募する人も、受かってこれから訓練に入るという人も、とりあえずブログ書いてみることをおススメします!

かつろう

◆併せて読みたい記事◆
青年海外協力隊、第一希望に受かる3つの方法 vol.97
Vol.69 青年海外協力隊(JOCV)としての第一の壁
Vol.57 特別な資格がなくても応募できる青年海外協力隊(JOCV)のおススメ職種
Vol.73 青年海外協力隊って給料もらえるの?いくらなの?~協力隊の懐事情~

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青年海外協力隊、第一希望に受かる3つの方法 .97

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青年海外協力隊では願書を出す際に第一希望から第三希望まで要請を記入することが出来ます。

この3つの要請は同じ職種の内から選ばなければなりません。例えばコミュニティ開発を職種として選んだ場合はコミュニティ開発から3つ要請を選んで提出するわけです。

この希望案件ですが、実はなかなか思い通りにいかないことが多いのです。アフリカに行きたかったのにアジアの国になった、とか英語で仕事をする案件で派遣されたかったのに現地語案件に受かってしまった等が起こります。これは面接官の方が適性を測り、それに沿った要請に派遣されるからです。希望はあくまでも希望でしかないのです。感覚値的には7~8割以上は第一希望案件に通れないような気がします。

私はマラウイにマーケティングという職種でPSIというNGOに派遣されました。とてもありがたいことに、実はこの要請を第一希望にしていました。今回は第一希望に受かるための方法をご紹介したいと思います。ただしこれは個人的な考えなので必ず第一希望が通るというわけではありませんのでご了承ください。

1、コミュニティ開発、青少年活動は避ける

まず第一希望に受かることが出来ないパターンとして2つ考えられます。1つは自分の他により適任者がいた場合。就活みたいな感じです。2つ目は自分により適任な要請があった場合です。これは例えば語学能力など他の要素を検討した場合にもっと成果を発揮できると思われる案件があった場合、そちらにまわされることがあるということです。

どちらのパターンにせよ、コミュニティ開発、青少年活動は第一希望に受かる可能性が下がると考えます。何故なら案件が多くて応募者も多いからです。つまり他の人と競合する可能性も高まりますし、自分が気付いていない所で適正な案件が他にもあるかもしれないからです。ちなみに平成26年度春募集ではコミュニティ開発が要請数153に対して応募者数が306、青少年活動が要請数43に対し応募者数が208人でした。

といったって特別な資格も何もないしコミュニティ開発と青少年活動以外受けれないよ!と思われるかもしれませんが、マーケティング、経営管理、PCインストラクター、理科教育、環境教育、感染症・エイズ対策などは特別資格がなくても応募出来ることがあります。経歴や学業分野が求められることもありますが要請次第でもあるので全ての要請に目を通すことをおススメ致します。
(特別な資格がなくても応募できる青年海外協力隊(JOCV)のおススメ職種 Vol.57)

出来る限り案件が少なく、倍率も低そうな職種・案件に絞れば第一希望に通る可能性は高くなると考えられます。ちなみに応募者数や倍率はJICAの青年海外協力隊のHPで毎回公開されています。(http://www.jica.go.jp/volunteer/application/seinen/)

2、選考指定言語(英語)がAランクならTOEICで出来るだけいい点をとる

応募する時点で求められるTOEICの点数が要請によって変わります。例えばAランクであればTOEICが730点以上でなければ希望できません。(出願は出来たかもしれませんが、受かるのは難しいと思います。)英語でAランクという指定がある場合は、実際の活動と生活で使用する言語が英語である場合が多く、またかなり高度なレベルで英語が求められている可能性もあります。その場合その要請では英語が出来ることが一番の選考基準になる可能性があります。

私の要請も選考指定言語が英語のAランクでした。出来る限り高い点数を取った方が有利だと思い、手前味噌ですが、最終的にはTOEIC900点でとることが出来ました。訓練期間中も図書室にこもり英語に励んでいたのですが、それでも実際マラウイに来て仕事をしてみると英語が全然通用しない。ネイティブスピーカーがいる環境で遠慮なしにしゃべってくる状況なので未だにかなり苦労しています。

Aランク案件であればTOEICの点数をとにかく高くしておくことが第一志望に通る大きな原動力の1つになると思います。

3、やりたいこと、やれることの交差する点

就活などを含めた面接で一番の基礎となるのが「志望動機」と「強み」です。志望動機というのは何故それをしたいのかということえす。強みというのはその要請にいかに貢献できるかということです。

最も良いパターンは応募したいと強く感じる要請で、求められる能力や職歴などが自分のバックグラウンドに合致することです。この2つが合致していれば自信をもって面接でも受け答えすることが出来るはずです。心をこめてやりたいこと、やれることを説明できるはずです。そうすれば第一希望に受かることが近づくはずです。

やりたい気持ちは強くても能力や職歴、背景がついてこない場合であればより適した人に要請を取られる可能性が高くなります。能力や適性がある案件であったとしても、しっかりとした志望動機を伝えられなければ、熱意を伝えることが出来ずに他の案件に回されるかもしれません。

●要請に応募する時点である程度は決まる

さて上記に3つ、第一希望の案件に受かる方法を記しました。「コミュニティ開発・青少年活動は避ける」「指定言語がAランクならばTOEICで出来るだけいい点をとる」「やりたいこと、やれることの交差点」の3つです。この3つは実は要請に応募する前の段階に関わってきます。つまりどういった案件に応募するかが、第一希望が通るかどうかに大きく影響しているということです。もちろん応募した後に色々と勉強や準備をしたり、面接で上手くやるということは有効な手立てだと思います。しかし最も大切なのはこの要請に第一希望で応募すれば通ることが出来るかどうかという、応募段階での判断なのです。

●でもやっぱ心からやりたいことに挑戦したい

実は僕も応募する際にコミュニティ開発で出すか、マーケティングで出すか相当悩みました

青年海外協力隊に応募したのは会社を勢いで飛び出して、NGOでインターンはしていたものの、社会的にはいわゆる無職の状態で数か月間を過ごしていた時期でした。明確に次のステップが決まっているわけでもなく、また金銭的に十分な余裕があるわけでもありませんでした。まさに人生かつかつしていた時期でした。

マーケティングは要請数が確か5つ程しかありませんでした。対してコミュニティ開発は100を超える要請があったのです。マーケティングに出した場合、落ちる可能性がありました。案件が5つだけでしたから。コミュニティ開発に出せば、希望通りにはならなくてもどれかには引っかかるだろうという算段がありました。でも一番やりたかったのはマラウイのPSIの案件だったのです。

しかしPSIマラウイの要請で求められていたのは実務経験3年以上で営業、マーケティング経験者。実際会社を2年と4か月で退職したわけで、尚且つ営業はしていたのですがマーケティングはド素人。経歴的に見れば条件を満たしていなかったわけです。

落ちるリスクを承知でマーケティングに応募するか、心の底からやりたい案件はないけれど落ちないようにコミュニティ開発に応募するか。これに落ちればまた青年海外協力隊の次の募集まで半年間空くことになる。もし落ちて明確な肩書きがないまま、社会的なステータスがないままこれ以上過ごすのはしんどいな。そんな葛藤が強くありました。

結果としてはマーケティング職種のPSIマラウイの要請に第一希望で応募し、受かることが出来ました。本当に運が良かったと思います。今マラウイに来て8カ月を終えたのですが本当にPSIマラウイで仕事が出来て良かったなと日々感じています。毎日毎日成長をさせてもらっています。英語しかり、NGOの業務しかり、営業やマーケティングの業務しかり、本当に様々なことを経験させてもらっています。

もちろんこれで落ちていたらどうなっていたかわかりません。でも違う案件に応募して受かっていたとしたら一生後悔と“たられば”を繰り返していただろうと思います。失敗することよりも、挑戦しなかったことの方が一生忘れられないのだろうなと感じます。

正解も、間違いもないのだろうと思います。しかし僕が僕の経験から思うことは、本当にやりたいことに挑戦することが大切なんじゃないかなと感じます。結果がどうあれ。

途中までは記事っぽかったのですが、最後は完璧に感想文になりました笑
まあでもこれカツカツ“日記”なのでご容赦下さいませ。

かつろう

◆併せて読みたい記事◆

特別な資格がなくても応募できる青年海外協力隊(JOCV)のおススメ職種 Vol.57

青年海外協力隊の要請(案件)選びの基準 Vol.59

青年海外協力隊って給料もらえるの?いくらなの?~協力隊の懐事情~ Vol.73

青年海外協力隊って給料もらえるの?その2~事業仕分けによる手当削減~ Vol.74

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JICA民間連携制度とは?途上国に関心がある社会人必見! .92

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●民間連携制度とはなにか

今回はJICAが行っている青年海外協力隊との民間連携制度を紹介したいと思います。
(民間連携制度:http://www.jica.go.jp/volunteer/relevant/company/cooperation/)

この民間連携制度とは、簡単に言えば企業から人材育成目的で青年海外協力隊員を派遣する制度です。

私の同期にも金融機関から民間連携制度を利用してタイに派遣されている人がいます。タイはもはや中進国の体ですし、金融や保険など中所得向けのサービス分野の企業にとっては魅力的な制度に移ったのだと予想されます。途上国・中進国で活躍できるグローバル人材を育てるニーズは今後どんどん高まっていくのだと思います。

私の時は1人、その前の隊次では3、4人この制度を利用していたと聞きました。協力隊は年間4回派遣があるので、そこから考えると現状では毎年10人程度はこの制度を利用しているのではないかと思います。

派遣をする職種、つまり案件もマーケティング、経営管理といったビジネス的なもの、コミュニティ開発、青少年教育といった現地の人と農村部などで本当に近くで活動をするもの、自動車整備、電子機器といった技術的なもの、感染症・エイズ対策、看護師といった保健分野のものまで多種多様にあります。

●普通の協力隊と民間連携制度の違い

普通の青年海外協力隊と民間連携制度の制度としての違いを見てみたいと思います。

制度は普通の協力隊だと下記のような感じになります。

・応募は年に2回。
・一般人が普通に応募。
・仕事を辞める人もいれば、会社と話して求職する人もいる。
・任期は2年間。
・派遣先の国や案件の希望は出せるが、どの国のどの案件になるかは基本JICAの一存で決まるので自分で選べないことが多い。

対してこの民間連携制度だと普通の青年海外協力隊に比べてメリットは下記のようにあります。

・応募は随時受付・民間連携を利用した場合、融通が利き1年だけの派遣なども可能。短期ボランティアとして派遣すればさらに短い期間での派遣も可能。国や案件を調整することが出来る。一般受験だと国も案件もJICA側に全て委ねられますが、この制度だとJICAと話あって調整することが出来ます。少なくとも国を指定することは間違いなく出来るはずです。・中小企業については社員の給与の8割を補助する等の制度があり

●普通の協力隊と共通のメリット

他のメリットとしては派遣前の語学訓練、現地での安全確保や医療のバックアップ、現地だけでなく世界に渡る協力隊ネットワークの繋がりがあげられます。

・派遣前語学訓練

派遣前の訓練は協力隊と同様に受けることが出来るのです。2か月間、みっちりと英語や現地語の訓練をJICA負担で受けることが出来ます。この語学訓練のクオリティはかなりしっかりしています。数人~多いと6人くらいに分けられ、午前午後と外国人の先生から英会話やプレゼンテーション手法、技術的な内容などを学びます。

・現地でのバックアップ

さらに協力隊員同様、現地での安全の確保や医療のバックアップなど全てJICAが行ってくれるのです。他にも現地の住居等、生活に必要なバックアップなどを受けられます。これを自社で賄おうとすると保険料や各種手配だけでも相当費用はかさみますし、労力も使うはずです。

・人脈,ネットワーク形成

また各国の政府機関に派遣されることも多いので、その国の公的機関とのつながりを作るのにも役立ちます。

そして現地の人や政府機関との人脈形成はもちろんですが、それだけでなく協力隊の横のつながりも出来ます。私の時だと同期100人と2か月間派遣前訓練を共にしました。そして各々、各国で2年間活動するのです。

単に自分の派遣されている国だけではなくて、世界中に派遣されている日本人とつながりを持つことが出来るのです。何かその国についてわからないことがあれば聞けるでしょうしこのネットワークは財産だと思います。良くも悪くも協力隊はつながりが強いです。(悪くもとはついつい内輪で閉鎖的なことになることもあるということです。)

●JICAとのコネクション、民間連携以外の支援獲得への糸口

さらにもう一歩進んで考えると、この民間連携制度を利用することによってJICAとのつながりを持つことが出来ます。そのつながりによって他の支援・協業を検討出来るのではないでしょうか。

JICAは企業やNGOの途上国進出の為の様々な支援制度を持っています
(http://www.jica.go.jp/activities/schemes/priv_partner/index.html)

例えば協力準備調査(BOPビジネス連携促進)
http://www.jica.go.jp/activities/schemes/priv_partner/BOP/index.html
という制度では途上国で新たなビジネスやプロジェクトを始める予備調査のための費用として最大3年、5000万円までの費用を補助してくれます。

このような制度を利用したいと思った時にはプロポーザルを提出しなければなりません。グラントやプロポーザルが承認されるためには様々な要素が必要になってきます。内容や将来性がしっかりと提出書類に示されることはもちろんですが、それだけでは十分とは言えません。人とのつながりが重要になってきます。JICAの担当の人と色々と関係性を持っておく必要があるのです。そのような関係構築の第一歩として、協力隊の民間連携制度を位置づけることも出来ます。もちろん案件によって担当者は変わるでしょうが、紹介をしてもらったり、色々と提出内容についての相談などをすることが出来ると思います。

●まとめ

 

【普通の協力隊と違うメリット】

・年間随時受付

・期間は数か月~1年、2年と様々に調整することが出来る。

・派遣先の国や案件についてJICAと調整することが出来る。

・中小企業は給与の8割などを補助する制度を活用できる。

 

【普通の協力隊と共通のメリット】

・派遣前に2か月間の語学訓練を無料で受けられる。

・派遣後の安全の確保や医療のバックアップはJICAが行ってくれる。

・世界的なネットワークの礎を築くことが出来る。

 

【その他】

・さらにJICAとの関係性構築によって、他の支援獲得や協業に繋がる糸口となる

もしあなたが途上国進出を目論む企業の人事担当者ならこの制度を利用しない手はないと思います。

もしあなたが途上国で仕事をしたい社員ならこの制度を人事に持って行き、派遣してもらえるように交渉しても良いのではないでしょうか。

かつろう

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途上国で売り上げアップ!商品陳列・展示の営業研修 .76

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さて今回のブログでは先日実施した研修内容をお伝えしたいと思います。

まずは背景を少し。
私は現在PSI(ポピュレーション・サービス・インターナショナル)というアメリカに本部のあるNGOのマラウイ支部に青年海外協力隊として派遣されています。職種はマーケティングで、簡単に言うと調査・広報・営業等を通じて販売促進をする仕事です。

PSIはマラウイをはじめとする途上国で、コンドームや蚊帳といった製品の無料配布を行うだけでなく、販売も行っています。購買力がある人ターゲットとしている製品もあれば、助成金によって農村部の住民でも手の届く価格で提供をしている場合もあります。

その製品を販売する為に店舗を回るセールスマンがいます。今回はそのセールスマンに対して商品展示の研修を行いました。どこに自分の製品が置かれれば売り上げが上がるのかを理解してもらい、店舗に提案できるようになるのが第一の目的です。

途上国での営業の研修、商品展示・陳列の研修等に興味がある方の参考になればと思います。

●営業研修概要

【実施した国】 アフリカはマラウイ
【テーマ】    商品の展示・陳列方法
【対象】     店舗を回る営業マン、約10人
【実施時間】  2~3時間程

●営業研修詳細

 

★導入

  • テーマと目的の説明
    • テーマはディスプレイ、商品展示。どこに、なにを、どのようにすれば売れるのかについて。
    • 研修目的は、展示の基礎知識を身に着けること。そしてそれを使って自分の製品を良い場所に置いてもらうように店舗のオーナーを説得出来ること。最終的にそれが売り上げアップに繋がること。
  • セオリーはただのセオリー
    • 適切な商品展示は条件で変化しやすい。文化、ターゲットの顧客、地域、時期などに影響を受ける。セオリーはあくまでもセオリーでしかないので基礎知識を元に適切に応用することが大切。
  • ディスプレイの重要性
    • 顧客は二つに分けることが出来る。店に入ってから買う商品を決める人と、入る前から買う商品を決めている人。
    • 商品によっても変わるが、一般的には70:30とか80:20で店に入ってから買う商品を決める人が多い。
    • その顧客に売るためには、まずは商品をあるということを認知してもらうこと、そしてその商品を買いたいと思わせることが大切。その2つを達成することがディスプレイの役割。

★本論

※各種陳列手法に関しては下記参考リンクや、ネット検索で詳細を調べて下さい。ここではトレーニングのの流れを中心に書きます。

  • エンド陳列、入口陳列、レジ横陳列

(エンド陳列:商品棚の端側面に陳列すること。)

    • まずはお店の見取り図を渡す。
    • そこに自社製品を自由に書き込んでもらう。理由も考えてもらう。
    • 3~5分で完成したら、発表してもらう。
    • 商品陳列に絶対はないのでどの意見も正しいと伝える。
    • その上でセオリーを紹介する。
    • エンド陳列
      • 商品棚の端は目に付きやすいのでいいポイントの1つと言われている。
    • 入口陳列
      • 入口付近も目に入りやすい。全ての顧客は入口を通るので接点が一番多い場所。
    • レジ横陳列
      • レジ横は目に付きやすい。
  • デッドスペース

(デッドスペース:顧客からの死角であったり、視認されにくい場所)

    • まず製品を部屋の角におく。実際の店舗を想定して、角に展示されている商品とする
    • それに対して良いのか悪いのかを考えてもらい意見をもらう。
    • デッドスペースの概念を紹介する。
    • 人は弧を描くように角を曲がるので、角はデッドスペースであることが多い。
    • では自社の製品が角のデッドスペースに配置されていた場合、どのようにオーナーに語りかけて問題を解決すれば良いかを考えて意見をもらう。
    • 場所を移してもらうのが一番いいが、さらに、もし場所を移して貰えない場合はどうするかを考えてもらう。
    • 答えとして角をつぶす方法を紹介する。角に棚を配置することによって直角の角でなくて、緩やかなカーブを描くような角にする。
  • ゴールデンゾーン

(ゴールデンゾーン:棚の高さの内、最も目に付きやすい場所)

    • 実際の商品が店で陳列されている写真を見せる。この写真では展示商品が上過ぎたり、下過ぎたりと悪い場所に配置されているのを使用する。
    • この商品展示の改善点を考えて発表してもらう。
    • ゴールデンゾーンの概念を紹介する。併せて、陳列可能範囲、ショーイングゾーン、ストックゾーンの概念も紹介する。
  • 量感陳列
     (量感陳列:大量に陳列することで顧客に訴求する方法)
    • トマトが陳列されている写真を2種類見せる。1つはたくさんのトマトが陳列されている写真、もう一つは少ないトマトが陳列されている写真。
    • どちらのトマトを買いたくなるかを考えてもらう。
    • 沢山有る方が、認知されやすいし、また認知した後も買いたくなりやすい。
  • 手に取り、試す
     (触ったり、試着したりすると顧客は購買意欲が高まる)
    • カウンター越しに自社商品が展示されている写真を見せる。その問題点を考えてもらう。
    • 答えとして、人は商品を手に取り、また実際に試してみた方が購買意欲が高まると言うのを説明する。
  • フェイス効果
     (フェイス効果:2つ意味がある。1つは商品の前面を見えるように設置する原則。
     もう1つは同じ商品を並べる際、3~5個は横並びに置いた方が購買意欲を高めるとうい原理。)
    • 商品が2つならんでいる陳列写真を見せる。それの問題点を考えてもらう。
    • 3~5のフェイスを並べた方が購買意欲が高まることを説明する。
    • 実際の写真で2フェイスの場合と5フェイスの場合との違いを提示して実感してもらう。
  • 関連商品、人気商品
     (関連商品、人気商品の近くに置くと当該商品も目に付きやすいということ)
    • 店舗で売っている一般的な商品を適当にいくつか並べる。その中に関連性の高い商品を一つだけ入れておく。(実際の商品がない場合は商品のコピー等でも代替可能。)
    • 自社製品をどの製品の近くに設置するのが最も効果的かを考えて、実際に自社商品をその中に設置してもらう。
    • 関連性の高い商品の近くだと、購買をしてもらう可能性が高まることを伝える。
    • 次に違う商品群を設置する。その中に人気がとてもある商品を一つ入れておく。
    • どの製品の近くに設置するのが最も効果的かを考えて、実際に自社商品をその中に設置してもらう。
    • 人気の高い商品はお客がたくさんくるので、その近くだと見てもらいやすくなると答えを言う。
  • まとめと実践
    • 今までやってきた各種効果やセオリーをまとめる。
    • 実際に商品が陳列されている写真を提示して、まとめとして、今日習ったことを使ってこの写真の良い点と悪い点、改善方法を提示してもらう。グループに分かれて考えてもらいそれぞれ発表してもらう。

★終わりに

  • 宿題
    • 宿題として、シートを渡す。
    • そのシートには、店舗とその店舗のある地域、その店舗における自社商品の展示の問題点、そしてその改善方法の欄がある。
    • それに次回以降営業訪問する時に書き込んでもらう。
    • 実際の店舗で今日学んだことを活かすということを意識づけする為にシートを渡す。
  • アンケート
    • アンケート内容。今回の研修内容の満足度、その理由、時間が適切だったか、その理由、今後の研修で取り上げて欲しいテーマ、そしてフリーコメント。
私自身かつて営業の仕事はしていたのですが、工場や研究所に機械部品を売りにいっていたので店舗での陳列や展示についての知識はあまり持っていませんでした。
色んな人に教えてもらい、この研修を完了することが出来ました。お知恵をかして頂きました皆様、本当に有難うございました。
さてこのブログを書いた目的は知識の共有にあります。青年海外協力隊であるにしろないにしろ、途上国などで商品展示の研修に関してお困りの人の役に立てれば幸いです。
必要であれば当日使ったパワーポイントや各種シートなどをお渡し致しますので、この投稿にコメントをして頂ければと思います。
よろしくお願いいたします。

(参考リンク)

棚の法則、売り場の原則

http://www.kosuke-ogawa.com/?eid=861

シェルフスペースマネジメント
https://messe.nikkei.co.jp/rt/i/column/bible/30278.html

商品陳列方法パーフェクトガイド
http://tinretu.com/

ストアオペレーション
http://atalis.blog.ocn.ne.jp/lightship/files/h33sp.pdf

店長養成講座
http://komish.com/

かつろう

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青年海外協力隊って給料もらえるの?その2~事業仕分けによる手当削減~ .74

給与を表す硬貨

 

前回のブログでは青年海外協力隊がもらっている手当について書きました。
【⇒Vol.73 青年海外協力隊って給料もらえるの?いくらなの?~協力隊の懐事情~
※協力隊がもらっているお金は給料ではなく、現地生活や帰国後に必要な手当です。

簡単にいうと現在の協力隊への手当は現地の生活費や住居費は負担してもらえて、その上で日本の口座に200万円が貯まっているという内容です。

さてその青年海外協力隊がもらっている手当ですが、
実は2010年の事業仕分け(http://www.jica.go.jp/information/info/2010/20101117_01.html)で削られました。2010年に行われ、2011年度の予算に反映されています。そしてそれと時を同じくして応募者も激減しました。協力隊に参加してもらえるお金が減ったから応募者も減ったというのが妥当な因果関係に思えます。事業仕分けによって予算が減り、隊員への手当がへり、結果として応募者数も減ったわけです。

果たしてこの事業仕分けによる予算削減は良かったのでしょうか。今回はそれを考えたいと思います。

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青年海外協力隊(JOCV)としての第一の壁 .69

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“仕事は自ら創るべきで、与えられるべきでない。”-電通鬼十則より

●“何をやっていいのかわからない”という壁

青年海外協力隊(JOCV)としてマラウイに来て3か月が経とうとしている。内1か月は現地語の訓練やマラウイのブリーフィング等で、配属されてからは2か月が経過しようとしている。

今現在僕自身とても悩んでいる。ドツボにはまっているような感じだ。恐らく多くの青年海外協力隊員がはじめ同じような壁にぶち当たるのではないかと思う。
“何をやっていいのかわからない”という壁だ。

●僕が活動している組織の背景

背景を少し書きたいと思う。
僕はPSI(Population Service International)/Malawi<http://www.psi.org/>というワシントンDCに本部のあるアメリカのNGOのマラウイ支部に所属している。同NGOはコンドームや蚊帳、経口補水液等の販売や配布、母子保健やマラリアに関するプロジェクト、HIVの啓発活動などを行っている。オフィスは首都のリロングウェ、第一の商業都市ブランタイヤ、北部の拠点ムズズ、東部の拠点マンゴチに4地点にあり、職員は約200人だ。

同NGOはとてもしっかりした組織構造を持っている。例えば監査に関してはPSI/Malawi内部にも監査をする部門があり、不正な取引などをチェックしている。そしてその監査部門を監査する東アフリカ地域の監査部門があったりする。

僕はマーケティングという職種で配属されているのだが、マーケティングに関しても本部のワシントンから人が来てマーケティング手法のワークショップを行ったり、随時プランニングのアドバイスなどを行ったりしている。

WEB上にはPSI職員のみがログインできるPSI universityといった学習サイトもある。このようにとても組織基盤が整っているのだ。

そして大学・大学院を卒業したマラウイの優秀なエリート達が働いているのだ。(マラウイは学問は実力社会で、本当に優秀で選ばれた人しか大学に入学できない)。もともとイギリスの植民地だったということもあって英語も堪能だ。

つまりとてもしっかりとした基盤をもっており、とても優秀な同僚たちがいる組織に配属されているのが背景だ。

●決まった仕事があって配属されているわけではない

僕はマーケティングという職種なのだが、それに関連する部門が三つ存在する。セールス(保健衛生製品の販売と配布を担当)、リサーチ(製品やキャンペーンに関する各種情報収集や分析を行う)、コミュニケーション(広報的な仕事を担当)だ。僕はこの中でも特にコミュニケーションという部署に配属されている。もちろん今後変わる可能性もあるのだが、取りあえずはそこに籍を置いている。

しかし特に決まった仕事が用意されているわけではない。今まで僕がいなくても仕事が回っていたのだから当然と言えば当然だ。何かのポジションが空いてそこに僕が入るというわけではなく、現状で仕事が回っている上に僕が入るという状況なのだ。
僕の場合は迎えてくれる人がいてくれて、組織があるだけましかもしれない。案件によっては赴任してみたらその組織自体がなくなってしまっていたということもあったとか。

そうして今、“何をやっていいかわからない”という状況に陥っているのだ。

●仕事を創りだす為にまず必要なのは状況や背景の理解

この“何をやっていいかわからない”という状況には二つの側面がある。
1つは上記で書いたように組織側として与える仕事がないという側面、もう1つは僕自身が何をすべきかを気づけていない、仕事を創りだせていないという側面だ。

前者に関しては自分ではどうしようもないので、後者をなんとかするしかない。つまり何をやっていいかわからない状況においては、自分で適切な仕事を創造するしかないのだ。

しかしこの仕事を創りだすということが、今現在上手くいっていない。日本にいた時は比較的この手のお題は得意だった。やることがばくっとしか決まってなくて後は自由にやっていいという状況において、背景を理解し、目標を決めて、戦略を作り、戦術に落とし込んでいく。大学の頃からこういったことに関する着想は比較的わきやすい方だった。しかし今マラウイであまりこの着想・発想・発現といったものが起こらない。何かスランプにおちいったかのように、得意だったことが出来なくなってしまっている。

では何故今、仕事を創造するということに関して現在このようなスランプに陥っているのか。それは仕事を創造する為にまず第一に必要な背景状況の理解が出来ていないことが大きな要因だと思われる。詳細にすると以下の4つが欠如していると考えられる。

1、語学能力(英語能力)の欠如
2、マーケティングに関する見識の欠如
3、マラウイという国に関する見識の欠如
4、PSIという組織やINGOに対する見識の欠如

1、同僚は皆英語に堪能で、会議などでは全くついていけない。会議だけでなく会話でも必然的に様々な情報の欠如に繋がる。話の論旨を理解できないから発言も出来ないし、日々のコミュニケーションの中でも劣等感を感じてしまっている。また例えばブランドコンセプトといった話になると英語の言葉のニュアンスまで理解していないといけない。例えばuseとutilizeやtrustとcredible, confident といった言葉の意味ではなくニュアンスの違いを理解していないといけない。

2、僕は以前BtoBの営業の仕事を行っていたので、セールスや営業エリアに関するデータ切り方、プロセスの管理などに関してはある程度の経験あるがBtoCの広報といった分野に関しては素人も同然だ。

3、またマラウイという国の状況や人間性に関してマラウイアンより深く洞察するということは不可能だ。例えば販売チャネルとしてどこが適切か、カスタマーの定性的な分析を行う時の行動など、マラウイアン以上に考えたりすることは難しい。

4、NGOというのは個別の色々なルールや前提やユニバーサルなNGOの知識といったものが存在する。略語も多い。そういった前提や知識がないと文脈を理解できない。

全てを完璧にすることは難しいが、それぞれの欠如を補って、背景をつかんでいけば徐々にこのPSI/Malawiに対して自分のやるべきことが何かということが見つけられるようになるのではないかと思う。

●焦らずにゆっくりやっていこう。

しかしこの2か月冷静に現状を分析して、落ち着いてこれらの補うような努力をきっちりとしてこれなかった。それはなぜか。

焦りと劣等感から来るストレスを感じて、悪循環に陥っていたからだと思う。1か月もたつのに大した活動を出来ていない。2か月もたつのに英語もまだまだ理解出来ない。英語の出来なさが大きな劣等感に繋がり、人に積極的に話かけられず、会議でも発言をためらってしまう。焦りと劣等感のストレスをいいわけにして英語の勉強や資料の読み込みをおろそかにしてしまう。おろそかにしてしまうと、結局現状が良くならずにまたストレスを感じてしまう。というような悪循環に入っている。

これを抜け出す為にまずは今の現状を認識して、受け入れることが大切だと思う。出来ない自分を受け入れよう。少なくともあと3か月は仕事らしい仕事なんて出来ないだろう。英語能力を挙げて、各種状況理解や、情報収集に努める期間として設定しよう。焦らずにゆっくりとやっていこう。ストレスを極力すくなくして、その分を精進するエネルギーに変えていこう。

まずこの“何をしてようかわからない”壁をぶち破ろう。焦らずに。
2014年のまず第一の抱負。

かつろう

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経済共同体としてアフリカを捉える必要性 .60

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青年海外協力隊では現地派遣前に70日間、長野県の駒ヶ根か福島県の二本松で研修を受けます。そして現地派遣後は約一か月首都で研修を受けます。現地語や安全管理、現地の経済・農業・医療等を学びます。

先日経済関係のブリーフィングを受けて感じたことを書きたいと思います。

最も印象的だったことはマラウイを始めとするアフリカの経済は国家としてだけではなく、地域共同体として考える必要が高いということです。アフリカには54か国あります。それぞれが独自の顔を持っています。同国内においても複数の民族や言葉が存在します。そしてそれぞれは一国だけでは国際的な経済に太刀打ち出来ないという認識を持ち、協力関係を築いているのです。マラウイに関係する経済圏、共同体を下記説明したいと思います。

●ナカラ回廊
回廊とは廊下等の通路を表しますが、内陸国から他国を抜けて港に達する道の事も言います。
このナカラ回廊はモザンビークのナカラ港からマラウイを通って、ザンビアまで続く道の事を言います。ナプラ港はアフリカの東海岸線で最も深さのある港で14メートルも推進があります。全ての船舶を受け入れることが出来ます。また湾の入り口が狭く、港の中の波が高くないのです。
この2つの理由よりとても港としての価値が高いのです。この港から連なるモザンビーク、マラウイ、ザンビアの交通・交易を整備・活性化することによってこの地域の発展を目指すことが出来るのです。

輸送コストの低減、産業の多様化、雇用拡大、情報の共有等が望まれます。反面外国からの安価で良質な製品との競争にさらされることでマラウイの農業がダメージを可能性もあるようです。
JICAも円借款で港湾の拡張や道路の整備を支援しています。(http://www.jica.go.jp/press/2012/20130307_01.html)

●南北回廊
南アフリカから北部にのびダルエスサラーム迄続く南北回廊は、マラウイの国道1号線を通っており、これはマラウイ経済の生命線ともいえる感染道路になります。この国道1号線の端をかけなおすプロジェクト等をJICAが支援しました。

●経済共同体SADC、COMESA
SADC(http://en.wikipedia.org/wiki/Southern_African_Development_Community)とはSouthern Africa Development Community:南部アフリカ開発共同体の略で、南アフリカ、タンザニア、ナミビア、モザンビーク、ザンビア、ジンバブエ等15か国が参加しています。

COMESA(http://en.wikipedia.org/wiki/Common_Market_for_Eastern_and_Southern_Africa)とはCommon Market for Eastern and Southern Africa:東南部アフリカ市場共同体の略で、エジプト、ケニア、エチオピア、ウガンダ等19か国が参加しています。域内の貿易は自由化されているようです。
マラウイはこのどちらにも属しています。貿易の規模としてはSADCへの依存の方が輸出入共に大きいと言えます。

アフリカの経済を考える上でややもするとその国家単位で物事を見がちになってしまいますが、単純に一つの国家として捉えるのではなく、経済共同体や回廊等周辺とのかかわりの中で現状をはかり、将来の発展性を予測するということがとても必要なのだと感じました。

かつろう

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青年海外協力隊の要請(案件)選びの基準 .59

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青年海外協力隊の要請(案件)は数百と多数にのぼります。
今回は応募する案件を選ぶにあたっての僕自身が参考にした基準をご紹介したいと思います。

●職種
要請を選ぶにあたって普通はまず職種を選びます。職種とはコミュニティ開発(旧村落開発普及員)、マーケティング、理数科教師、感染症・エイズ対策、PCインストラクター等の職能区分のことを言います。選んだ職種の中から第三希望まで応募することが出来ます。この希望が通ることはまれで、同職種の別案件に回されることも多いです。

看護師や教師、理学療法士等の専門性を持っている人はその職種を選び、その中で案件を選ぶことが多いです。

僕のように専門性を持っていない場合は職種を横断的に選ぶことになります。つまりコミュニティ開発、マーケティング、PCインストラクター、青少年活動等、特別な資格がなくても応募できる職種を選択肢に入れながら、要請内容を吟味し、職種と要請内容を総合的に考えて選ぶというプロセスを踏むことになります。

特にこのような特別な資格を必要としない職種は要請内容にとても幅があるので、要請内容をしっかりと吟味し応募することが必要となります。
では次に具体的な要請内容の基準を見ていくことにします。

●新規か継続か
要請の区分で新規・継続というものがあります。これは前に協力隊員が派遣されて、その案件を引き継ぐのか、自分がその配属先に全く新規で派遣される隊員となるのかということです。

新規の場合はゼロから自分ですべてを始めるフロンティア精神が鍛えられますが、逆に今まで日本人はおろか外国人がほとんど来たことがない土地に配属されるため困難が発生します。活動の初めはまずボランティアに対しての理解の啓発から始めることになります。
継続の場合は日本人やJICAに対しての認知がある程度はあるはずなのでスムーズに活動が始められるはずです。
困難な中でゼロから始めたいのか、立ち上がりはスムーズにして仕事の成果を出したいのか、協力隊に何を求めるかによって選択は変わると思います。

●地域・国家
アジア・アフリカ・中東・中南米・大洋州などどの地域にするかというのも大きな要素になります。もちろんその中の国家も重要な要素です。単純にアフリカが好きというのも大きな理由になるでしょうし、将来アジアでビジネスを行いたいからアジアに行きたいというのもありだと思います。

将来NGOセクターで開発の仕事がしたいのか、ビジネスセクターでガツガツやりたいのか、今経済発展が著しいアジア・中南米に行きたいのか、これからの発展が望めるアフリカに軸足を置きたいのか、色んな要素を元に地域・国家を選択することになります。

●都市部か田舎か
要請書には任地の情報も記載されます。首都の場合もあれば、首都からまる1日以上かかる奥地の場合もあります。首都などの都市部では比較的生活インフラも整っており、ネット環境も良いはずです。農村部では電気やガス、水道などの生活インフラが不安定、場合によっては無い場合もあります。インターネットも使えないこともあります。

これも協力隊に何を求めるかによります。本当に地元の農村部の人と密着して生活をすることで何かを得たい場合は田舎の案件が良いでしょうし、都市部である程度仕事環境が整った中で途上国と関わりたい場合は都市部が適切だと思われます。

●言語
現地で使用する言語が何かというのも大きな要素です。
がっつりと英語を使えるようにしたいのか、フランス語、スペイン語、ポルトガル語等の第二外国語を習得したいのか、もしくは現地語をマスターしたいのか。将来のプランによっても大きく左右されます。例えば将来は欧米の大学院に行きたいから英語をしっかり出来るようになりたいとか、国連で仕事がしたいので国連公用語を英語以外に習得したいとか、アフリカで仕事がしたいからフランス語を出来るようにしておきたいとか、東アフリカ圏に根を張りたいからスワヒリ語を勉強したいなど、今後どのようなキャリアを積みたいかによって大きく影響される要素でもあります。

●その他
他にもグループ派遣(複数人のJOCVが色んな職種で派遣されて、グループとしてプロジェクトに取り組む形態)かどうかや、NGOに派遣されるのか、国連機関に派遣されるのか、地元の省庁に派遣されるのか等の派遣先というのも考慮すべきポイントになります。

ちなみに僕はアフリカのマラウイ共和国という国にマーケティングという職種でアメリカに本拠を置くPopulation Service International(http://www.psi.org/)という国際NGOに派遣され、英語で仕事を行います。この案件を第一希望に選んだ理由は下記です。

・アフリカで仕事がしたかった。(将来アフリカと携わることで起業をしたい。)
・英語をがっつりと習得したかった。(将来英語圏への留学を検討。)
・都市部のしっかりとした職場で仕事がしたかった。(農村部の時間にルーズなのんびりした活動でビジネスの感覚を失いたくなかった。)
・色んな人種の中で仕事がしたかった。(米系NGOなので欧米人とローカル人がいる。)
・自分の営業というバックグランドが活かせる仕事がしたかった。

これらを満たす案件として上記要請を選びました。人により選択する際の基準は色々とあると思いますが参考にして頂ければ幸いです。

かつろう

◆併せて読みたい記事◆

青年海外協力隊、第一希望に受かる3つの方法 vol.97

特別な資格がなくても応募できる青年海外協力隊(JOCV)のおススメ職種 Vol.57

青年海外協力隊って給料もらえるの?いくらなの?~協力隊の懐事情~ Vol.73

青年海外協力隊って給料もらえるの?その2~事業仕分けによる手当削減~ Vol.74

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